第2話:時の迷宮

2-1:プリプレイ

第二話である。

前回、冒険者たちはエルフの女性カルミアから「墓参り」の依頼を受注し、ルフラン島にやってきた。そこで数々の奇妙な体験をした冒険者たちはその果てに、リコリスと名乗る青年と出会う。キャンペーンは、まだまだ序章。物語はここから始まっていく。

早速、プリプレイをしていこう。


GM : それでは、第二話始めていきましょう!成長報告からお願いします!


アル : アルです。ファイターが2から3になりました。習得した特技は【薙ぎ払いⅠ】。それと筋力ボーナスも増えたので、早く貧弱から脱却したいです……!以上です。

GM : 攻撃は当たるようになりましたか……?

アル : ゆ、ゆびわあるし……。あと、キャッツアイも取りましたから!

GM : お、これは素晴らしい。期待が高まりますね


前回、前衛としても男の娘としても可愛く活躍してくれた、リカントのアル。前衛ファイターとして順当な成長と言えるが、注目すべき特技は【薙ぎ払いⅠ】だ。範囲攻撃手段の乏しいこのパーティにおいては、賢い選択と言えるだろう。しかし、既に取得している【斬り返し】もまた宣言特技であり、使い分けが重要となりそうだ。



シエル : シエルだ。プリーストが2から3になって、【ターゲッティング】を習得した。フォースを撃つMPがあるかは、どうかな……。貧困神官だから、買い物はとくにしてないよ。以上!


GM : はーい!もしかして、報酬って借金返済に回してます……?

シエル : 今は純粋な貯金、かな。まだ依頼達成の報酬も、もらってないしね。


プリーストとしてパーティの回復を担う黒髪の人間、シエル。魔法火力の不足を懸念してか、習得した特技は誤射を防ぐ【ターゲッティング】。MPの問題こそあるが、回復以外の行動手段が増えたのは有用であろう。



ソレル : ソレルです。技能はフェンサーとライダーが両方2から3に。能力値は器用ボーナスがブレイクして、戦闘特技は【回避行動Ⅰ】、騎芸は【騎獣強化】を取ったよ。一回り身のこなしが上がった感覚がするし、ハンサも頑張るって言ってるから私も頑張る!お金は今後を考えて貯金してる。そんな感じかな。


GM : 強い、というか避けてくなぁ……。目指すビルドは避け盾さん?

ソレル : かな。装備は安めに済ませてハンサにお金を……。

GM : 騎獣もお金かけると強くなりますからね!


ソレルの成長は器用度の上昇もあり、前衛戦士として理想的な成長。【回避行動Ⅰ】で攻撃は更に避けていくし、【騎獣強化】でハンサもタフになった。実は今回クライマックスまでの道中を用意したのはSGMなのだが、いやほんと勘弁してほしかった。



リズ : リズです。シューターが1から3に上がって、命中力をあげました。習得特技は【魔法収束】。精神が順調に2つ伸びて着実に成長してます。はやくご主人様にならってキャッツアイほしい。以上です。


アル : みんな命中を伸ばしてる……いや自分も伸ばしてるけど。

ソレル : フェンサー伸ばしてるのがなんだかんだ効率いいんだー。

GM : 魔法収束かぁ……(次に取られる戦闘特技を考えてGMはひやひやしている)


火力役、マギテックシューターのリズは、今回命中力が大幅に改善された。さらに取得した特技は、範囲魔法の範囲を1体に絞る【魔法収束】。これだけでは効果は薄いが、次なる戦闘特技と合わせれば、たちまち強力な強化が見込めることだろう。許してほしい。


GM : では、ぼちぼち始めていきたいと思いますー、宜しくお願いします。

全員 : 宜しくお願いします!





彼岸花の墓の前で、脳裏に時計の針の音を聞いた……。

そう思った瞬間、いつの間にか川の中に自由落下していた冒険者たち。


雨降る夜、彼らが邂逅を果たしたのは、血塗れの肖像画にまみえた銀の青年。

成り行きながらも「友人」となった君たちに、青年は朗らかに笑いかけた。

「外の世界で生きている人がいるとはね。話を聞かせてはもらえないか?」

そうして。彼岸花の庵にて、時空の針は、1頁目を白く塗りつぶした。


SW2.5CP 途切れ暦とルフラン島

第2話「時の迷宮」


もう一度(ひとたび)を願う心に祝福を。

――たとえ、それが君の祈りではなかったとしても。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る