第94話 剣と蝶と心空
邪神ディスバーンの攻撃を食い止めている間に、錬成を開始した。
まだ戦える。邪神の一撃を受けたが、それほど痛くない。
「稲荷仮面!! ちょっと何してんのよ……じゃあなくてちゃんとしなければいけないだろ!!」
黒蝶(あげは)がオーレンであることを忘れて素の状態で話しかけてきた。
血が噴き出している。
黒い靄みたいな蒸気が出ている。
黒鳥が羽根を伸ばして運河を優雅に飛んでいるのが見える。伝承がさらに浮き出る。暗夜から生まれた黒翔のアゲハ蝶が黒鷺の周りにふわふわと虚空している。殺伐とした時間を無碍にして我武者羅に鼓動を止めているように困難を無視する。
黒蝶(あげは)が時間を戻した。
俺の傷を負う前に戻った。
「これで大丈夫だよね……大丈夫だよね拓郎お兄さん…………」
「!?? お前黒蝶(あげは)気づいてたのか!?」
「もちろん……火葉さんもだよ」
「ああっ拓郎君の癖とかそういう雰囲気で話し方ですでに正体はなんとなくだが気づいてた」
まさか二人に正体を気づかれていたなんて……でもそんなの関係ない。知ってたから。すべて。
(そうなの!? 稲荷仮面がたくにいなの?? えっうそっまさか!??)
マインドハートこと操神心空は内心驚愕していた。稲荷仮面の正体が拓郎であることを知ってしまった心空はどうするか考えていた。
今は知らないふりをするですと。
「稲荷かめn……拓郎さんまさかまた女の子を増やすつもりなんですか?? またですか本当に」
「蒼威ちゃん別にそんなつもりでは……」
「拓郎はハーレムを増やしまくる因果にでもあるのか……」
蒼威ちゃんや想美に呆れられた。
リスティもなんだがつっこんできた。
「拓郎!! 何だか知らんが正体ばれたから遠慮はいらんわけだなっまあいいじゃないかはっはっはっ!!」
「黙れ……アホ魔王……(ボソッ)」
「なんだとーーー!!? アホとは何だアホとは!!!」
「今はそういうことを言っている場合じゃないですよ」
マインドハートが取り繕う。
そういえばこいつは俺の正体に関してどうでもいい感じだな……
知らないのか?
邪神をみんなで止めることに。ついでにアグニスとマリンとアルマゲルとスランとマイカとアオマサを召喚した。
「我がやるぞ」
アオマサが雷星を生み出して雷を放った。
「ふふっ久々に暴れられるのか……この禁術であの邪神を消し炭にしてやる……」
アルマが久々に物騒なことを言っている。
金髪のような虹色の光を放つアルマが禁断の魔導書を左手に持ちぶつぶつ禁術を唱えている。
「零明に弾かれる小陽の灼熱の息吹を全身に浴びよ、モルダに放たれたアビスの力を借りるまで世界を切り替える禁断の秘宝を呼び起こすものなり!!! 獄滅断刃炎(シュラメールザンダイエンガ)!!!!!」
ちょっおまっそれは威力が高すぎる…………
「マリンもっ!! マリンスパイラルハリケーション☆彡」
捻じれる濁流の海火山の翼流が邪神に命中する。
「一閃!!!!!」
アグニスが邪神の首を切り落とす。
「闇の
想美が魔術を撃ち放つ。
「僕も僕も!! 」「スラン行く? 私もドカンッと一発決めちゃうわ!!」
マイカとスランが粘弾を放つ。
『ちょっおまえらフザケンナ……このディスバーン様に人間とは思えない攻撃を喰らわせるなんて……死ぬだろてめえら!!!」
ヤバい邪神ディスバーンがキレている。
こっちも蒼威ちゃんと一緒にやるしかない。
俺は光爆剣を出した。
こいつとはなかなか長い付き合いだな。
帰ったら磨いてやるか……多少はチューンアップしているしな。
キラキラキラキラッ…………キッラッ!!
あれなんだが今なんかこの剣……輝いたように見えたけど……気のせいか。
「蒼威ちゃんっ!! 一緒にあいつをぶっ倒すぞ!!」
「はい拓郎さん!!」
俺はオメガフレア(覇道滅星)を放つ。
蒼威ちゃんは水覇光滅弾を放つ。
そして俺が光爆剣を構えて一気に振り下ろした邪神の脳天に向けて。
邪神ディスバーンは消滅した。がどこかで生きてるだろうな? たぶん。
以外にもあっけなかったな。
そして次の日……孤島のダンジョンに火葉さんと黒蝶とマインドハートとともに来ていた。
孤島にダンジョンがあることをマインドハートに伝えられた。
そしてついでに昨日のアダマントとオーレンさんを誘いましょうと連絡された。
まあ俺の従魔や契約した武器たちも一緒だが。
さて何が起きるのかねこの孤島のダンジョンで。
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