第2話『黄金の鉄槌』
――両雄が会敵したのは、突然であり、必然であった。
「うわあああ! 王国は終わりだあああ!」
「あの虹の怪物は、どう抗っても絶望だけだぁ!」
「俺たち、人間じゃ、ドラゴンには勝てない……勝てっこない」
「デーモンキラー級討伐者のエリート部隊も一撃だ! たった一撃で! クソ!」
正に、ピースメーカー王国は。その時、間違いなく風前の灯火であった。
「フん。もう反抗の手段も意思も無いか、そろそろ終わらせるか」
それを見て詰まらなそうに呟いた
そう。
終わりの時である。
ドラゴンが超越者として振舞える時間。
それが唐突に終わらせられたのだ。
眩い黄金の光によって――
「――AAA
――それは、光。
極光とも呼ぶべき光。
それは、数多の光を一点に収束した極光。
その光を束ねた黄金に輝く鉄槌。
それが、振り落とされた。
天から竜に向かって、瞬く間に到達した。
「グぎゃ」
その時、聞こえた無様な音。
あまりに無様。
一体ダレが声を上げたのか。
一瞬の出来事で、その場にいた誰もが、わからなかった。
そう、それを上げたのは竜王だった。
彼自身も分からなかった。
――しかし。次の瞬間。誰もが、理解も認知も出来た。
「グぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます