ちょっと待て宰相！俺は一体どうすりゃ良いんだっ？！

作者 野菜ばたけ

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いい歳したおっさん国王、宰相居なくて超困る。 野菜ばたけ


とある、夜。

「陛下、ご報告です！　公爵家の夜会で王太子が、ご婚約者であるローラ様に婚約破棄を言い渡されましたっ！」
「なっ、何ぃ？！」

そんな風に、王は思わず素っ頓狂な声を上げた。

＊＊＊

国王・ジークは頭を抱えていた。

理由は簡単。
国の舵取りをしていた宰相が突然自主退職を願い出て、自領に引っ込んでしまったからである。

「私一人で出来る筈がない」

しかし誰も助けてはくれない。
だって彼は、この国の王なのだから。

無情に過ぎ去る時間の中、王は四苦八苦しながら仕事を続ける。
しかし要の居なくなった仕事場はてんてこ舞い。
混乱の嵐。

それに比べて宰相の領地はどうやら順調な様で……。

「悪いのは息子でワシは何も悪くないのに……！」

これはざまぁされた息子（王太子）のせいで手ひどいトバッチリを受ける父親（国王）の物語。