第79話 闇を裂く光、みたいな感じです!




上空で轟くすさまじい音と共に、大きく大地が揺れる。


しかしそんなものは自分たちに関係ない、と言わんばかりにフィーネ、エリスとスリーヴァの戦いは続いていた。




「おらおらおらァ! もう見えてんだよ、いい加減に諦めろッ!」




ブレードオーガが放つ“飛ぶ斬撃”は、スリーヴァの分身を次々とぶった切り、




「いくら数を揃えようとも無駄。もう動きは読めている」




ガーディアンの放つ“結界の檻”もまた、確実に敵を捕え、結晶砲で各個撃破していく。


リッチの放つ闇魔術は相変わらずかなりの威力だが、どうにも狙いが甘い。


それもそのはず、なにせスリーヴァは同時に10体近くのモンスターを操っているのだから。


1体のみの人形を操るフィーネとエリスのほうが動作の精密さでは上回る。




「ふぇっふぇっふぇっ、それでも戦いが終わらなければいつかは折れる。それに、あんたたちだってわかってるはずさ」




オルクスの起こした風は、竜巻となって吹き荒れる。


雲が吹き飛ばされ、空は晴れ渡っているのに、まるで嵐の中にいるようだ。


上空で戦っている巨鳥の余波だけで、ここまでの天変地異を引き起こせてしまう。


スリーヴァが勝ち誇るのも当然だろう。




「じきにオルクスがこっちに来る。空中で戦ってる奴らはしぶとかったようだけど。地上を這いずるあんたたちはそうもいかないだろう?」


「来ない」


「何だって?」


「あちらはあちらで勝つ。それで終わり。そして私たちはお前に勝つ、そしてペリアと合流する」


「はっ――そんなことができると思ってるのかい! 私に触る方法すら見つけられていないんだろう!?」




動きを読めると言っても、スリーヴァたちの猛攻は絶え間なく――


リッチはふわふわと不規則に空中を移動し、口から黒い汚泥を吐き出し、闇の弾丸を放ち、ふいに姿を消しては背後に現れ、大きな手で掴みかかってくる。


常に油断できない状況が続く。


確かにフィーネとエリスにも体力の消耗はあった。


しかし、天上の玉座で活動していた頃は、数日間ずっと戦い続けることだってあった。


削れていようが、限界はまだまだ先である。


そして――




「レーダーでの反応はやっぱり掴めない……っと、広域結界にも反応なし。そっちはどう、フィーネ」


「ふっ! せえぇいッ! よしっ、少しずつ掴めてきた。わずかだが、敵の数を減らして補充・・するときに気配を感じるな」




戦いを続ける中で、二人は頭の中にスリーヴァのデータを蓄積していく。


互いに通信で情報を交換しながら、視界にも映らず、探知もできないスリーヴァの“本体”の位置を割り出す。




「さすがフィーネ、頼りになる。あとでキスしてあげる」


「はっ、お前がしたいだけだろ」


「そうとも言う。じゃあフィーネからもキスしてもらうために、私からも耳寄り情報」


「内容によっては考える」


「スリーヴァの本体は東側にいる」




エリスは考える――スリーヴァの能力は、自らの分身を作り出すことだ。


媒介無しで使えば貧弱なハリボテが誕生し、モンスターを使えば小型コアを埋め込んだ場合と遜色ない能力を得る。


それらの分身は、一定以下の威力の攻撃をすり抜けさせる“透過結界”とでも呼べるものを纏い、また姿を消すこともできる。


姿を消している間は発する魔力も完全に隠蔽され、レーダーにも反応しない。


しかし姿を消したまま、相手に攻撃することもできない。


同時に操ることができる分身の数は、おそらく10体。


そのため、撃破されるたびに新たな個体が補充される。


撃破から補充までに要する時間は平均して5秒程度。


分身はどこからともなくぬるりと現れ、戦闘に参加する。


