第八話『流星』
――そして、驚愕の声を最後まで上げている暇も無かった。
目の前で、眩い光が溢れたと思った。その時。
消えたのだ。
視界から逃すまいと注視していたゴールドが、瞬く間に消えた。
(ドこだ!? 何をした! 空間転移? 認識阻害? それとも……)
思考を重ねていた竜姫は、ふと上を見上げた。
「ァ」
ソレを見て弱々しい声が漏れてしまった。
竜姫の見上げた光景は、【流星】であった。
光と化したゴールドが縦横無尽に空を駆けているのだ。
それによって作られた光の軌跡が、流星として空を埋め尽くしているのだ。
(バかな。こんな光景を、数多の星の輝きを生み出した、だと)
純粋な驚愕が心に占めた。
それ程にこの光景は、竜姫にとって驚天動地であった。
しかし、呆けている場合ではない。
その光が、唐突に停止したのだ。
(マさか!?)
瞬時に次に何が起こるのか理解し、アクションを起こせた虹の竜姫は、やはり優秀だろう。しかし、その優秀ささえもゴールドとの戦いでは、意味をなさない。
――何もかも形骸化してしまう。
「AAA
――光が、迫る。
――その刹那。
なんとか詠唱を成功させた虹の竜姫。
(カ、わせた)
転移先は、先ほどの場所から2キロ離れた場所。
そこで回避に成功でき、安心したのもつかの間。
――背後から声がした。
「ハイパーアビリティ・
「ェ?」
思わず呆けた声を出した。
そんな虹の竜姫に凄まじい衝撃を齎された!
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