episode35 武器の試用
「着いたね」
「ああ」
結局、エリサには俺達にペースを合わせて走ってもらった。思ったよりも時間は掛からず、二十分も掛からずに森に到着した。
「二人とも遅すぎるわよ」
そう言っているエリサは疲れた様子は一切無く、かなり余裕そうだった。
「逆にどうしたらあんなに速く走れるんだ?」
俺達が遅いと言うより、エリサが速すぎるだけだと思うのだが。
「魔力強化に加えて風魔法も使って加速しただけよ」
どうやら、魔力強化だけでなく風魔法も使っていたらしい。
そう言えば、風魔法はまだ習得していないな。
まあそもそもの話をすると、魔法自体をまだあまり習得できていないのだが。
「そもそも、あなた達の場合は魔力強化の精度が悪すぎるのよ」
確かに、この世界に来てまだ約一週間なので、魔力のコントロールに慣れていないことに間違いは無いのだが……。
「そんなこと分かるのか?」
「ええ。魔力の流れを見れば一目瞭然よ。魔力を纏め切れていない上に、体外に魔力が漏れ出ていてロスしているわね」
どうやら、彼女にはそういったものが分かるらしい。
やはり、それなりの実力者なのだろう。
「それで、まずはどうするの?」
エリサがどうするか聞いて来る。
「そうだな……まずはフォレストウルフからだな」
とりあえず、先に簡単なものを片付けることにする。
「そう。……フォレストウルフなら東方向よ」
どうやら、わざわざ魔力探知で探してくれたらしい。
まあルミナと同様に常に魔力探知を使っていて発見しただけかもしれないが。
(まあ聞けば良いだけの話か)
聞いてみれば分かることなので、聞いてみることにした。
「やはり、魔力探知は常に張っているのか?」
「ええ、そうよ。魔力探知を常に張っておくのなんて基本よ」
ルミナと同様に魔力探知を常に使っているようだ。
魔力探知が使えるかどうかで索敵する際の効率が段違いに上がるので、できるだけ早く習得したいところだな。
「さて、こんなところで話をしていても仕方無いし、早く行きましょうか」
「そうだな。シオン、行くぞ」
「うん」
「こっちよ。付いて来て」
そして、エリサに案内されて討伐対象のいる場所へと向かった。
「ここよ。この先にいるわ」
エリサにそう言われて先を見てみると、そこには五体のフォレストウルフがいた。
「私は適当に観戦させてもらうわ」
そう言うと、エリサは近くにあった適当な岩に座った。
「それでエリュ、どうする?」
シオンが今回の戦術を聞いて来る。
「今回は正面から普通に戦うぞ」
「それで良いの?」
「ああ。今回は作った武器を試すのが目的だからな」
あくまで今回の目的は作った武器を試すことだからな。
正面から戦っても問題無い相手であることは分かっているので、今回は正面から戦って試すことにする。
「分かったよ。それじゃあ早速……」
「ああ。行くぞ!」
そして、方針が決まったところで二手に分かれて一気に駆け出した。
すると、フォレストウルフ達は足音でこちらに気付いて、シオンの方には二体、俺の方には三体に別れて襲い掛かって来た。
「ガルッ!」
まずは最も近くにいた二体が跳び掛かって来る。
それを間合いに入った瞬間に抜刀して、刀の先端で喉を撫でるようにして切り裂き、続けて返しの刃でもう一体のフォレストウルフの頭を斬り飛ばした。
そして、そのままその後ろにいた最後の一体の頭部を突き刺して戦闘を終えた。
「シオンの方は……終わっているな」
こちらは片付いたのでシオンの方を見てみるが、向こうも既に戦闘を終えていた。
「終わったね」
「ああ」
結局、抜刀してから一秒も掛からずに全て片付いてしまった。
あまりにもあっさりと終わってしまったので、あまり試用にならなかった気もするが、まあ良いだろう。
「思っていたよりはやるのね」