これらの事実から、スリーヴァはあらかじめ分身へと変える“下処理”を済ませたモンスター――すなわち“素材”を、この近辺に姿を消して待機させているものと思われる。


補充の出現スピードが、結界の外から呼び寄せているにしては早く、ペリアのファクトリーのように収納された場所から出撃しているには遅すぎるからだ。


また、タイムラグにムラがあることから、自動補充の線も薄い。


つまりスリーヴァは自らの意思でタイミングを測り、戦力を追加しているのである。


そして補充された分身の出現位置傾向からして、素材たちが待機しているのは東側、山の陰あたりだと予測が付く。


彼女が分身生成を遠隔操作で行えるのなら、本体がその近くにいると断言はできない。


だが遠隔でできるのなら、素材を一箇所に固める必要も無いはずなのだ。




「ほぉ……そりゃありがたい情報だ、タイミングと大まかな場所さえわかれば、気配も探りやすくなる」


「キスは?」


「考えとくよ!」




フィーネが戦いの中で感じる、“何者かの気配”。


今はまだもやっとした霞のような存在だが、繰り返し感じ取るたびに少しずつ鮮明になっていく。


するとそのとき、上空で再び風が轟いた。




「ふぇっふぇっふぇっ! 見たかい、今のを! オルクスの攻撃はお前たちの仲間を完全に捉えたよ、あいつらはもう死んだ! じきにあの風がお前たちを殺しにくる!」


「うるせェなあ、気が散るんだよ!」


「いいのかい、仲間が死んだんだよ? もう負けちまったんだよ!」




だから諦めろ、と――スリーヴァはそう強制してくる。


普通なら、ここまで戦えば、フィーネとエリスがどういう人間なのかは少しぐらい理解していそうなものだが。




「私たちはお前を殺すだけ」




揺らがぬ心でエリスはそう言い切ると、胸部の結晶砲を放ち、目の前の分身を貫いた。




「物分りが悪いねぇ。現実逃避だって言ってるんだよ、それは!」




ラティナたちが死んでしまったというのなら、そのときはそのときだ。


できるだけ速やかにスリーヴァを撃破して、対オルクスに備えるのみ。


しかしエリスたちは知っている。


まだ、“ラティナたち”が計画していた作戦は、最後まで遂行されていないことを。




◇◇◇




ラティナが目を覚ますと、目の前には割れた魔術強化ガラスと木々があった。


クイーン・ラグネルは大破し、森に墜落したらしい。




「いつつつ……どうにか生きてるみたいね」




体を起こし額に手を当てると、ぬるりと血の感触がした。


手のひらに付着――どうやら新しい血のようだ。


気を失っていた時間が一瞬だと理解すると同時に、生の実感に安堵する。


次に彼女は後ろを振り向いた。


無理やり操縦席に入れ込まれた鎧は、そのおかげで固定されていたのか、ほとんど動いた形跡がない。


しかし中に入っている人間は別だ。




「おーいペルレス、生きてたら返事しなさーい」


「う……うぅ……ひどい目にあったです……」


「その様子だと平気みたいね」


「鎧の中で体は固定してるですから。でも、ここは……」


「森の中よ。墜ちるのも当然だわ、もう操縦席しか残ってないんだもの」




星すら割る、ガルーダの風。


その直撃を受けたクイーン・ラグネルは、通常ならば一瞬で塵になっているはずだった。


だがランスローの部下が刻んだ、風を受け流す魔術によって何とか持ちこたえる。


それでも巻き上げられた木々や岩が、猛烈なスピードで飛び交う黒風の中、術式頼みだけでは生き残れない。


ラティナは推進装置をフル稼働させ飛来する障害物を避け、それでも避けきれないものはペルレスの氷を盾にして防いだ。


途中で機体の制御が不可能になってからは、ラティナも火魔術で瓦礫を撃ち落とし、とにかく必死で身を守った。


しかし結局、クイーン・ラグネルは何かと衝突し、激しく揺れる操縦席の中で二人は意識を失ってしまったのである。


