第603話 同級生と妹ちゃんとの休日5
「「いただきます」」
「どうぞ」
はい。なんやかんやとあった気がしますが。無事に晩ご飯になった俺達3人。って――なんでこんな組み合わせでこんなことになっているんですかね。誰か説明をしてほしいです。
あっ。そうそう。少し前に斎宮さんのところに海織から連絡がありました。はい。
向こうは今1人らしく『寂しい夕食――』ということと『さっき買い物に行ったからその時に買ったお刺身で海鮮丼を作った』という画像が届いたのだった。
ちなみに海鮮丼は――多分まぐろ。あと――まぐろのたたき?というのかネギトロというのか。まあそれと甘えびが乗っていて――あれは――鯛?うん。写真だからはっきりとはわからなかったが。そこそこ豪華な海鮮丼がそれもかなり綺麗に盛り付けられていたのだった。そういえば海織大葉が好きなのか。それとも買いすぎたのか。大葉もかなり乗っていたのだった。
「宮町先輩めっちゃ美味しそうなもの食べてますね」
斎宮さんのスマホを見つつ七菜がぼそりと――。
「ですね。さすが海織というか」
「美味しそうー。でもこっちも負けてない。楓くん写真写真。写真送るよ」
「えっ?」
「楓くん作のさっぱり煮のご紹介!」
「ははは……差がすごい気がするけど……」
「大丈夫ですよ加茂先輩。こっちはこっちで普通にってか、めっちゃ美味しそうじゃないですか。いい香りしてますし」
「ありがと、七菜」
その後少し斎宮さんがこちらの写真を撮ったりしてまして――海織がちょっと電話をかけて来たり――ということがあり。本当はご飯が炊ける前に食べ出そうと言って準備していたのだが――海織登場で食べるまでに少し時間がかかりまして――そんなことをしていたらお米も準備OKとなり。こちらも夕食となりました。はい。これが今です。
2人が手羽元にパクリと食らいつきました。
「おぉー」
「あっ、やわらかい」
「楓くんこの手羽元?めっちゃ柔らかくなってない?ほろほろ取れるよ」
「ですです。そしてめっちゃいい味です」
「普通に出来て良かったです」
さっぱり煮とやら。無事に美味しく出来ていたようで2人の評価は良かったです。って――どんどんお肉が消えていくだった。
まあメインがさっぱり煮ですからね。ちなみに卵も最後の方から煮込んであったので――ちょっとだけだが味が染みていい感じになっていた。って、出遅れると無くなるので俺も一口——。
「あっ。マジだ。いい感じに出来てる」
「卵にこの煮込んだ汁を一緒に食べるとめっちゃ美味しいです。ご飯が進みますね」
「楓くんが太らせてくるね」
「あっ、ですね。何たることですね」
「これは海織ちゃんに――」
「報告ですね」
食べつつ意気投合する斎宮さんと七菜――って……。
「——なんでそこは息ぴったりなのか」
さっきまで七菜の部屋の事でなんとやら――だったはずなのだが――うん。2人が仲良くなっていたのだった。
「でも――残すのはもったいないからねー。食べないと。もらい!」
「ですです。野菜も買って正解でしたね」
女の子2人。パクパク食べてます。はい。まあいい事ですね。
「——卵も普通に2個なら食べれるな」
そんな2人を見つつ俺も卵を確保して――食べる。
「余裕ですね。それにこの味めっちゃ良いです。私好きです。加茂先輩。今度作りからまた教えてください。1人の時でも食べれるようにします」
「あっ。うん。これなら簡単だから」
「簡単っていうのが良いですね。私が作っても爆発しませんから」
「初めのころからよく聞くけど――七菜。別に普通に出来てると思うけどね」
「油断したらバーンですね」
いやいやその爆発はそうはないだろう――と俺が思っていると。斎宮さんの声も隣から聞こえてきた。
「ってかこれなら私も作れそう。」
「斎宮さんも作れると思いますよ?って、手でいっていたか」
「うん?あー、楽だよ。それに美味しい」
初めのうちは箸を使っていた斎宮さんだが――気が付いたら、普通に手で持ってお肉食べてました。まあ骨のところがあるからね。それの方が食べやすいか。
そんなこんなで食事の時間はあっという間に過ぎていきまして――食後のお菓子タイムとなりました。
「じゃあ、ワッフルが5個あります」
俺がお皿などの片付けをすると斎宮さんに寄って冷蔵庫にて待機していたワッフルが登場した。そして――何かが始まりそうだった。
「あります」
七菜も斎宮さんの横に座り待機中。
「——なにこれ?」
「じゃんけんタイム!」
「——なるほど」
うん。どうやら買い物中に俺が思っていた予想とは違う形となりそうだった。
「じゃんけんで勝った2人が2つ食べる権利有。あっ。お腹いっぱいなら辞退もあるよ?」
「問題ないです」
「2人とも余裕そうだな」
はい。食後のじゃんけんタイムです。3人なので結果はすぐに出まして――。
パー、パー、グー。
「良し。買った」
「ゲットです」
「スパっと負けた……」
うん。スーパーの時の予想あたりじゃんです。はい。じゃんけんに負けた俺でした。でも1つは食べれるので――と、俺が思っていると。
「あっ、楓くん」
「うん?何斎宮さん?」
「明日の電車の時間わかる?何時出発?」
「えっ?あー、ちょっと待って調べてみる」
俺はワッフル――一歩手前まで手を伸ばしていたのだが斎宮さんに明日の事を聞かれたためスマホと時刻表――と、ちょっと席を移動すると――。
「七菜ちゃん。楓くんが居なくなったから半分こしよう」
「えっ?」
斎宮さんがそんなこと言い出して――七菜がきょとんと――って待て待て。
「ちょっと斎宮さん。堂々と人のを持って行こうとしないでください」
「いや、一口食べたら美味しくて」
ワッフルと食べつつ俺のワッフルを狙う斎宮さんだった。
「2.5個は多いでしょ」
「問題なし」
「ははは……マジか」
なお俺と斎宮さんが話している間にそっと手を伸ばしていた七菜の手は止めておきました。
「バレましたか」
「七菜もよく食うね」
「いや、加茂先輩。これ普通に美味しいワッフルですよ?」
「なら俺も食べさせて?」
はい。とりあえず明日の時間を調べると俺のワッフルが消える可能性が浮上したため
ワッフルを食べた後明日の時間調べとなった俺だった。
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