声帯染色

罪作りな天上も地上も薄い炎に撒かれた星に 我々が

降り立つことを許されたのは、確かにここが記憶の彼方に

住み着く 落胤だと知っていた


ガラの悪いあらくれのあなたと深層令嬢の私の

合間から誕生した愛花は 生も死も吸い込んで

可憐な話しばかりをお喋りする渇いた屑だった。


そういうことに

戦ばかりは

既決を迎えようとしていたのです。


この子の貰い手はその心、全てを覗き込み

愛撫して尽くして暮れようとも、私の心の中には

ハイエナの星海が 全てを呑み込んで

行ってしまう様な、時の移り変わりを感じいるばかりの、

今日この頃で有りますが、如何お過ごしでしょうか。


拝啓

 少年たちよ、決して立ち上がることなく 眠りについて、

  一番星 抱いて織りますように。

   サラサより 未だ見果て獲ぬ土気色の新芽へ

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