ラティナとペルレスが生存できた要因は、魔術の腕が半分、運が半分といったところだろう。




「ふぅ……見事に吹っ飛んでるわね、さすがにどっかの町も巻き込まれたんじゃないかしら」


「オルクスは、そんなこと望んでないです。望むわけがないです!」


「操られてるっていうんなら、解放してあげたいのはやまやまだけど……そーんな余裕はなさそうなのよね」




木々の隙間から見える空の向こう――オルクスは両翼を横に伸ばし、滑空しながら森に近づいてきている。




「もう……やめてくれ……私に、ガルーダにこんなことを……」




オルクスの意識ははっきりと残っていた。


スリーヴァがその気になれば意識ごと操ることもできたが、それではつまらないからだ。




(何を言ってるんだい、オルクス。まだ終わっちゃいないよ。まったくしぶといねえ、連中はまだ生きてるってんだから)




ラティナたちが引っかかった・・・・・・場所は、不運にもオルクスからも見える位置だった。


彼女の脳に響く老婆の声は、仕留め残ったことをむしろ喜んでいる。




(お友達、なんだろう?)




ねっとりと、耳元で囁くようにスリーヴァは言った。


オルクスは吐き気を覚えた。


この世に悪人が存在することはわかっている、そういう人間と接したこともある。


だが、こんなにも悪意だけで動く人間は知らない――




(だったら、しっかりと食べてあげないとねえ)




人の命も、人の心も、スリーヴァにとっては自分を満たすための道具に過ぎないのだ。


己と皇帝ガルザ以外は、等しく無価値なのである。




「やめろ……ペルレスに近づくなっ。頼む、私にそんなことをさせないでくれぇええ!」


(ふぇっふぇっふぇっ! いい叫び声だねえ、ますます食わせたくなるよ。安心しな、モンスターの体ならちゃあんと“美味しい”って感じてくれるはずさ!)




どれだけあらがっても、オルクスの体は止まらない。


勝利のためではない。


ただ、オルクスという人間の尊厳をへし折るためだけに、巨鳥は空を舞う。




「オルクス……」


「目的は果たせそうだし、結果オーライってことかしら」


「……ごめんなさいです」


「謝ることないんじゃない? もし死んだとしても、あなたに感謝はしても、恨んだりはしないわよ」




対して、ラティナとペルレスは存外に落ち着いていた。


死を受け入れた――わけではない。


むしろ真逆だ。


スリーヴァがオルクスを操るという外道を行ったくれたおかげで、彼女たちの頭はラティナとペルレスのことしか考えていない。


この場にいない、もうひとりの上級魔術士の存在を、すっかり忘れてしまっている。




◇◇◇




小型コアに封じ込められた人魂を解き放つ。


しかしそのためには、コアの魔力を暴走させて自壊させるしかない。


その際に生じるエネルギーはあまりに膨大で、垂れ流すだけでマニングが丸ごと消し飛ぶほどだ。


それだけの力を制御し、攻撃に転化してやれば、いかなる巨大で強力な敵であろうと、一撃で落とせる。


そういった考えから作り出されたのが、レスの乗る大口径魂魄解放結晶砲“カレトヴルフ”であった。




「よ、よく狙って……外せない……外さない……相手は巨大、失敗を恐れる必要は……ない……!」




クイーン・ラグネルがあの風に巻き込まれたときは血の気が引いたが、二人の生存が確認できた今、レスの意識は撃ち抜くべき標的に集中している。


地面に固定された操縦席部と、森の木々に紛れるために緑色に塗装された長く太い砲身――カレトヴルフはたったそれだけの、あまりにシンプルな“人形”である。


そもそもそれを人形と呼ぶべきなのかはペリアですら迷っていたほどだが、これを作り上げたのは間違いなく人形遣いの知識によるものだし、操縦だってレスの震える指に絡まっている魔糸で行われる。