戦闘が終わったところで、座って観戦していたエリサが立ち上がってこちらに歩いて来る。
「でしょー?」
「まあこの程度の魔物ならな」
Fランクの依頼の討伐対象の魔物程度であれば問題無く倒せることは分かったからな。このぐらいなら余裕だ。
「それで、これはどうする?」
シオンがフォレストウルフの死体に視線を向けながら聞いて来る。
前回はルミナの空間魔法で持ち帰ったが、今回は自分達で持っておく必要がある。
ひとまず、ここで選択肢は二つある。
普通に持っていくか、ここに置いたままにして後で回収するかだ。
どちらにもメリットとデメリットがあり、持って行くと邪魔になるが、置いたままにして食い荒らされてりしても面倒だ。
「そうだな……とりあえず、持って行くぞ」
邪魔になるかもしれないが、洞窟に入る前に近くに隠しておけば問題無いだろう。
「仕方が無いわね……私が持っておいてあげるわよ」
ここで空間魔法を使えない俺達に代わってエリサが持ってくれると言う。
「良いのか?」
「ええ。ただ、討伐が終わるまでの間よ。その後は帰らないといけないから、そのときに返すわね」
「分かった」
それだけで十分助かる。これで荷物のことは気にしなくても良くなったな。
「空間魔法早く覚えたいね」
「そうだな」
空間魔法以前に魔法自体をまだあまり習得できていないので、まずはそこからになりそうだがな。
と、そんな話をしている間にフォレストウルフの死体の収納が終わったようだ。
「それじゃあ次に行きましょうか」
「そうだな」
何故かエリサが主導しているかのようになっているが、別に大した問題では無いので気にしないことにする。
そして、次の依頼をこなすために洞窟へと向かった。
しばらく森を歩くと、高さが七メートルほどある崖に着いた。
そこには高さ四メートル、幅六メートルほどの穴が空いていて、ここが目的の洞窟のようだ。
「思っていたよりも広そうな洞窟だな」
「だね」
とりあえず、思っていたよりも通路が広いのは助かる。狭いと戦いにくいからな。
「あなた達はこの洞窟についてのことは知らないのかしら?」
「ああ」
洞窟の場所は知っていたが、この洞窟についての情報は持っていない。
そう言えば、地理について学ぼうとは思っていたが、すっかり忘れていたな。帰ったら忘れないうちに学んでおくとするか。
「だったら説明しておくわね。この洞窟は地下方向に広がっていて意外と広いわ。奥深くに行けば魔水晶系の素材が採れたはずよ」
どの程度なのかは分からないが、広めの洞窟らしい。
ちなみに、魔水晶は魔力の宿った水晶で、錬成魔法ではよく使われる物だ。
以前、魔力探知をする際に使ったクリスタルも魔水晶をメインの素材として使っている。
「意外に詳しいんだな」
「この程度の地理情報ぐらいは知っていて当然よ」
「む……」
そう言われると何も言い返せない。
「そんなことより早く洞窟に入ってみようよ」
シオンがわくわくした様子で言う。
探検しに行くわけではないのだが、そこはちゃんと分かっているのだろうか。
「遊びに行くわけでは無いのだが?」
「分かってるよ」
……本当か? 少々怪しいところだ。
「どうせ洞窟と言えば探検とでも思っていたのだろう?」
俺がそう言うとシオンは少し目線を逸らした。これは図星だな。
「何があるかも分からないのに探検するのは危険だし、そもそも今回はケイヴバットの翼を集めるだけだし探検する必要は無いだろう」
「むぅ……」
そう言って頬を膨らませる。当然のことを言っただけなのに、何で不貞腐れるんだ……。
「この洞窟にいる魔物はケイヴバットだけだから、危険はあまり無いわよ」
エリサが洞窟についての情報を補足するように言う。その気にさせるようなことは言わないで欲しいのだが。
