第18話 超能力少年の入ったダンジョンはどうやら簡単な物ではなかったようです

 白夜雪兎はダンジョンの中にいた。

 1階層から出てきたモンスターがオークであった。

 念動力で捻り潰す。

 そして何事もなかったように普通に進む。


 2階層、3階層と進んでいく。


 10階層まで来た。

 ボスはオークキング。

 胴体を分離する。

 クリアした。


【世界フォースボスクリア特典スキル『収納空間(特大)』を獲得しました】


 ラッキーと思う雪兎だった。


 そして11階層、12階層と……どんどん進んでいく。

 全てのモンスターは一撃だ。

 そして48階層まで来た。

 ここから違った。

 出てきたモンスターはデスビーだった。

 大型犬並みに大きい蜂だ。

 速い、なかなか速いが、僕の動体視力からすると大したことない。

 念動波動をぶつける。


 落ちる蜂。

 だが、まだだ落ちた蜂がまた這い上がる。

 一撃ではないだと……? そんなこと今までなかった。

 雪兎は若干だが動揺するが、それでも冷静に念動波動をぶつける。

 そしてデスビーは倒れる。


 先を目指す。

 49階層はキラーリッチだ。

 死神の鎌を持つ骸骨でローブを羽織っている。

 そして魔法を放ってくる。

 念動障壁を展開する雪兎。

 何事もなく受け止めた。

 そして念動力で細切れにする。

 しかし再生するキラーリッチ。

 そして闇の魔法を放つ。

 なんとか受け止める。

 左腕が重くなる。

 障壁を貫通してきた。

 こんなこと初めてだ。

 念動波動砲を放つ。

 念動力の塊を砲撃として放つ技だ。

 波動砲のようなその塊はキラーリッチを破壊した。

 首飾りを落とした。

 骸王の首飾り。

 魔力を上昇させる。

 呪いに耐性が出来る。

 なかなか使えそうだな。

 雪兎は装備することにした。

 

 50階層まで来た。

 リッチロードが現れた。

 とてつもない強さを持つアンデット系のモンスターだ。

 雪兎以外にとってだが。

 雪兎はまず念動力を爆弾にする。

 念動爆弾だ。

 爆発する念動力の力場。

 そのままリッチロードは粉砕される。

 だが再生する。

 もう一度破壊する。

 というのを何度も繰り返した。

 すると30回ぐらいやったら再生しなかった。

 そして素材としてリッチロードの衣と骨と鎌を手に入れた。

 宝箱はローブだった。

 黒紫骸王のローブだ。

 なかなかの防御力らしい。

 しかも魔法攻撃に耐性があり、依吹系もかなりの耐性がある。

 これは装備しない手はない。


 雪兎はローブを装備して、先を目指した。


 ●●●●●


 67階層まで来た。

 そろそろなかなか敵が強くなってきた。

 バーストグリズリーにミサイルラビットが現れた。

 バーストグリズリーは爪の真空刃を放ってくるし、口からはバーストショットを放ってくる。

 ミサイルラビットは兎だと侮ることなかれ。

 ミサイルのごとき出力で突進してくる。

 テレポーテーションで回避しなかったらヤバかった。

 

 千里眼でダンジョンの隅々を遠視する。

 透視も加わっているので手に取るようにモンスターの現在位置を割り出している。

 モンスターはリポップする具合にどこからともかく出現するようだ。


 リポップ感覚はまちまちで3分に1回とかもある中、1時間ぐらいしてやっとリポップするぐらいという可能性もある。

 だがリポップ地点はかなりあるようなので、油断できない。

 雪兎は念動移動で高速で移動する。


 74階層まで来たが、かなりの巡回具合だ。

 ダークゴブリンジェネラルが出現する。

 速い。

 今までのゴブリンなんかと比べ物にならない。

 仕方ない念動波動……何? 躱されただと!?


 雪兎の念動波動をかなりの速さで回避したダークゴブリンジェネラル。

 そして鉄の棍棒を揮う。

 咄嗟に念動障壁で防御する。

 ダークと付くだけで戦闘力が跳ね上がるなんて……

 しかし念動波動を回避するのか……ならば念動力でそのままダークゴブリンジェネラルを捕縛すれば……


 そしてなんとか捕縛に成功する。

 そのまま頭を捻る。

 首が360度曲がる。

 そのままダークゴブリンジェネラルは死んだ。


 ふう……まあこんなもんかね。

 