「魂魄、解放――小型コア、暴走開始」




ペリアは、ガーディアンが王城を狙撃する前、すでに都の北側にある山の麓にカレトヴルフを設置していた。


そしてレスはずっと、その操縦席で機を伺っていたのだ。


彼女の役目はただ一つ。


クイーン・ラグネルが敵の注意を引き、カレトヴルフの射程範囲内に敵が入った瞬間、その糸を引くこと。


とはいえ、操縦こそ簡単なものの、小型コアを解放し、その魔力を無駄なく使うという設計上、発射には非常に精密な魔力の調整が求められる。


移動はできず、砲身を傾ける程度しか動かせないほど頑丈さに力を注いでいるが、ちょっとした集中の乱れで操縦席も結晶砲発射の余波に呑み込まれ、レスは命を失う危険性があった。




「うぅ……ま、魔力結晶生成……まだ……まだ大きくできる……」




それでも、レスに恐れはなかった。


彼女自身、自己肯定感が低く、己の命の価値をあまりに低く見積もりすぎているという要因もあるが――それ以上に、覚悟しているのだ。


撃たなければ人類は死に絶える。


だったら、死ぬにしても撃って死んだほうがいい、と。




「あと、少し……そ、そう、計算上の限界はここ。敵も……射程圏内に入った」




砲身の中で膨らむ魔力結晶は、さながら破裂寸前の風船のようだ。


少しでも多く魔力を注げば爆ぜ、カレトヴルフは自滅する。


レスはその限界を見極め――暴走で溢れ出した魔力を余すことなく使い尽くし――砲弾の装填を完了した。


頭上を影が覆う。


怪鳥は、尚も真下より己を狙う大筒に気づかず――




「カレトヴルフ……は、発射!」




レスが定められた魔糸を引くと、ドウゥンッ! と大きな揺れと共に、結晶が砲門より放たれた。


それは――さながら“光の柱”が天を穿つような光景だった。


だが穿ったのは天だけではない。


オルクスもだ。




◇◇◇




「あ……え……?」




撃ち貫かれたオルクス自身、何が起きたのか理解できなかった。


正体不明の“熱”が体の半分以上を覆っている。


視線をそちらに向けると、“光”があった。


それ以外は何もなかった。


体の右半分がどろどろに溶かされて、あるいは蒸発させられて、一瞬で消し飛んだのだ。


翼を一方失ったのだから、当然、彼女は墜ちてゆく。




『何が起きたんだい……? オルクス、あんた何をされたっていうんだい!?』


(そうか、最初からこれが狙いで……妙にうるさかったのは、意識を大砲から逸らすため、か)


『答えなオルクスッ! 死んでもいいのかい!? 答えるんだよぉっ!』




老婆が脳内でキーキーとうるさかったが、今はどうでもよかった。


オルクスは、親友を喰らわずに済んだことと、もう戦えそうにない安堵に微笑む。




◇◇◇




光の柱が天を衝く前、ちょうどフィーネとエリスは同時にスリーヴァの分身を撃破した。


それから10秒――なおも補充は行われず。


10体から8体に減ったことで攻撃の手は緩み、余裕が出た二人は早くも次の分身を倒そうとしている。




「おいおい、もう弾切れか?」


「私たちはまだ戦える、とんだ拍子抜け」




挑発するように彼女たちがそう言うと、スリーヴァはすぐさま顔を真っ赤にしたような声で反論した。




「調子に乗るんじゃないよ、オルクスを落とした程度でねえ!」




その言葉の走り方から、明らかな焦りが感じられる。


そして彼女はリクエスト通りに新たな分身を補充したが――




(荒いな)




