第605話 彼の知らないところで何かが動いている
とある日の夜の出来事。
♪♪~
沙夜ちゃんとメッセージでやり取りをしたあと――私のスマホが再度鳴った。
「うん?沙夜ちゃんかな何かあったかな?」
私はちょうどお風呂に行こうとしていたのだけど、一度持っていた着替えを置いてスマホのところへと移動する。
「——あれ?なんだろう?」
すると私のスマホの画面には――とある人からの着信を告げる表示が出ていた。考えていても切れてしまう可能性があったので私は慌てて画面をタップする。
「——はい。宮町です」
「————」
電話の向こうからは――とっても元気な声が聞こえてきました。はい。元気そうです。とっても元気な声が電話口から聞こえてきています。あと1時間くらい遅い時間にかかってきたら――近所迷惑な電話になるかな?って、何を言っているのかちょっと聞き取りにくくなるレベルで――でも何を言っているのかはちゃんと今のところ理解できています。はい。大丈夫です。
「えっと――どうしたんですか?」
「————」
「あー、えっ?はいはい。知ってますよ?ふむふむ」
「————」
「なるほどです。なるほどです。確か――ですが。帰るといってましたよ?はい。だから向こうで――という感じで……はい。そうだと思います」
「————」
挨拶は大変元気だったのですが。その後は真面目なお話といえばいいのか――はい。今後の予定ですね。そのお話となり。少し真面目な感じでお話が続きました。しばらく話を聞いた後私の答えは――。
「——協力しましょうか?こちらから連絡してみて――と、はい。この時間なら居ると思うんで。はい。大丈夫です。ちょくちょく連絡しているので……はい。あの。じゃあ少し時間大丈夫ですか?今から連絡して――はい――はい。やっちゃいましょう」
「————」
うん。電話口からまた元気な声が――ですが。はい。面白そうなことになってますからね。私も乗った。です。
「じゃあ、とりあえず連絡してみて――連絡付いたら――どうしますか?あー、なるほど。即乗り込む準備はあるという事ですね。わかりました。はい。それに多分明日なら絶対鉢合わせはないかと――あっ、ちなみに今どちらに――はい。予定なら任せてください。ずっと彼の横に居たら嫌でも得意になりますよ。はい。で、えっと、どちらに――はい。あっ、わかりました。じゃOKならパパっと調べますね。はい。大丈夫です。今日は暇暇していたので、問題ないですよ」
「————」
「はい。30分くらいで折りかえせるかと。はい。もしかしたら――連絡つかないかもですが――」
「————」
「頑張ってみます。はい。じゃいったん失礼します」
はい。ちょっとしたお仕事が出来ました。
お風呂に行くのはやめて――私はパソコンを起動しつつ。お電話を――多分この時間ならまだ大丈夫――だろうということで。
♪♪~
「!?」
「あっ、えっと、お久しぶりです」
早い。電話に出るの早いですよ。ワンコールで出ましたよ。ちょっとびっくりです。そして――こちらも元気というか――喜んでいるというのか――先ほどと変わらずというのか。負けずというのか。はい。皆さん元気みたいです。あまりに早く電話に出てくれたのでこちらもビックリしましたが――はい。私は要件を手短に伝えます。
さてさて、これは大丈夫なのだろうか――ですが。
「——ってことなんですが」
「————」
はい。無茶ぶりをした感じが私はあったのですが――さすがと言いますか。私が言ったらなんでも通してくれちゃいそうな彼のところ。はい。何故か私も来ないの?みたいな話に後半はなっていましたが――さすがに明日は無理なので。またこちらは後日ということにしまして――私は行く先輩の事を伝えました。初めてでもすぐに見つけられると――思いますからね。はい。間違いなくすぐにわかると思いますし。多分大丈夫というか――はい。何とかなるでしょう。先輩もこういうのは得意だと思いますからね。
「————」
「すみません夜分に。はい。またお邪魔します。はい。なんか勝手にやっちゃってますが――」
「————」
「ホントいいんですかね?頼まれて――なんですが」
「————」
「あっ。そうなんですか?ふむふむ。あっ。で、早速になっちゃうと思うんですが。はい。明日――の電車の時間は私が今から調べて――あっ。はい。今は私は実家でして一人なんですよ。あはは。はい。時間に関してはメッセージの方で――はい。すみません。お願いします。はい。失礼します」
はい。意外といけました。こちらOKです。では私が後することといえば――電車の時間調べですね。
「上本町から――上本町から――時刻の検索時刻の検索。お昼前くらいに着く電車――」
私はパソコンをポチポチとして――時刻を検索です。本当は楓くんが好きそうな作業ですが。今日は私がしていま――あっ。なんかいい電車発見です。
「09時23分――あっ、これすごい。全然止まらないんだ。うんうん。そうだよね。終点まで乗った方がわかりやすいよね。初めてのところで途中で――より終点までってことで伝えて――うんうん。そうしよう」
私は部屋で1人つぶやきつつメモを取りながらパソコンとしばらくにらめっこ。メモには上本町09時23分。伊勢志摩ライナー。賢島11時47分の文字。
それから私はまず先輩に電話連絡のち――彼のところにもメッセージを入れて――はい。OK。両方OKでした。
うんうん。完璧です。私の作業終了って――沙夜ちゃんからもメッセージ来ているけど――お風呂にこのままだとなかなか入れないから、お風呂に入った後返事しよう。ってことで私はお風呂へ次こそ向かいました。
――ちなみにお風呂のあと沙夜ちゃんに連絡を入れてみると――七菜ちゃんと楽しんでいる沙夜ちゃんと話すことになったのでした。
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