第27話 天空人

伝説で謡われた天空の彼方の人々

彼らは 伝説の通り 

心優しく 善き人々だった


それらの様々な出来事が積み重なり


彼ら天空人・・異星人であるとの

更なる深い交流に繋がっていったのだった


そして また数日後の事


リリーシュとの会話



「ふ~ん 好きになったんだ あのレーヴ」 


「あいつは 祖母さんと同じ姿で 色は白いし 耳はとがってるけど

多少オッチョコチョイだが というか天然だがな」


「ハンサムだよなあ・・優しいし・・特にリリーシュには」


と・・にやりと笑う俺  頬がほんのりと赤くなるリーシュ


「もし誘われたら あの子の星へ一緒について行きたいの

レーヴさんの故郷の惑星は水の豊かな星でフォルトーナって言うだって」 


「本気か?」 うなずく妹のリリーシュ


「そうか・・」


この過酷な砂漠の地ヴァンダルよりも 

彼らの星の方が妹にとってが幸せになるかも・・


何より 妹は姿は水の民


「ファリ!」と異星人あるいは天空人 

俺の妹のボーイフレンド

レーヴは明るく 俺に呼びかけた。


俺達の祖母・・祖母を連れ立って 二人でやって来た


二人並ぶと・・

祖母と同じ種族になるレーヴは 

同じ淡い金の髪と淡い色の瞳 尖った耳の持ち主


同じ血族を示す その姿は まるで 彼の方が祖母の孫のようだった


「リリーシュや お前は肌が弱いのだから そろそろ日焼け止めの

クリームを塗り直さないとね・・」


「ああ ファリ 

昨日採ってきてくれた砂魚サマクは美味しかったよ有難う」

祖母アリアは笑う


「いえ、アリア祖母さま」


俺はいつものように 

あまり年をとったように見えない 若々しい祖母に笑いかける


「じゃあ ファリお兄ちゃん それからレーヴさん・・後でね」


そっと耳打ちをするリリーシュ

「あ・・ファリお兄ちゃん ねね、知ってた?


実はレーヴのお父さんって 

御祖母ちゃんとあまり年が変わらないって


で・・ね・・

レーヴのお父さん ピウスさん

御祖母ちゃんに気があるみたい・・ふふふ」


「ええ!」

「い・・いや・・まさか・・」俺は目を白黒させる


リリーシュは笑いながら 祖母と二人で 家に戻った


レーヴがニコニコと笑いながら こっちを見てる


視線に気がつき


「やあ」俺は にこやかにレーヴに声をかける


「西の方にある地下都市の遺跡に行きたいんだが 案内をたのめるかい?」


「そういえば・・

今度 僕の父さんと君の父さん達のグループは 東の水の塔か 

南の水の塔に向かうらしいって・・聴いたけどね」


「東の水の塔は生きてるけど・・怪物や例の敵方の部族が大勢いるから

南の水の塔は あそこが一番巨大な施設が建造されていて

父さん達はそこを調査したいと考えている」

とレーヴ


「ああ あそこにも地下都市の遺跡があったけ?

もっとも 東にある水が湧く 東の水の塔の遺跡と違って

西も南も完全に朽ちて 水が一滴もないから 誰もいないし

巨大で人食いの怪物のゴウフルやゴルダル達もいないから 西なら 簡単に行ける

 

「南はここからは遠いし 砂の渦もあるから 

砂船か君らの宇宙船じゃないと無理かな」


「空中バイクは 先日の件で壊れてしまったし」


「ま・・心配するな 西なら俺 一人でも守ってやる

天空人・・いや レーヴ達からもらった武器もある」


「誰より大事な可愛い妹の足の怪我を治してくれた恩もある」


「ファリ 有難う!」レーヴは嬉そうに言う


俺は笑って・・彼に笑顔で答えた

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