紅葉の季節に去り行く

今年も夏が終わり、貴船山が色鮮やかに染まっていく。


その様子をみるために貴船へと訪れることが彰子にとってはなによりも楽しみなことだった。


けれど、今年はどうもできそうにない。


なぜなら彰子はすでに一条帝に入内し、中宮の身となったのだ。



ゆえに彰子が気楽に貴船というところへいくことができなかなった。



彰子は御所の住まいから遠くの貴船山を見つめていた。










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