アインシュタインに捧げる夕焼けの詩

作者 九頭見 灯(くずみ・ともしび)

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★★★ Excellent!!!

夕焼け=1日が『終わる』時間帯。

一つ目の惑星ではそのままに『終わり行く惑星』を連想させる。
住む(住んでいた)人々も、終わることを受け入れて、変わらぬ未来として、生きることを諦めていた。

一方で二つ目の惑星・地球では、『星食い』という危機が迫る中、人間という住人が終わりの象徴たる『夕焼け』から活路を見出す。

定められた運命があるとして、
それを受け入れて、その瞬間の幸せを享受すべきか。
変えられる可能性が低くても、変えるための努力を続けるべきか。
そのどちらが『幸せ』なのか、今の私たちにも通ずるところがあるように思えた。

★★★ Excellent!!!

とある夕焼けの写真から、人類はもうひとつの文明の存在に気づく。
そして交差する二つの世界。胸熱くなる展開です。
話の本筋から外れるかもしれませんが
「人類がひとつになって」のところに昨今の世界に相対して、希望を感じました。
そうなれたらいのにね、と。
他者の存在に気づければ、
人類、いや、生命は、やさしくなれるのかも、しれない。

★★★ Excellent!!!

宇宙にはロマンが詰まっています。SFというジャンルは、人類が月に行くよりも前から遥か彼方の星々への憧憬を文学に託して来ました。

そんなロマン溢れる宇宙ですが、当然ながら気軽に行ける場所ではありません。そこで鍵となるのが天体写真です。けして触れることのできない遠い場所とでも、ファインダー越しならば近くにいるように見ることができるのだから不思議です。

写真を通して繋がる二人……というか二つの運命。壮大な宇宙のロマンを是非。

★★★ Excellent!!!

壮大なスケールで語られる宇宙と人の物語。

初めは終わりゆく星に生きる人々の物語が始まります。避けることの出来ない絶望的な未来。
そして不意に視点は地球で生活する写真部の女の子に移ります。
いったいこの二つのストーリーがどのようにして交わるのだろう。そんなことに思いを馳せながら読みました。
ただの写真から物語は大きく飛躍し、最後は納得のエンディング。

敢えて多くを語らない叙述がまた、読者側に考える余地を持たせてくれて、本当に素晴らしい読後感でした。