窓辺の蘭

作者 九乃カナ

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★★ Very Good!!

 小道具を使った演出が秀逸な良作。私自身、かつて夢中になったこともあったのに忘れていた。
 むろん、本作は単なる懐古趣味で作られたものではない。少年との出会いから、少年がもたらす更なる展開へと切れ目なく繋がる筋の仕組みがまた憎い。
 主人公の視点で読み進める内にとても優しい雰囲気に包まれる、豊かな味わいを楽しむべし。
 詳細本作。

★★★ Excellent!!!

ほんわかした少年少女のお話と思って読みすすみ、3話にはいったところで?と思い、ラストでにんまりしました。

幼く淡い思いの物語で、女の子と男の子の精神年齢のギャップもおもしろかったです。男の子は女の子より精神年齢が幼く、追いつくのは高校を過ぎてから、でもきっと追いつくとすぐに妙に老いてしまって「現実的に考えろ」「仕事があるんだ」よか言い始めて悪い年の取り方をしてしまう。などといろいろ考えさせられました。

この物語には語られていないことがたくさんありますが、決して楽しみを損なうことなくむしろわくわくするような広がりを読んだ人の頭の中にもたらしてくれると思います。

★★★ Excellent!!!

自宅で病気療養中の主人公の正体が佳境で明らかになる叙述トリック。
『窓辺の蘭』とは何でしょうか?
窓辺に置かれた花を想って読み始めましたら……驚きの展開。

文章の運びが秀逸な一篇。
紙飛行機という小道具が効果的に用いられています。
あたたかい読後感を味わいました。是非どうぞ。

★★★ Excellent!!!

蘭さんが穏やかで若々しくて……読み始めは病弱な女性を思い浮かべました。
小川くんと長沼さんのやりとり、おじいさんの登場で、あぁ晩年のお話なんだと思いました。

読後感は最高で……心を込めて折った紙飛行機を、わたしも団地から飛ばせてみたくなりました。
硬くなった気持ちをほぐしてくれる、そんな優しい物語。
5分読書にぴったりだと思いました!