第2話『王都到着とモンスター討伐者協会』
「――無事王都に辿り着いたな。少々拍子抜けだ。またぞろドラゴンアーミーが襲撃してくると思ったが……」
「――そうだねゴールド様。でも幸運なことには変わらないよ。素直に喜ぼうよ」
「――そうだなレティシア」
――この会話からも分かる様に。
イナカダナ村から王都までの道のりでは、特に語るものはない。
それ程平穏な旅であった――
「……お待たせしました、ゴールド様。モンスター討伐の賞金の会計が終わりましたのでこちらにお越しください」
今、ゴールド達が来ているのは、王都の『モンスター討伐者協会』である。
名を呼ばれたゴールドは協会員の元へと向かった。
(しかし、モンスターの報酬は、討伐者協会に一々モンスターの肉体部位を提出しなかればいけないなんて……異世界ステージは、不便だな。倒したらドロップでいいじゃん)
ゴールドが異世界ステージの仕様に文句をつけながら協会員へとたどり着く。
「それでは、会計結果をお話しします。まず戦力値200オーバーの『グリーンワイバーン25匹』討伐したとの事ですが、証拠になる死体の部位を取れないまま魔法により完全消滅してしまった訳ですね。しかし騎士団のレティシア様が保証人との事で問題なくお支払い致します。全部で金貨750枚になります」
(ワイバーン一匹金貨30枚か)
「次に戦力値300オーバーの『サンダードラゴン十匹』ですね。こちらは、死体から証拠部位を回収してありましたので問題ありません。金貨1000枚になります」
(ドラゴン一匹金貨100枚か)
「そして最後に戦力値400オーバーの『キングクリムゾンドラゴン』です。これは、金貨2000枚になります」
(おお。金貨2000枚。あのキンクリ結構お高いのね)
「合計で金貨3750枚お支払いいたします。この金額でよろしいでしょうかゴールド様?」
「ええ。構わない」
「分かりました。それと金貨と一緒にこれをお受け取りください」
すると金貨の入った袋と共にダイヤモンドで出来た紋章を渡された。
「これは?」
「はい。『ドラゴンスレイヤー級討伐者』の証になる紋章になります。ゴールド様は、遠い所からの旅人とのことですが、これがあれば近隣諸国では、身分証明書にもなりますので何かと便利かと。老婆心ながらお受け取りいただけますか」
するとその事を聞きつけたレティシア騎士団が騒ぎ出した。
「おお! やっぱり! あのドラゴンはドラゴンスレイヤー級の案件だったか! さすがゴールド様!」
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