第四十三話☆ すぱちゃっ
◇◇◇◇◇
「そういえば貴女ってスパチャ解禁しないのね」
「もったいないヨ! ショコラはしてる。そしたらね、お菓子がいっぱい食べられるの」
「うーん……そうですねー……あ、ショコラさんグラニュー糖は少しずつ混ぜてね」
「左手でボウルをしっかりと支えるのよ」
「ちょっとメレンゲがほっぺたに付いてますよ。あ、ミトさんそれはズルい」
「フフフ、私ってさとり妖怪って設定だから先取りが得意なのよね。これを利用すれば気になるあの子と偶然を装って手と手が触れ合うのもらくしょーなのよ」
「……二人のせいで動きづらいヨ」
〜コメント〜
お菓子作り配信ほんわかするんじゃぁ
完全に親子じゃん
マジョも入れて家族増やして
メレンゲが付いたショコラ(チョコレート)とかお前がお菓子じゃん
で、そのスイーツいつ配布するの?
この三人が作ったお菓子はプレミア価格で1103兆3543億円だから
ロイドのスパチャは安藤ロイド七不思議の一つ
いつの間にか有効になってて気付いたら無効になってたロイドスパチャ?
私、気になります!
「あー……私はお金に困ってるわけではないですしね。最初は運営に言われるがままにスパチャ? 設定してたんですけど、その日の配信でちょっと数字の多さに面食らってしまいまして。マネージャーさんに聞いたらそこは自由にしていいとの事なので、オフにしました」
「数字が多くていいじゃない。良い事だわ。私の配信に毎回必ず現れる三人、三銃士って呼ばれてるのだけど、あの人の子のお陰でいつも生活の質を高めさせてもらってるの」
「フッワフワになってきタ! これが……雲っ」
「私の場合嬉しさよりも心配の気持ちの方が勝っちゃうんですよね。せっかくそのスパチャをしてくれた人も、私が純粋に喜ばないのなら勿体無いないでしょう? お互いの事を考えるとやはりスパチャってやつは私に向いてないんですよ。安心してください金欠になったら素直におねだりします。それよりも私は、グッズとかボイスのを方を買ってくれたら嬉しいですね! あれは役に立ちます。特にグッズは今お家でコレクションしてるんですよ。ボイスは個人的にアンズさんの声とかすっごくカッコ良かったです。エクレールII世さんに聞いたんですけど、あれって何十回もやり直したらしいですよ。本人が恥ずかしがってたからって。逆にカイザーさんのは一発合格だったらしいですね。あんなに多いセリフを一回で覚えられるなんて流石というか」
「待って待って急に思考が増えて私の頭がパンクしそうなの。全く、貴女は他の人ではなくもっと自分をアピールしてもいいのに……まあ、確かにスパチャよりもそちらの方が、直接私達に届く配分は多いわね」
「あら、そうなんですね」
「そうなのよ」
「……もしかして、わたあめは雲じゃなかっタ?」
〜コメント〜
あれ、スイーツ配信……?
急に生々しいけど正直気になる
これってぶっちゃけてもいい内容?
ミトちゃんは普通にいつもの配信でもマネーな話するからな。本人はそこら辺全然隠すつもりがない
スパチャがそんなに偉いのかよ、というコメントに堂々と偉いと言い返したご本人です
↑実際は「否定しかしないお前より偉い」だけどね。そもそもが粘着質なアンチに物申しただけって事忘れないで
ミトちゃんはズバッとした物言いだから厄介アチチが多いんだよね
お前ら心配しすぎぃ。これってショコラちゃんは可愛いを証明する為の二人の作戦だから
↑ショコラちゃんは可愛い(洗脳済み)
雲っ……じゃねえよwww
誰か教えてあげて雲=水
俺も子供の頃は雲は果物の味がすると思ってたし何ならリンゴ味だった
ロイドちゃんのボイスはロイドちゃん以外(VC安藤ロイド)も出てくる時あるからお得感がある
最近発売された各ライバーのボイスは、どれかセリフの一つは必ず安藤ロイドが担当してる説好きだけど、誰も真か偽か証明出来ないの面白過ぎる
「次! 次は何をするんダッ?」
「はい、きめ細かく出来たらさっき作った生地を混ぜていきます。メレンゲを潰さないように、優しくね」
「このフワフワをつぶさないように……? そ、それはむずかしいと思うヨ!」
「大丈夫ですよ。失敗した時の事を考えて、こちらに予め混ぜ合わせた物を用意しておきましたから」
「え!? あるのか!」
「えへへ、もちろんそんな物ありません。冗談です」
「なーんだ冗談か。冗談はいいナ! それだけ心に余裕があるということダから。いつか冗談を言い合える日常が私の夢だった」
「……その心、美しいわね」
〜コメント〜
何でこの子達夜中の2時にスイーツ作ってるの
↑3時におやつを食べる為
ばか飯テロを昼間にやってどうすんだよ
マジレスすると最近ミトちゃんは昼夜逆転してるから。ショコラちゃんはいつも食べたい時に食べてる。ロイドは別に何の問題もないだろう?