 ●


 88階層まで来た。

 レベルは46まで上がった。

 スキルポイントはまだ手をつけていない。

 こういうのはぎりぎりまで引き付けて使うほうが良いんだよ。

 2250ポイントもあるし何に使おうかな。


 取れるスキル自体はあまりない。

 僕の才能はかなりあるんだけどな。

 それともスキルを取ると派生するのだろうか。


 敵意引き寄せ……必要取得SP800


テレパシー……必要取得SP1500


 サイコガン……必要取得SP900


 神想領域……必要取得SP5000


なんだこれ……神想領域だけ必要取得SPがとんでもないな。

 とりあえず、サイコガンだけ取っておくか。

 これで残りSPは1350か。

 試に使うと銃みたいなものが召喚された。

 そして発射すると念動弾だろうか。

 そこそこの威力の弾丸が発射された。

 なるほどいいね。

 今まで念動弾を手で出していたが、銃形体にすることで引き金を引くだけで発射できる。

 念力をあらかじめ籠めておけばいいから楽だ。

 一応武器具現化でも銃は具現化できるが念動弾を発射できるタイプは今まで出来なかった。

 空想神具で超念動銃を作ってみたことがあるが、あれは威力が強すぎた。

 それに時間制限があるからずっと出しておけないからね。

 どうも調節が効か無いようだ。

 サイコガンはまさにサイコガンだ。

 使いやすい。

 弾丸を込めるのも念じるだけでいいからかなり楽だ。


 ありがたく使わせてもらおう。

 

 そして出てくるダークオーガジェネラルをサイコガンで蹴散らして前に進む。


 暫定武器はこれで決まりだな。

 そして97階層まで来た。


 ついにダークミノタウロスとか言う凶悪な敵が出てきた。

 物凄い腕力で戦斧を揮ってくる。

 地面が割れるほどの衝撃が巻き起こる。

 サイコガンを放つ。

 一応効いている。

 が、あまり効いていない。

 仕方ないので念動力を使う。

 空中に浮かして回転させて、捻り潰す。

 だが、無理やり走り込んでくる。

 うおっ僕の念動力に対抗するのか!?

 そして戦斧を僕に向かって振り下ろしてきた。

 念動障壁展開。

 だが割れそうになる。

 嘘だろ!?

 そんなことがあるのか?

 僕はテレポーテーションで回避する。

 そして念動波動砲撃を喰らわせる。

 流石に死んだ。

 よかったよかったなんとかなった。


 そして100階層まで来た。

 なんか扉がでかい上に銀色なんですが……なんかヤバそうだな。


 そして中に入ると待ち構えていたのはゴールデンミノタウロスだった。

 突然疾風のごとき速さで僕の後ろにゴールデンミノタウロスが迫る。

 そして大剣を振り下ろされた。

 テレポーテーションで回避する。

 だが回避した瞬間またもや横にいた。

 なんだこの速さは!? モンスターなのか本当に!?


 一気に念動力を操作して距離を取る。

 テレポーテーションを使いまくる。

 そして流石に攪乱が上手くいっているのか、なんとか振り切ることが出来た。

 サイコガンを召還。

 放つ。

 だが当たらない。

 念動力を行使する。

 だが速すぎて捉えきれない。

 ならば近づく。

 そして捻り潰す。

 右腕を捻って引きちぎる。

 

 そのままサイコガンを出力最大で打つ。

 爆破したゴールデンミノタウロスが。

 おいおいおい威力高すぎるだろ流石に。

 雪兎は驚愕した。

 いくらなんでもちょっと本気を出しただけでサイコガンから放たれた念動弾は威力が高すぎた。

 ミサイルでも落ちたのかと思うほど。


 そしてドロップ品であるゴールデンミノタウロスの皮と角と肉と戦斧を拾う。

 宝箱からは金色の腕輪。

 星雷速の腕輪と言う名前だった。

 速さに+3000する上に速さを2倍にするとか。

 なんだこのチートアイテム。

 いくらなんでも僕が使っていいアイテムなんだろうか?

 まあいいや便利そうだし装備するか。

 そしてまだ先があるようだ。

 流石にお腹空いてきたよ……

 ゴールデンミノタウロスの肉ならあるな。

 試にナイフを作り出して切って見て、念動炎で焼いてみた。

 串に刺して焼いたがなんだろう凄く美味そうだ。

 食べてみたが、物凄い美味さだった。

 A5ランクのお肉なんて目じゃないほどの美味さ。

 いや僕A5ランクのお肉食べたことないけどね。 

 でも程よくさしが乗っていて、それでいて肉厚で噛みごたえのある肉だった。


 さあお腹も膨れたことで先を目指すか。

 ただ喉も乾いた。

 お水とか飲める場所ないかな。

 ああそうか1回戻ればいいのかと今気づいた雪兎。

 テレポーテーションで一旦自分の家に戻る。

 そして大量の水を持って、再びダンジョンに戻る。

 先ほどの場所は脳内にインプットされている。 

 ちなみにそれ以上下に跳ぼうとしたが跳べなかった。

 行った場所までならどの階層でも跳べたが。

 

 とにかく先を目指すか……

 ダンジョン攻略したらなんか貰えそうだし。

 雪兎は好奇心に押されてダンジョン攻略に勤しむのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る