スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました

第175話 巨乳メイドとPV撮影

　警察署の署長と話し合い、学園祭当日は留置場の使用許可を貰った後の午後。

　早百合次官が学園に連絡し、学園祭の紹介ホームページに、以下の迷惑行為をした人は留置場へ強制テレポートしてもらう旨を載せるよう指示した。

　そして、俺と桐葉たちは、またも撮影スタジオを訪ねていた。

　ただし、今度は写真ではなく、動画だ。

　ＰＶは撮影済みだしホームページに投稿もした。

　今日、撮影するのは、警備対応の動画だ。

　教室を模したセットで、桐葉と真理愛がお客様の麻弥と茉美に接客をする。

　そこへ、男子の格好をした詩冴が、弁護の余地がないほど卑猥な顔で登場した。

「ぐへへへへ！　ばいんぼいんの爆乳メイドの写真が取り放題だぜ、ハイチーズゥ！」

「やめてください、お客様。お客様の行為は、肖像権の侵害です」

　真理愛の正論に、だが性欲モンスターである詩冴は一歩も退かない。

「いいじゃんいいじゃん、今日はせっかくの学園祭だし無礼講だぜ。こんなの常識なんだぜ。それより連絡先交換しようぜぃ！　おうちどこなのぉ？」

「ボクの友達に何をするの？　キミのやっていることは、迷惑防止条例違反、および強要罪だよ」

「おっぱい揺らしながらすごんだってダメだぜっす。あんまりナマ言っているとこの学園の悪口、ネットに書き込んじゃうよ。これでも俺、ＳＮＳのフォロワーいっぱいいるんだからさぁだぜ」

　詩冴は、持ち前の変態性を欲しいがままにしながら、桐葉のおっぱいに手を伸ばした。

　すかさず、真理愛が空中をタップ。

　テレポートで俺が登場する。

「はい退場」

　その一言で、詩冴は教室のセットの隣に用意した、留置場のセットへとテレポートした。

　檻の中で、間抜けな犯罪者がツインテールを振り乱しながら喚き散らした。

「うおおおお、ここはどこなんだぁ！　なんで俺様がこんなめにぃいいい！　俺はオカズ画像が欲しかっただけなのにぃ！　いま流行りの超能力者の彼女が欲しかっただけなのにぃ！　別に減るもんじゃないしおっぱいやお尻に触って何が悪いんだぁ！　俺はただ生物の本能に従っているだけなのにぃ！　学園祭でちょっとハメを外した程度で留置場なんて非常識にも程があるんだぜぇええええっす！」

　そして、婦警さんのコスプレをした美稲と舞恋が顔を出した。

「学園祭なら犯罪をしてもいいなんてルールは無いよ」

「日本は法治国家。どんな状況でも、犯罪をしたら捕まるんだよ」

　珍しく、きゅっと眉を吊り上げた二人に諭されて、詩冴は膝を折った。

「ぐっ、他人を迷惑をかえりみないわがまま犯罪者が警察に捕まるのは当然のこと。俺はそんなことも忘れていたんだぜぇっすぅ」

　最後に、セリフが無かった茉美が重たい声でナレーションを入れた。

「この後、愚かで汚らわしい社会のクズは多額の罰金、慰謝料を払い、懲役刑を喰らい、刑務所の中で他の受刑者たちにいじめられ、けれど面会には誰も来ず、鬱屈した日々を送るのだった。だが、全ては自業自得。本人が招いたことなので同情の余地はありません」

「はいカットぉ！」

　早百合次官が声をかけて、全員セットから降りた。

「素晴らしい出来だな奥井ハニー育雄」

「最後のナレーションはちょっとやり過ぎですけどね……」

「それよりもなんで詩冴がこんな役なんすか」

「役作りの必要がないから」

　俺の答えに、詩冴は下唇を突き出した。

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　コメント紹介

　美稲がダイヤモンド半導体を作って６Gが普及する展開について。

　西暦２０４０年の設定なら６Gどころか、すでに７Gや８Gがあってもおかしくない。５Gで止まっていていまだ６Gなのはおかしい。

　という指摘を受けましたので解説させてもらいます。

　以前から通信規格は１０年おきに革命が起きて、

２０２０年　５G

２０３０年　６G

２０４０年　７G

　と言われており、２０４０年設定の本作では、すでに７Gが採用され始めてもおかしくありません。

　が、

　現実には２０２２年現在未だに日本では５Gすら普及していません。

　理由はなんでもそうですが技術的に可能なのと実際に普及するかは別だからです。

　現在、５Gが普及していない理由は、技術的には可能ですが

・５Gに対応している基地局を作るのに時間がかかる。

・企業側が５Gの準備をしていない。

・４Gでも事足りるから５Gいらない。

　という感じだそうです。

　ちなみに８Gは惑星間通信で使われる技術で地球の中では７Gで十分だそうです。

　それ以上は無用の長物だとか。

　本作では５Gでもそこまで困っていない事（もちろん他国よりも先に作ったら有利ですが緊急性は低い）、６Gに必要なダやモンド半導体は技術的には可能だけど低コストで大量生産ができない、という理由で６Gが普及していません。

　長々と説明してしまいましたが、読者様に違和感を与えてしまった時点で私の説明不足ですよね。すいません。

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　本作、【スクール下克上　ボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました】を読んでくれてありがとうございます。

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