明日が日曜日だから俺も夜更かしすりゅわ
俺はいつも日曜
最近、得兄貴見ないんだよなぁ
↑徳積む為に今アフリカでボランティアしてる。ソースはTowitter
ショコラちゃん夢がいっぱいあって好き
「アフリカ……そういえば、カイザーさんは今家族旅行で中国に行ってるらしいですよ。ガイドもいるみたいです。私もどこかへ旅行したいですね」
「……彼の場合傷心旅行という噂もあるのだけれどね。貴女はどこか行きたい場所でもあるの?」
「私は福岡とか興味ありますね。エ……えっと、知り合いの実家がそこにあるらしくて。まあどちらかというと、私はどこへ行くかよりも誰と一緒に行くかの方に重きを置きます」
「ふーん、そういう考えもあるのね」
「ミトさんは行きたい県とか国とかないんですか?」
「さあ、どうなのかしら。もしも私が何処かに行きたそうだったら教えて頂戴。気が向いたらきっと行くから。それまでは大人しく家に引きこもるわ」
「ミトさんも引きこもり入学しちゃうんです?」
「したいわね。第二のスクエア引きこもりを目指しているの。あれって何かしでかした時に卒業したからって言えば何でも許される最強の言い訳なんでしょう? 私そういう便利なの好きよ」
「そんな目でカイザーさんを!? 言い訳じゃなくてカイザーさんは本当に引きこもり卒業したんですよ! 本当ですよ!」
「……もうこの生地のまま食べていいカ?」
〜コメント〜
ロイドちゃん福岡来るん?
んー、俺も何だか福岡に用事があった気がする
あー偶然俺も福岡に用事が出来る気がするわ
そういや福岡の予定が出来る予定
なるほど引きこもり理論強いな
引きこもりろんですね分かります
ブイペックス配信しないんですか?
↑しばらくゲームはしないって言ってたよ
だめショコラちゃん!火通さないとお腹壊しちゃうよお!
でもチキンラーメンはお湯入れる前が好き派
何作ってるんだっけ
↑思い出
「はい、あとは予熱180度のオーブンで焼くだけですね。ミトさんは紅茶味で、ショコラちゃんはチョコレート味、私は両方」
「ショコラが、ショコラがおーぶんに入れる」
「貴女って本当に偉いわね。私熱いの嫌いだからお願いするわ」
「へー、ならミトさんは冬の方が好きですか?」
「そうね、冬はコタツに入ってアイスを食べるあの背徳感が特に気に入っているのかもしれないわね」
「あー分かる気がします。ショコラちゃんは夏と冬どっちが好きです?」
「ニホンだと、どっちも好きだヨ! 食べる物がいっぱいあるからなー。お腹がいっぱいになれるのは、良い事ダ!」
「……私の紅茶味も少しあげるわ」
〜コメント〜
夏にクーラーガン付きの鍋も捨てがたい
一番の推しはロイドだけど、一番好きなのはエリザベス様なんよ。俺達は矛盾を抱えて生きてるんだ
冬のオシャレコーデも素敵だが、夏の肌色面積も人生には必要だと思うんです
ヤバ眠たくなっちった
少し寝る。少し。私が起こしてて言ったら起こしてね
↑これいつ見ても無理
彼女達はとても可愛いね!
プロゲーマーを虐殺してた奴には見えないな
↑あんなの序章だぞ
結局彼女は人間なの? ロボットなの? いつか人類に革命を起こすというのは本当かい?
家族だよ
◇◇◇◇◇
切り抜き
李ーシャン「ふむ、ここは我が故郷ではない」
カイザー「そりゃあお前天下のスマホ様が大韓民国って教えてくれてるよ。何、マジで間違えたの? 確認しなかった俺達もマヌケなのか?」
李ーシャン「どうも私は、我が故郷以外の道に適応出来ないらしい。これも郷土愛故」
唯華「韓国旅行も、それはそれでいいんじゃないかな! 私楽しいよ!」
カイザー「子供が気を使うんじゃないよ!!」
李ーシャン「中国を案内すると誓った私だが、相手が韓国ですらも全力を尽くすと今ここで約束した」
カイザー「お前は2度と先頭に立つな」
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