第571話 混ぜるな危険6

柊と七菜がお買い物。まあ罰ゲームというのか――とりあえず晩ご飯のお買い物へと旅立っているのが現状だ。


ちなみに現在の時間は17時を過ぎたところだったので――伊勢川島16時56分発の近鉄四日市行きの普通に2人はあのまま乗ったはずなので……近鉄四日市17時05分着。うん。ちょうど今頃は近鉄四日市駅に居るかと思う。ちゃんと向かっていれば――ね。あの2人なんやかんやで――揉めてそうでね。どうなることかだよ。ちなみに俺の部屋では――。


「ねえねえ、海織ちゃん楓くん」

「うん?なに?沙夜ちゃん?」

「予想ゲームしようよ。2人が帰って来るまで」

「予想ゲーム?」

「——うん?」


また何か始まるみたいです。今度は3人で――斎宮さんが何かをちょうど言い出したところだった。

って、予想ゲームってなんですか?誰か教えてほしいかな?俺――わからないというか。いや、予想ゲームというから……まあ何かを予想するんだとは思うが――などと俺が思っていると新たなゲームは始まったのだった。

それからしばらくして――。


――――。


「——」

「ちょ、七菜ちゃん!」

「——」

「マジで俺スルーされまくり!」


―――― 。


本当に予想するゲームが始まっていた。

何を予想しているかって?柊と七菜がどのような買い物をしてくるかという予想ですよ。はい。


「って感じの予想かな?私は。それで――基本七菜ちゃんがメインでお買い物して買って来て――七菜ちゃんの愚痴大会?」

「あー、海織ちゃんの予想が一番近いかも」

「でも沙夜ちゃんの白塚君が七菜ちゃんにずっと声かけていて――気が付いたらそのまま帰って来るも面白そうだけどね」

「えー、でも予想はしたけど。それはそれで、絶対嫌だね。だって、食べれないもん」

「あっ、そっか。そのまま帰って来るだったもんね」

「でもね。なんか七菜ちゃんなら柊を完全無視スキルがあるから――すたすた歩いてさ」

「うんうん。なんか想像できる。それで、後ろを歩く白塚君がずっと声をかける」

「もしかしたら、さっき出かけてからずっと話しかけてるかも。うわっ。不審者」

「あはは。さすがに――あー、でも。うん。最近の白塚君と七菜ちゃんだとね。ありそう」

「でしょー。ってか。電車の中でもずっと話しかけてたら面白いのに。柊が一方的に」

「何で?」

「だって、柊が不審者扱いされそうで面白そうじゃん」

「沙夜ちゃん。白塚君いじめすぎるとだよ」

「いいのいいの面白いことになればいいんだから。車掌さんとかがさ。君君って」

「沙夜ちゃん。警察の人じゃないんだから――って。楓君?」

「はい?」


突然声をかけられた俺。いろいろ思いつつ2人の話を聞いていたのだが――うん。ちゃんと反応出来て良かった。


「湯の山線はワンマンだよね?」

「えっ?あーうん。基本運転手さんだけだね」

「あっ、そっかーそういや、車掌さんが乗ってるの湯の山線では見たことないかも」

「まあ朝だったかで乗っているのは前はあった気がするけど――」

「「えっ?そうなの?」」

「——ハモったよ」


ちなみにこの後の事を言うと。俺は少しだけ頭の隅にあった情報を2人に話したのだった。

いやね。湯の山線って基本ワンマン運転なのだが――朝の時間どこかで車掌さんが乗っているの見たことあったような――でしてね。

まあ偶然というか何かで乗っていた。だったのかもしれないので、はっきりはわからないのだが――。

でも、朝の近鉄四日市行きの電車で見たことあったような――ということを2人にちょっと話したのだった。


少し俺の雑談が入った後の事――。


「って――そういえば、何してたんだっけ?」

「あっ、そうだよ。七菜ちゃんと柊の予想してたんだ」

「そうだったね。楓君が電車情報入れてくるから脱線しちゃったね」

「海織さん。確か――海織が聞いてこなかった?」

「あっ。そうだったけ?」

「そうですね」

「ごめんごめん」

「さらっと俺の責任にしないように」

「楓君は優しいから」

「いやいや、いろいろな擦り付けないように」

「にひひー」

「楽しんでるなー」

「はいはい。イチャイチャのお2人さん。あとで続きはしてねー。って、楓君の予想は?」

「えっ?予想って――まあ聞いていた感じだと。なんかどちらの予想も――ありそうなんだけど――って、海織のと似た感じかな。って俺も勝手に思ってたんだけど。最近その光景しか見てない気がして。しいて言うなら――柊が全額お支払いで悲鳴。って――そういえば支払いは――触れない方がいいのか」


そういえば、支払いに関しては――どうなっていたっけ?うん。悲鳴が聞こえてそうだな。ちょうど今頃――うん。


「あー、確かに楓君の白塚君が全額お支払いで悲鳴。もありそうだね」


俺がそんなことを思っていると海織が頷きつつつぶやいた。


「ははは……いや、何となくね。って――そもそもだけどローストビーフって売ってるのかな?」

「売ってるんじゃない?さすがにどこかでは――あると思うよ?」

「ちなみに斎宮さん。このあたりで買ったことある?」

「えっ?うーん。スーパーでたまに見たような……毎回ではないけど――」

「あっ。そうっか。スーパーなら確かに見たことあるかも。買わないからはっきりではないけど――」

「でもあまりたくさんは無いんじゃないかな?」

「どうなんだろうね?」

「って――雨が強くなってきている」


3人で話している途中。ふと俺が窓の方を見ると風は収まったらしいが。そこそこ強めに雨が降っていたのだった。


さてさて、お買い物はどうなっているのだろうか。家に居る俺達には――全くわからない。


って――何をしているんでしょうね。俺達。予想して――たまに俺の鉄道の話――まあ平和と言えば平和だが――うん。何してるんでしょうね。だな。うん。

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