第36話 留学

それから

なにやらコンピューターが出した複数のテストに合格すると

基礎過程合格の認定書をもらった

「ファリ・ナジュム 合格か・・」

認定書をぼんやりと・・俺はしばらく見ていた


あの赤い砂漠の惑星で 

砂魚を採っていた 俺ファリ

ファリ・ナジュム

 

時には 部族間の争いとかで 戦士の一人として戦った事もあった


本というものさえ なかった荒涼とした世界で

俺は一生を終えたかも知れなった


それから・・

基礎過程が済むなり 幾つかの予備校に通い

ひたすら勉強にいそしむ日々が続く


本試験に合格して 学校に通い 

そこは俺みたいな異星人ばかりの集まりで

ドラゴン型の人間やら 蝶みたいな羽のついた人間とか

人魚の姿を持つ者


そんな連中と気がつくと友達になっていた。

同級生の中に あの一緒に この惑星に来た

ナギ・ナジュアナリもいた


彼ナギ・ナジュアナリは ピウスさんの友達が保護者となり 

やはり俺と同じ招待留学生として

この学校に通う事になってはいたが・・


彼ナギ・ナジュアナリは 賢くて・・

最初は俺が彼から学科など多く学ぶ事となった


それから

ナギ・ナジュアナリ

その容姿はもっとも古い種族の天空人の瞳を受け継ぎ

見目麗しいことから・・

同級生や学校の人達の多くは 彼に憧れの目で見る者も多かった


そして彼もまた この惑星に順応してゆく


はにかみ屋で 穏やかなナギ・ナジュアナリ


そして あの故郷の砂の惑星ヴァンダルを故郷に持つ

同じ仲間


俺にとっても

彼はエルとともに 誰より仲の良い友人


学校は 将来 連邦という組織を復活させて

その為の人材やら・・

自分達の惑星に戻った時に・・

技術面も含めた指導者達を育成する場所だった・・。


敵やモンスターを倒す訓練は 故郷の砂漠の惑星で戦士として

戦っていた頃を思い出す


他の惑星の体術の訓練は 事のほか楽しかった

「へえ~こんな技があるんだ 村の連中にも教えてやりたいな!」

気持ちのいい汗をかきながら

技の習得にいそしむ


最初は苦手だった 機械類の扱いにも

ほどなく俺は慣れてきた


ナギ・ナジュアナリの方は 軍事訓練は

苦手だったらしく

こちらはパスしたようだ

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