そして、それを聞いたシオンがこちらをじっと見て来る。
「……依頼の品を確保したら帰るからな」
「えー……ちょっとぐらいは……」
「行くぞ」
シオンが言い切る前にそう言って、さっさと洞窟の前まで移動する。
もうこうなったら話をするだけ無駄だからな。こうするのが一番だろう。
「あ! 待ってよー」
そう言ってシオンが追い掛けて来る。
「全く……騒がしいわね。まあ普段に比べたら大したこと無いけど」
エリサがそう呟きながらシオンに続く。
そして、三人で洞窟の前に立った。
「さて、魔法灯の出番だな」
「確か、魔力を流すだけで良いんだよね?」
「ああ」
ルミナに教えられた通りに魔法灯に魔力を流すと、中にある結晶が輝き始めて辺りを照らした。
「思ったよりも明るいな」
「だね」
思っていたよりも光は強く、だいぶ先の方まで照らすことができた。これなら探索は楽そうだ。
「エリサは魔法灯とかは要らないの?」
「ええ。あなた達の魔法灯の明かりだけで十分よ」
「一応持っておいた方が安全だとは思うが、本当に良いのか?」
確かに、かなり明るいので俺達の魔法灯だけでも十分かもしれないが、自分の周りも照らせるように明かりを持っておいた方が良いだろう。
「あら? 心配してくれているのかしら? でも、私はあなた達とは違って道具が無くても光源は確保できるから大丈夫よ」
そう言って右手の人差し指を立てると、その指の先端に橙色の球体が出現して辺りを照らした。
光魔法かとも思ったが、何と無くそれとは違う気がする。少し聞いてみるか。
「それは光魔法か?」
「いえ、これは火魔法よ。私は火属性の適性は高いけど、光属性の適性は低いからこっちの方が良いのよ」
「なるほどな」
何と無く違う気がしたのは気のせいでは無かったようだ。
「さて、こんなところで立ち話をしていても仕方無いし、そろそろ行くか」
「だね」
そして、ケイヴバットを探しに洞窟へと足を踏み入れた。
洞窟に入ってから十分ほどが経過した。
洞窟内は分かれ道はあるものの、そこまで入り組んでいるわけではないので、気を付けていれば迷うことは無さそうだ。
「何も無いねー」
シオンが暇そうな様子で言う。
「この洞窟はケイヴバットがいるのと、奥の方に魔水晶があるだけで他には特に何も無いわ」
エリサがこの洞窟のことを軽く説明する。
「詳しいんだな」
「首都であるワイバスの近くにある洞窟だから、ちゃんと調べられているわよ。生息している魔物によっては街に危険が及ぶかもしれないでしょう?」
「なるほどな」
言われていれば、確かにそうだな。街の近くにある洞窟のことが調べられていないはずがない。
と、そんな話をしていたところでエリサに制止させられた。
「どうした?」
「この先を曲がったところにいるわ」
どうやら、この先に目的であるケイヴバットがいるらしい。
「シオン」
「分かってるよ」
短剣を鞘から抜いて右手に持って構える。
こういった狭い場所では刀よりも短剣の方が使いやすいからな。今回は刀の出番は無しだ。
「これも使ってみるか」
俺は魔法銃を抜いて左手に持って構える。試してみるには絶好の機会だろう。
そもそも、依頼の方はついでで、作った武器を試すのが本来の目的だからな。ここで使わなければ本末転倒というものだろう。
「あ! ボクも!」
シオンも俺と同じように短剣と銃を構える。
「エリサ、何体ぐらいいるかは分かるか?」
魔力探知ができるのであればそれも分かるはずなので聞いてみる。
「この先にいるのは十二体ね」
そんなに数は多くないな。とりあえず、いつものように情報を基にどうするかを考える。
「それで、決まった?」
シオンが今回の方針を聞いて来る。
「魔法銃による遠距離攻撃をメインにして、近付いて来た敵に対しては短剣で対応する」
「分かったよ」
