第34話 推敲のメモ帳② 根拠を示して提案する

「はじめての推敲」開始。メッセやりとり推敲です。初心者の私にとっては、のっけからうひいい! って感じでした(^^;


【M】は推敲の手ほどきをして下さった方。【K】は私です。



【M】さらっと読み通した第七話ですが、細かい部分で気になったところがいくつか。


 来たぞ来たぞ。ぞぞぞぞぞ。


【K初稿→M代案】いきなり核心をつくその言葉に、むっとしてカツミは唇を引きつらせた。→ いきなり核心をつくその言葉にむっとして、カツミは唇を引きつらせた。


【M】これまでも、読点の位置で意味や流れが変わるセンテンスがかなりありました。たかが読点されど読点なので、特に長文をぶつぶつ切っている場合は位置や要不要を注意深く見直しした方がいいと思います。


 読点!!

 現在のこの部分は『いきなり核心をつかれ、カツミが唇を引きつらせる。確かに彼は、まるで憑りつかれたように身動き出来ずにいたのだ。』になっています。


 今でも句読点で苦労しているのですよ。のっけから言われてるじゃないか! 読点は息継ぎの部分ですが、前後の文のかたまりを把握した上で、ですよね。これはホント意識していないとやっちまいます。

 あと、ひらがな表記が続く場所にどうしても打ってしまいますね。


 これを読まれている方々は書き手上級者の方々なので、質問!

「カツミ。聞いてもいいですか」「カツミ、聞いてもいいですか」

 この二つならどちらにしますか? 今悩んでるところなのです。あうう。



【K初稿→M代案】その理由を自分はジェイに聞かなければならない?

 → 主体が誰かは明確なので、『自分は』は要らないような。


 強調したくて書いていましたが、読者に対して親切に、これ大事だなあと。余計な部分がないか、その後は削ることに注力し始めました。



【K初稿→M代案】頷き向かいに座るジェイに、シドは続けてこう言った。→ シドは、頷いて向かいに座ったジェイに短く警告した。……くらい?


【M】文末が過去形なのに、その前に現在形が入ると時制が狂って読み手に違和感を与えます。

 過去形+過去形、現在形+現在形、過去形+少したって現在形みたいな素直な流れの方が読みやすいかな。


 現在では、『書類を受け取る相手に、シドが続けて短く言った。』になっていますねえ。時制について考えたこと、あったかしらん。あうう(^^;

 なるべく短いセンテンスで書いたほうが無難みたいです。長くなるとこういう狂いが生じやすいんですよねえ。と、自分に言ってみる。



【K初稿→M代案】手際よく食器を片付けながら、「話ならするから、それ飲んだら横になれ」と促す。→ 説明文の中に「」を入れるのは、出来るだけ避けた方がいいです。手際よく食器を片付けながら、話ならするから薬を飲んで横になれと促す。……かな。


 これこれ。地の文のなかに「」でセリフをいれちゃうやつ。現在ではもうやっていません。むしろそういう表記を見ると違和感を感じるようになってしまったなあ。分かりやすいんですけどね。好みの問題でもあるけど。

 あと、メッセであってもMさんは三点リーダーを複数使いしてますね。こういう細かな部分、お作法もまるでなってなかったなあ。今もだけど(汗)



【K】!?は、半角で書くものなのですかーー知らなかったです(^^;

【M】いえいえ、その二つセットで、全角一字。unicodeだとU+2049です。

 旧JIS規格にはない文字なので、昔は組版作る時に苦労したでしょうね。

 ちなみに、!?、?!のどっちも使われるんですが、圧倒的に前者が多い。

 多いだけで、どちらが正解というわけでもないようです。蟹工船の小林多喜二も使ってたそうですから、由緒正しい外道文字ですね。(^m^)


 今は面倒くさいので、もう使ってないかな。便利なんですけどね。

 それと、「「」」(二人の人物が同時に同じセリフを言う時に使う)みたいのは、めっちゃ違和感あって使えません(笑)

 Mさん。教え方が上手いよなあと、今読み返しても思います。

 初心者相手でも、根拠を示した上で、こうしたほうがいいかなと提案をする。

 指導される側も受け入れやすいわけです。

 もちろん自分が譲れない部分は譲りませんが(笑)そこは作者の権限で(笑)


 あと、表記への指導のみです。作品の内容については一切触れず。

 そこは作者が自ら気づいて修正する部分ですし、推敲で何度も読み返していると自然と疑問を覚える部分かもしれません。

 設定の矛盾や伏線のはり方、テーマの縦糸がしっかり通っているかなど。


 にしても、自分で書いた文章って脳内補完されるってーか、誤字脱字も気づかないように補正されちゃってるというか(^^; 他者の目って必要ですね。


 初稿はワープロでの執筆でした。今のパソコンのように機械が間違いを指摘してくれないわけです。思い込みも誤字もそのまんま。

 こりゃあ大変だあああと思ったものです。あ。私ではなくMさんが、かな(笑)


 というわけで、前途多難のスタート。どうなりますやら(^^;











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