第73話 難しい選択
急いでナビーの元に向かい、見つめている方向を確認した。
「何でヒンガーホールがあるんだよ!? 向こうの世界の
「そうだと思っていたけどねー……あれ見てごらん。
1000以上の
そして、
「やばい! 向こうの世界に
俺は考えなしに飛び出しそうになったが、ナビーが同じく焦りながらもとめてくれた。
「待て! 気持ちはわかるけど、今は
とりあえず、ナビーのテレパシーで琉美に状況を伝えた。
「2人とも落ち着いて。向こうにはキジムナー達がいるから、
「でも、監視しておかないと何するかわからないぞ。ナビー、
「これはキジムナーの特技を使わせてもらっているだけで、キジムナーがマーキングした人にしかできないわけよ」
そういえば、キジムナーと初めて会った日の去り際に、頭にセジを流し込まれたのを思い出した。
……あれがマーキングだったのか。
しょうがないので、一旦冷静になるために琉美の言う通りに一時撤退して、2人と安全な場所で合流することにした。
「
「俺は、ヒンガーホールだけでも消滅させたいです。あんな数の
みんな難しい顔をして考え込んでいると、ナビーが口を開いた。
「今回の
「
その言葉を聞いたとき、俺は
……立場的にしょうがないのだろうけど、こっちも自分の世界がかかっているんだ。
その時、左手で顔を抑えて黙り込んだ
「ナビー、シバ、琉美!
俺たちはガッツポーズやハイタッチで喜び、
「ありがとうございます!」
「礼は
俺は、これからはできるだけ
こんな気持ちにさせた要因が戦略だとしても、心を動かされたのでしょうがない。
「でも、どうやって攻めればいいのかな? ヒンガーホールを消滅させるには、それを作っている10匹の
浮足立っていた俺は、琉美の冷静な声と質問で少し落ち着くことができた。
「そうだな、まずはヒンガーホールの周りにいる
「どっちも大事だねー。
黙って作戦を聞いた
「あの数だから、セジを節約しながら戦うってことか。それに、
「そうですね。私も、
……俺もセジオーラは極力使わないようにしないといけないな。
「じゃあ、俺とナビーは
Lv.65
HP 775/775 SP 590/655
攻撃力 712 守備力 946 セジ攻撃力 507 セジ守備力 830 素早さ 719
特殊能力 中二病
身代わり
特技
ヒンプンシールド Lv.10 セジオーラ Lv.9
各々の役目を頭に叩き込み、再び城壁の
「
俺とナビーのヒンプンで、ヒンガーホールの真上まで道を作って一斉に駆けて行く。
ヒンガーホールにセジを
少し遅れて俺とナビーは息を合わせて攻撃をする。
「
炎の竜巻で周りの
「
上空から咆哮波で
それを見て安心した俺は自分の敵を見据えたが、7匹の
……1人1匹で対処するように命令されているのかもしれないな。それなら何とかなりそうだ。
俺は
その
「
飛ぶ斬撃が燃えながら
「1発!?
すると、ヒンガーホールにセジを籠めている7匹のうち2匹が戦いに加わって、俺とナビーに対して3匹で固まって襲い掛かってきた。
残り1匹は、
ナビーが懐から石を取り出しアイコンタクトをしてきた。
「ヒンプンシールド・
俺はヒンプンシールドで
俺が飛んだタイミングに合わせて、ナビーは
「
閉じ込められた
「それもらうよ!」
龍のムチが岩に噛みついて一体化すると、琉美はそれを振り回して
「やべえなあの技。これって、3人で
「
その時、ようやく1匹を倒した
「はあ、
「
琉美は戦況を把握していたので、すぐに
「琉美は戦いの最中にも人を叩きたくなるのか!?
「なわけないでしょー! これは回復の技です。回復は私がするから、戦いに集中してください!」
俺とナビーは、吹き出しそうになったが必死にこらえて、次の
その時、ヒンガーホールを維持していた残りの4匹は、辺りにたくさんいる
1匹だけは小さな穴を何とか維持している。
「あの数の
「こんなの見たことがない。もしかして、今まで
「大丈夫ですよ忠さん!
その時、琉美が白虎から降りて俺とナビーにお願いした。
「さっきの技、手ごたえあったからもう1回やってもいい?」
「
「なんか、白虎も戦いたいみたいで、そわそわしていたんだよね」
すると、白虎は自分でヤンバルスパイクを出して、端にいる
「今の攻撃に対応するって相当強くなっているな。白虎だけでは少し無理をさせそうだけど、どうするナビー?」
「私が白虎に乗って
そういったナビーはノリノリで白虎にまたがり、
先程の
「
白虎の口から出たように見えるすさまじい火炎放射が、2匹の
そして、俺と琉美の頭の中にナビーの声がきこえた。
「シバ、琉美、
『オッケー!』
ナビーに返事をしたとき、聞き覚えのある
「お前ら楽しそうだな! 無事にやっているようで安心したぞ!」
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