第75話 東京事変1

 雪兎たちが戻る30分前ぐらい……



 突如として黒づくめの装束のようなものを被る謎の集団が列をなしていた。


 そして我らの神を前にして無様な下々のものよと謎の言葉を発していた。


 

突如として魔法陣のようなものが東京の新宿と渋谷と銀座に現れた。


 5分ほど魔法陣が浮かび上がり、巨大化してそのまま淡い赤い光を発光して点滅していた。


 新宿にはデュアボロスと呼ばれるSSSランクの上級悪魔である。


 渋谷にはジュナビロスと呼ばれるSSSランクの大蛇のようなドラゴン鳥が現れた。


 銀座にはテンドライガと呼ばれるSSSランクの鳳凰が出現した。


 渋谷にはたまたま紫陽花の姫騎士団がショッピングに来ていた。


 紫陽花の姫騎士団の鳳城湖鳥(ほうじょうことり)がいち早く異変に気づく。


 湖鳥は20歳で武術は今までしなかったが探索者になって覚醒した。


 Aランク探索者として途轍もない実力を発揮している。


 使用武器はレイピアで水属性の魔法剣を使用する。


「風華! 右方向に強大なモンスターが出現している!!」


「湖鳥本当か!?」


 風華と呼ばれた木島風華(きじまふうか)21歳。


 Aランク探索者で21歳なのに物凄い実力がある実力者だ。


「どうするのですか~~~!!」


「あわあわあわーーーーー!??」


 慌てたのがどちらもBランクの探索者の能年知紅(のうねんしるく)と小鞠(こまり)クルミだ。


 まだどちらも実力がほんの未熟でAランクに満たないBランクだ。

 だがそれでも十分の実力はある。


 シルクが18歳でクルミが17歳だ。


「…………うんしょっ~まぁ湖鳥ねぇと風華ねぇと無麗の姉貴がいたら大丈夫っしょ……それにあたしがいるんだからかなりいけるよ~たぶんねっ」


「敵なら私が何時でも斬るぞ……」


 このゆるいが不思議な紫髪のふわふわジト目冷静少女がCランクの探索者でこの紫陽花の姫騎士団で問題児の竜宮院(りゅうぐういん)アリエル。


 紫陽花の姫騎士団の中で最年少の13歳でまだ中学生のひよっこだ。

 


 だが彼女の能力が謎の能力で未知数なためCランクの探索者となっている。

 本人の戦闘タイプは剣などは使わない魔法使いタイプで魔法を使用する。


 使用魔法の属性は炎と水と氷と雷と土と闇と光が使える。


 あと彼女のとんでもない生まれつきの能力があり得ないほどに強い。


「いやいやいや……違うよあり得ないほどに強いんじゃなくて、有りえるから強いんだよ」


「誰と喋ってるんだアリエル?」


「作者っていうかアニメだとモノローグというか? まぁ解説ぅ?」


「アリエルちゃんはいつも不思議オーラだしてるよね……存在しないものと話しているときあるし……」


 シルクがアリエルの不思議な性格を述べている。

 シルクからするとアリエルは存在が不思議だ。

 いつも別世界の話をするし、妖精はいるとか精霊さんは正しい心を持てば近づいてくるとかそんな話をする。


 無口だが喋ると敵を一刀両断と実力が紫陽花の姫騎士団で最強となっている、姫嶋無麗(ひめじまなれい)19歳だ。


 武術は武術百般の姫嶋家に生まれて3歳の時に剣術と薙刀と空手と柔道に合気道に槍術まで覚えさせられる。


 もはや達人の域に突入していて、剣術と薙刀と槍術では大人の達人の人たちでも敵わない。


 唯一彼女に勝てるのは彼女のお爺さんの姫嶋弦楼斎(ひめじまげんろうさい)だけだ。


 人間国宝にして剣術の実力は100段と呼ばれている。


 無麗は19歳にして50段に至っているが平均的な大人の達人でも20段に到達するのに50年かかると言われている。


 そんな世界でも出鱈目な実力を誇ると弦楼斎に言われている程の実力を誇る。


 無麗はそんなときでもアリエルのことを考えていた。


 自分の木刀が彼女にかすりもしないと嘆いていた。

 

 そう彼女だけが知っている。


 無麗だけが知っていた。

 紫陽花の姫騎士団で一番強いのは無麗ではなくアリエルだと。


 アリエルの実力は未知数だった。


 本人は一番強いことを自覚していないようだが。


「そんなことないよ~ほろっ☆ りんごのように完全な果物のようにバナナのような即効性のようなエネルギゲンな力にミカンのような甘いハリフルなレジェシーを兼ねそろえたような私だぞっ!! でもムラがあるから単純な実力では無麗ねぇがいっちばんつよいと思うんだ」


「おまっ……私の木刀が一度も当たらないのにそんなことをいうのか……」


「だってわたしに木刀を当てたら痛いからと無麗ねぇがいやがるから当てないだろうと思っていることが有りえると思ったからねぇ……」


「みんな!! そんなことより行くわよ!!」


「おー!」


「うん!」


「ほっわわっ……」


「…………」


「じゃんばらほいっ……!」


 ジュナビロスがその時眼に赤き光を宿していた。


 暴れたい。そんな感情が暴発するように。


 ジュナビロスが怪光線を発射した。

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