気配の消し方が、いつにもまして雑だ。


そんな有様で、フィーネの第六感から逃げられるはずもない。




「魂魄解放」




彼女は即座に、ブレイドオーガの握る剣――紅纏鬼こうてんきに埋め込まれた小型コアを暴走させた。


溢れ出す魔力。


カレトヴルフほど無駄なく使い切れるわけではない。


むしろあのようにすべての魔力を使いこなそうとすれば、先にブレイドオーガのほうが破裂してしまう。


溢れ出した魔力を適度に逃しながら――それでも、残ったエネルギーはこれまでの通常のコアから供給される量を遥かに凌駕する。


ブレイドオーガは光を放つ剣を両手で掴み、上段に構えた。


その視線の先にあるのは、ただの“山”。


敵の姿はそこにはない。




「剣鬼術式、バーサーク・レクイエム」




だがフィーネは、一切のぶれなく真っ直ぐに振り下ろす。


その切っ先がたどった軌跡が、三日月の刃となって相手に襲いかかる。


彼女にとってはありふれた、いつも使っている剣技と同じもの。


しかし――




「バースト」




それは“同じ”と呼ぶにはあまりに速く、大きく、鋭い。


相手に“回避”という選択肢を与えず、分身よりはるかに強度の高い結界をも無視して、断ち切る。




「お……あ……」




それがフィーネとエリスが初めて聞く、スリーヴァの“生の声”だった。


今までは分身を通してしか聞いていなかったのだ。


そして、左右真っ二つになった姿とはいえ、“生の姿”を見るのも初めてである。


だからフィーネは、今にも果てそうな骨の化物に向けて言った。




「はじめまして、クソババア」




返事は無い。


もうできないからだ。


スリーヴァは、自らを打ち破った二体の人形を指差し、何かを言いたげに歯をカチカチと鳴らしながら、地面に倒れる。


それきり動くこともなくなった。











 ――――――――――

 ●名称

  クイーン・ラグネル


 ●搭乗者

  ラティナ・グウァン

  ペルレス・ヴァルモンターグナ


 ●装備

  主材質:ランスローヘリテイジ

  コア:40メートル級


 ●スペック

  長さ:15.2

  幅:11.4

  重量:21

  装甲強度:820

  コア出力:500

  最高速度:2500


 ●武装

 小型結晶砲

 遠距離攻撃

 威力500

 人形下部に装着された結晶砲を放つ。

 ラティナ、もしくはペルレスの魔力を注ぐことで炎や氷を纏う。

 照準や発射はペルレスが担当する。


 ●特殊能力

 リミッター解除:

  コアへ魔力信号を送り、普段は抑えている出力を引き上げる技術。

  コアの冷却はペルレスが担当するため、人形には最低限の冷却術式しか搭載されていない。


 マリオネット・インターフェース:

  人形魔術の仕組みを利用した操縦システム。

  クイーン・ラグネルは人型ではなく、かつ操作を簡略化したためこちらが採用されている。


 レーダー

  機体に取り付けられたアンテナが受信したデータを、操縦席全面右上に表示している。

  対オルクスを想定しているため、人形の軽量化を優先し最低限の機能しか備わっていない。


 ミラーコーティング

  粉末状のミラーストーンを塗布した状態。

  ある程度まで魔術を反射する。


 風読みボイジャー

  機体表面に刻まれた風の術式により、周囲の空気の流れに逆らわず人形が自動的に浮遊する。

  これによって暴風による損傷を最低限に抑える。


 絶対不変の絶対正義ディヴァイン・サン

 自分自身を太陽に変え、敵対する相手だけを燃やすラティナの固有魔術。


 正しい容れ物を探してソウルチェンジャー

 異なる二つの対象の温度を入れ替える、ペルレスの固有魔術。



 ――――――――――




 ――――――――――

 ●名称

  カレトヴルフ


 ●搭乗者

  レス・ヴォマン


 ●装備

  主材質:アダマスストーン・強化ミスリル

  コア:40メートル級


 ●スペック

  高さ:24.5

  重量:400

  装甲強度:2500

  コア出力:500

  最高速度:0


 ●武装

 大口径魂魄解放結晶砲・カレトヴルフ

 遠距離攻撃

 威力4000

 小型コアを暴走させ、生じた魔力を収束し放たれる結晶砲。

 一度放てば砲身は限界を迎え、リミッター解除を行い結界で保護した状態であっても、カレトヴルフはただの鉄くずと化す。

 だがそのリスクを補って余りあるほどの威力を誇る。

 カレトヴルフはこの結晶砲を放つためだけに作られた人形であるため、他の人形が小型コアを暴走させた場合よりも魔力の使用効率が非常に高い。


 ●特殊能力

 リミッター解除:

