日々の思い

kuhei

第1話 壁を乗り越えるために

楽しい日々は終わりを迎えた。

 中学校の頃の合唱コンクール、高校での文化際での出し物、大学での論文を書き上げたとき、すべては戻ってこない。大切な心の中にしかなくて、その感情をもう一度再現しようとして、何度試みてもどこにもいきやしない。

 

 仕事へ向き合えばいい、最初はそう思って何度も考えて自分なりにうまくいく方法を考えた。けれどいざ行動しようとすると思ったようにできない。一つ一つを忘れてしまったり、意識することをないがしろにしてしまった。そうすると結果、考えただけで何も世界に影響を与えていない。そんな風に僕の世界は凝り固まってしまった。感情の起伏はほとんど起きない。ただゲームをやっている時だけ快感を感じる。誰かと連携できた時。自分なりのプレイができたとき。過去の出来事と同じ事柄を類似体験できてしまっている。

 

 だから仕事に自分なりの意義を見つけることができなかった。生きて仕事をしていても何の意味もない。そして仕事を辞めたとしても、またその次の仕事を見つけて働かなければ、生きていくことはできない。

 

 逃げ場などない。その時自分は立ち向かえなかった。毎日ふとしたことで涙が出て、家へ帰ったとたん自分の頬を殴りつけたり、ご飯を食べず、ゲームもせず寝た。

 


「俺はこの生活から抜け出したいのだろうか。」

 

 

 抜け出したい。けれどもう少し自分なりの勇気だったり、忍耐を身に着けたい。その先に自分がこれまで追い求めていた何かがあると思うから。

 

できることでいいから1日、1日身に着けていく。忘れず、意識し続ける。

それを今後はやっていきたいと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

日々の思い kuhei @kuhei

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る