シオンはそう言うといつでも飛び出せるように構えた。
「それじゃあ私は今回も観戦させてもらうわね」
エリサは今回も観戦するつもりのようだ。
「もしかしたら敵がそちらに行くかもしれないので、気を付けておいてくれ」
抜かれないようには気を付けるが、抜かれるかもしれないので注意しておく。
「大丈夫よ。自衛ぐらいはできるわ」
「それとシオン、分かっているとは思うが、翼は傷付けるなよ」
今回の依頼はケイヴバットの討伐ではなく翼の納品だ。
なので、翼を傷付けるわけにはいかない。
「分かってるよ。それじゃあ行くよ」
シオンの一声と共に二人同時に飛び出して天井を見てみると、そこにはケイヴバットがいた。
即座に頭に狙いをつけて、魔法銃のトリガーを引く。
「キシャッ!?」
すると、頭を撃ち抜かれた二体のケイヴバットが地に落ちた。
「キシー!」
そのことに気付いた他のケイヴバット達が翼を広げて一斉に襲い掛かって来た。
俺達は近付かれる前に数を減らすべく、魔法銃で一体ずつ撃ち抜いていく。
そして、俺とシオンで各二体ずつ、計四体を撃ち落としたところですぐ近くにまで近付かれてしまった。
できればもっと数を減らしておきたかったが、翼を傷付けないように気を付けて撃っていたので、あまり数を減らせなかった。
「キシッ!」
「はっ!」
すぐ近くにまで来たケイヴバットが噛み付こうとして来たのを短剣で斬り上げて縦に真っ二つにする。
さらに、近付いて来たもう一体に向けて短剣をそのまま振り下ろして、先程と同様に縦に真っ二つにした。
続けて、上から来た一体を魔法銃で撃ち落として、前方から来た一体を魔法銃で殴り付けて地面に叩き付ける。
(これでこちらは片付いたな)
こちらに向かって来たケイヴバットは全て片付いたのでシオンの方の様子を見てみるが、そちらも既に片付いていた。
「そちらも片付いたみたいだな」
「うん。これで全部だよね?」
「ああ」
事前にエリサが言っていた通りに全部で十二体いたが、何事も無くあっさりと終わった。
「終わったみたいね」
戦闘が終わったのを確認したところで、エリサがこちらに歩いて来る。
「ああ」
「あっさり片付いちゃったからあまり戦闘の様子は見られなかったけど、まあ良いわ」
戦闘の様子をあまり見られなかったエリサは若干不満そうだ。
まあ確かに戦闘と言っても良いのか怪しいような感じではあったからな。
実際、フォレストウルフ戦は一秒も掛からずに終わり、今回は十秒も掛からずに終わった。
「あまり戦闘の様子を見られなくて不満なところを悪いが、これらも全部頼めるか?」
俺は手でケイヴバットの死体を指し示しながら、エリサにこれらの持ち運びを頼む。
「ええ。良いわよ」
そう言うと、エリサは空間魔法で全てのケイヴバットの死体を収納した。
「さて、用は済んだしさっさと帰るか」
依頼は終わったので、洞窟の出口に向かって歩き出そうとした。
だが、そこでシオンが腕を掴んで引き留めて来た。
「もう少し……って、うわっ!」
俺はすぐに掴まれた腕を振り解いて、洞窟の出口へと向かう。
「あ、待ってよ! まだ何も言ってないじゃん!」
シオンがそう言って追い掛けて来る。
言われなくても言おうとしていることは分かっている。洞窟を探検したいと言うつもりなのだろう。
もちろん、その答えはノーだが、話に付き合うと面倒なので、話を聞かないようにして足早に出口へと向かう。
「彼も色々と苦労していそうね。……私がいない間に問題を起こしてないと良いのだけど」
エリサはため息をついてそう呟いた後、俺達の後に続いた。
纏わり付いて来るシオンをいなしながら通ってきた道を戻って洞窟を出た。
魔法灯で照らしていたとはいえ洞窟内は真っ暗だったので、出迎えるように降り注ぐ陽光が眩しい。
「洞窟出ちゃったね」