  コアへ魔力信号を送り、普段は抑えている出力を引き上げる技術。

  解除限界は500%、稼働時間は30秒。

  冷却術式は最低限しか組み込まれていないため、一度使用すると焼け付き二度と使えない。


 マリオネット・インターフェース:

  人形魔術の仕組みを利用した操縦システム。

  カレトヴルフは人型ではなく、かつ操作が非常に単純であるため採用されている。


 レーダー

  機体に取り付けられたアンテナが受信したデータを、操縦席全面右上に表示している。

  モンスターのコアの大きさ、及び大まかな形状が表示される。


 ミラーコーティング

  粉末状のミラーストーンを塗布した状態。

  ある程度まで魔術を反射する。


 ――――――――――




 ――――――――――

 ●名称

  ブレイドオーガ


 ●搭乗者

  フィーネ・ティシポルネ


 ●装備

  主材質:アダマスストーン

  腕部材質:アダマスストーン・チャージストーン

  装甲:アダマスストーン

  コア:40メートル級

  武装:紅纏鬼こうてんき

   刃渡り約17メートルの大剣。

   切れ味は鋭いが、刃幅が広く、かなり重たいため、鈍器のような使い方もできる。

   アダマスストーンで作られているため、刃は血のように赤い。

   レスの協力により人間の魂を込めた小型コアが埋め込まれ、より強力な斬撃を放てるようになった。


 ●スペック

  高さ:20.4

  重量:170+83(剣を含んだ場合)

  装甲強度:2000

  コア出力:500

  最高速度:270


 ●武装

 剣鬼術式バーサーク・ファントム:

  近接攻撃

  威力100

  剣を命中させた相手の内側に直に斬撃を送り込み、体内をズタズタにする。


 剣鬼術式バーサーク・ムーン:

  中距離攻撃

  威力200

  三日月形の剣気を飛ばす。


 剣鬼術式バーサーク・ペネトレイション:

  近接攻撃

  威力300

  素早く力強い刺突を連続して繰り出す。


 剣鬼術式バーサーク・レイド:

  近接攻撃

  威力450

  機体ごと急加速し、その勢いを乗せた一撃を繰り出す。


 剣鬼術式バーサーク・レクイエム:

  中距離攻撃

  威力550

  剣に埋め込まれた小型コアの魔力を利用し、三日月形の剣気を飛ばす。


 剣鬼術式バーサーク・エクスキューション:

  近接攻撃

  威力650

  限界まで極まったシンプルな横一文字斬り。


 剣鬼術式バーサーク・レクイエム・バースト:

  中距離攻撃

  威力2000

  剣に埋め込まれた小型コアの魔力を暴走させ、溢れ出した魔力を飛ばし相手を斬りつける。


 ●特殊能力

 リミッター解除:

  コアへ魔力信号を送り、普段は抑えている出力を引き上げる技術。

  コアの発熱量も増加するため、冷却システムをフル稼働させる必要がある。


 マリオネット・インターフェース:

  人形魔術の仕組みを利用した操縦システム。

  操作が非常に複雑、かつ繊細な力加減が要求されるため、現状ペリアにしか扱えない。

 ゴーレム・プロテクション:

  胸部チャージストーンの魔力を開放することで、ゴーレムの周囲に結界を展開する。

  持続時間1分。非戦闘状態なら1分で再チャージ。


 レーダー

  機体に取り付けられたアンテナが受信したデータを、操縦席全面右上に表示している。

  モンスターのコアの大きさ、及び大まかな形状が表示される。


 ミラーコーティング

  粉末状のミラーストーンを塗布した状態。

  ある程度まで魔術を反射する。


 ――――――――――



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