第43話 竜魔殲滅 中編
不味いな。ここで自衛官らしき男が竜悪魔人に攻撃を加えてしまった。
拓朗は竜悪魔人の強さに対してこの自衛官の男の強さが釣り合わない可能性があると考えた。
だから足手まといとまで言わないが、危険だ。
だが竜悪魔人がここで愉悦に笑う。
「面白い観客が増えたようだな、ではここで一つ余興を楽しんでもらおうか」
そして竜悪魔人が両手を掲げる。
すると地面に魔法陣が浮かび上がる。
竜悪魔人の配下が召喚された。
竜魔狼が30体ほど召喚された。
日本橋の街が騒ぎになる。
探索者たちが何人かいるが竜魔狼を倒すことが出来るのか。
竜魔狼が一人の幼女を狙い撃とうとする。
「うわあああ」
「ギャルルルルル」
竜魔狼が今にも跳びかかろうとしていた。
だがそれを防ごうとする者がいた。
その男は頭に真っ赤な鉢巻を巻いていて、ランニングシャツを着ていて、ジャージを穿いている。
顔は日本男児と言った感じで濃い顔つきだ。
その男が竜魔狼を素手で殴り飛ばした。
「幼女に手を出す奴は誰であっても俺が止める!!!」
紅蓮の拳が幼女を襲おうとしていた竜魔狼に拳による一撃を加えたところだった。
竜魔狼は紅蓮の拳に対して攻撃態勢を解かない。
竜魔狼が紅蓮の拳に飛びかかる。
猛烈な素早さで追い詰める。
竜魔狼はまさに竜の狼と書くように途轍もないスピードで紅蓮の拳を狩ろうとしていた。
竜魔狼はこの獲物は狩りがいがあると感じていた。
だが雑魚だ。
所詮は雑魚だ。
竜悪魔人の意思が籠められた配下だ。
竜魔狼は獲物の前で舌を動かしていた。
こいつはどうやって食ってやろうかと。
だがそんな竜魔狼の顔面を横から紅蓮の拳が裏拳で殴りつけた。
竜魔狼は何が起きたのかわからなかった。
そしてそのまま横に吹き飛ばされた竜魔狼。
紅蓮の拳はヒートアップしていた。
肉体に宿る限界以上の強さを得ていた。
やれた。
紅蓮の拳はやるときはやるやつだ。
だがこの時ばかりは死ぬ気だった。
自分の実力以上の敵だと頭では理解していた。
だがここでやらねばこの幼女とか子供たちは誰が守るのか。
稲荷仮面がいるが今は竜悪魔人と激闘を繰り広げているから頼れない。
今日は紅蓮の拳一人だけで来ていた。
キリリンとサバ味噌はこの戦いについて来れないから置いてきた。
というのは冗談だが、たまたまいないのだ。
今日は一人で日本橋ダンジョンを制覇しようとしてきたのであった。
紅蓮の拳は根性と気合だけでモンスターを倒してきた。
武器も拳一つだ。
スキルはあまり取れないでいた。
何故か取れるスキルが少ない。
現在持っているスキルは拳術と紅蓮の拳と無限の根性だけだ。
無限の根性は使える。
まさに無限の根性が湧き出る感じで瀕死の重傷になっても立っていられる。
紅蓮の拳は俺のハンドルネームと同じで拳が紅蓮の拳となる。
常にクリティカルダメージが出るらしいのでかなり使える。
しかも手が燃える。
これが大きい。
なので相手に炎属性のダメージを与えられるので強い。
敵が炎に弱点だと有利だ。
炎に耐性があると逆に不利だが。
紅蓮の拳は竜魔狼を倒すことを考えていた。
やってやるさ絶対。
紅蓮の拳は竜魔狼を殴りつけていた。
続いて竜魔狼1体に対して殴る。
殴る。
殴る。
殴る。
殴る。
殴る。
殴る。
殴る殴る殴る。
殴る殴る殴る殴る殴る。
殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る。
殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る。
とにかく殴り続けた。
反撃を許さない勢いで殴り続けた。
竜魔狼一体は崩れ落ちた。
竜魔狼の強さはオーガ並に強い攻撃力を持ち、疾風の素早さを持つが耐久力は並だ。
それでもかなりの強さを誇るのだが、紅蓮の拳の並外れた根性でなんとか倒すことが出来た。
だが紅蓮の拳に対して竜魔狼たちが襲い掛かる。
その数なんと7体。
紅蓮の拳は死を覚悟した。
だがそこで二人のオタクが姿を現す。
キリリンとサバ味噌だ。
二人は騒ぎに駆け付けていたのだ。
「お前たち!! なんでだ!?」
「大兄貴を見捨てるなんて出来ないでござる!!」
「紅蓮殿を見殺しにはできませぬ!!」
「お前ら!!!(泣)」
「「「こんな奴ら俺達で倒してやる!!!」」」
オタクたちは死なばもろともだっただがそこを救った者がいた。
リスティが加勢した。
「良くぞ言った!! 私も加勢するぞ!!」
リスティが竜魔狼を殴りつけるし蹴り飛ばす。
そして魔法で粉砕した。
「なかなかやるようですね……まあいいだろうお前たちの相手をしてやるぞ」
「ぬかせ!!」
俺は覇王気弾を放つ。
竜悪魔人がそれを右手で防ぐ。
背後から隠密で東樹が忍び寄る。
そのまま天影刀で斬りかかる。
一閃。切り裂いた。
だが、そこで竜悪魔人が悪魔の花を咲かせる。
背中から花のように気食悪い歪な触手を咲かせる。
東樹はそれを天影刀で斬りまくる。
(かなりやっかいな敵だ。だがこいつをここで倒さなければ犠牲者が出るばかりだ)
東樹は賭けに出た。
あのスキルを使うことにした。
「決戦スキル『冥星影血乃極意』発動!!!」
東樹は修羅となる。
竜悪魔人の右腕が宙を舞った。
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