洞窟探検ができなかったシオンは残念そうにしている。
「そうだな」
まともに話に付き合うと面倒なので、適当な返事で流しておく。
「それはそうとして、これはもう必要無いな」
もう明かりは必要無いので、魔法灯は切ってしまっても良いだろう。
魔法灯に魔力を流すと光が段々と収まっていき、結晶の輝きは完全に失われた。シオンも同様にして魔法灯の明かりを切る。
「さて、そろそろ私は帰らせてもらうわ。これは返しておくわね」
エリサはここでもう帰るようだ。
空間魔法で収納して預かっていたフォレストウルフとケイヴバットの死体を取り出して俺達に返して来る。
「ああ。助かった」
彼女のおかげで荷物のことを気にせずに依頼をこなすことができた。一言礼を言っておく。
「ところで、馬車は借りて来なかったが、歩いて帰るのか?」
今回は歩きで来たので当然馬車は無い。どこに帰るのかは知らないが、街の外を歩くとなるとかなり時間が掛かるはずだが大丈夫なのだろうか。
「いえ、この子に乗って帰るわ」
エリサがそう言って地面に手をかざすと、そこに直径五メートほどの大きさの魔法陣が出現した。
そして、そこから何かが飛び出して来る。
「キィィーーッ!」
その鳴き声と共に飛び出してきたのは鷲の翼と上半身にライオンの下半身をもつ魔物、グリフォンだった。
背中には騎乗用に鞍が取り付けられている。
「これは……ミストグリフォンか?」
「そうよ。よく分かったわね」
思った通り、この魔物はミストグリフォンという魔物のようだ。
この魔物はその名の通り霧を吐き出してくるグリフォンなのだが、この霧が厄介なのだ。
その霧は特殊な魔力を帯びていて、魔力の流れを阻害する効果がある。
なので、この霧の中にいると視界が遮られるだけでなく、魔力強化や魔法の行使といった魔力のコントロールが安定しにくくなるのだ。
「エリュ、何で分かったの?」
「普通に身体的な特徴から判断しただけだが」
以前読んだ図鑑にミストグリフォンのことも書かれていたので、その情報と照らし合わせて判断しただけだ。
「相変わらずよく見てるね。ところで、魔物だけど襲われたりはしないの?」
「この子はだいぶ懐いているから大丈夫よ」
エリサはそう言いながらミストグリフォンの頭を撫でる。
「キィッ♪」
撫でられたミストグリフォンは嬉しそうに鳴き声を上げる。
図鑑には魔物が懐くことはほとんど無いと書かれていたが、この魔物はかなり懐いているようだ。
「……まあ懐かせたのは私じゃないけど」
そして、エリサは付け足すように小声で呟いた。
本人は聞こえない程度の声で言ったつもりなのだろうが、俺の聴力なら普通に聞き取ることができた。
「それじゃあもう行くわね」
そう言うと、エリサはミストグリフォンに飛び乗るようにして跨った。
そして、ミストグリフォンはエリサが乗ったところで一気に上空まで跳び上がり、そのまま東方向へと飛び去って行った。
「行っちゃったね」
「ああ」
ミストグリフォンに乗って飛び立って行ったエリサの姿は、既に点のように小さくなっていた。
「とりあえず、これらを持ち帰るぞ」
「うん」
討伐した魔物の死体を持ち帰るために、ポーチに折り畳んで入れていたハーネスの付いた大きな袋を取り出す。
そして、その袋に討伐した魔物の死体を詰めて行った。
「とりあえず、全部入ったな」
「だね」
ケイヴバットは問題無いが、フォレストウルフは体長が一メートルほどある。
なので、五体ともなればかなりの荷物になるが、何とか全部入れることができた。
「もう用は無いし早く帰るか」
「だね」
そして、魔物の死体の入った袋を背負って歩いて街へと戻った。
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