第526話 まっしぐら3

なんかいつもの事なのだが。

俺の居ないところで勝手に話。物事が決まっているという現状です。

うん。ホント知らないところでいろいろ決まると――後で大変というか。俺はわからないままになるので、とりあえず俺は確認のため、斎宮さんの方を見た。というのが今である。


すると俺を見つつ斎宮さんが。


「でもまあ、せっかくだしぶらぶらしに行こうよ。あとで海織ちゃんたちと合流すればだし」

「……ホント勝手に何をみんないろいろ決めているのか――」

「で、どう?楓くん。楓くんのOKで決まるから」


これ――ノーが言えない状況でしょ。と俺は思いつつ。


「まあ――別にダメではないが――って俺もとこにゃんだっけ?そっちはあまり詳しくないから……なんというか。大丈夫だろうか……」

「大丈夫大丈夫。観光だよ観光。3人が楽しんでいる間に私たちは私たちで楽しむ。うん。それでいこう!よし。こっちも楽しんで自慢しよう!こっち来ればよかったのにー。ランチ組が言うようなことしてこよう!」


斎宮さんはそう言いながら何故かポーズをしていた。うん。何だろう。

楽しいことを希望というか――うん。自分だけどこもいけないのは――で、俺は巻き込まれたみたいです。はい。ってか。そこで俺はちょっと引っかかったことがあったのだった。ってか。そういえば、ちょくちょく柊や海織の話でも引っかかることあったような……と俺は思いつつ。


「——いいのか。ってか……うん?斎宮さん。なんか数がおかしくない?名古屋でランチって言ってるのは――柊と海織だよね?」

「あっ、楓くん知らなかったんだ」

「うん?」

「そのランチ七菜ちゃんも入ってるんだよ」

「何故に!?」


また新しい情報だよ。と俺は思いつつ――とりあえず詳しそうな。絶対理由を知っているであろう海織の方を俺は見た。すると待ってました。と、言うような表情で海織が俺を見ていて――。


「今日の朝の話をした方がいいかな?」

「朝の話?」


海織がそんなことを言ってきたので――。


「まあ一応。なんかわからないことが多いので……お願いします」


俺が返事をすると――今日の朝の話が始まったのだった。


――――。


「むかしむかし」


……むかしむかし!?


「タイム。海織。タイム」


さすがに俺はすぐに海織を止めたのだった。


「うん?」

「むかしむかし。はおかしい。絶対おかしい。」

「そう?今日の朝だけど――」

「いやいや、そんなに前の事じゃないからね?昔話みたいに始まったけど、今日の事だよね?あまり俺わかってないけど……。なら「今日の朝ー」みたいな感じで始まってくれないかな?混乱するから」

「楓君は細かいなー」

「いや、なんというか。むかしむかしはさすがにおかしいような――」

「まあまあ、じゃあやり直して――今日の朝。大学の1限目の時かな?」

「うん。その始まりの方がすんなりですね」


はい。無事に今日の朝の話が始まりそうです。


ってか。一緒に居る斎宮さんは――いつの間にか。こちらを見つつ楽しそうにお昼ご飯を食べる準備を開始してますが――まあいいか。


とりあえず。朝の話が始まるみたいです。はい。


「今日の朝は、白塚君と七菜ちゃんが同じ講義で大講義室に居ました」

「うん」


なんやかんやで、柊いろいろと講義受けているな――あっ、ギリギリなのか。などと俺が思いつつ話を聞いていると。


「白塚君が七菜ちゃんの居たグループに挨拶へと行きました」

「うん」

「揉めました」

「あははっ」

「……」


何だろう。予想は出来たが――さらっと海織が揉めました。と言ったため、隣でお昼ご飯を食べだした斎宮さんが即噴出していた。ってまあ海織が盛っている可能性もあったので――。


「……海織。事実かな?」

「うん。七菜ちゃんから聞いたからね。事実だよ」

「——まあ……じゃあ続きをどうぞ」

「はーい」


俺が言うと海織が返事をしてから再度話が始まった。


「揉めました」


うん。そこは重要なんですね。斎宮さんが――再度笑っていますが――まあそれには触れず――進まなくなるのでね。俺が頷きつつ話を聞くと……。


「……う、うん」

「七菜ちゃんは白塚君といつものように距離を取りました」

「うん」

「でも白塚君は諦めませんでした」

「うん」


……なんか嫌な予感がしてきたなー。と俺が思いつつ頷いていると。


「白塚君が七菜ちゃんに近寄ろうとしたとき。段差に躓きました」

「うん?」

「たまたま白塚君が持っていた飲み物が宙に飛びました」

「……あー」


うんうん。うん。しか俺は言ってないと思うが。話は理解できた。この後の事はわかった気がした俺だった。

うん。その光景が脳内に浮かんだのでね。多分その後七菜に係……と俺が思っていると。


「それがたまたま七菜ちゃんに――直撃しました」


はい。予想通り。ってか。七菜朝から災難だったか。そういえば今日はまだ会ってなかったっけ?だから俺は知らなかったのか。と思いつつ。


「わかりました。七菜に飲み物をぶっかけて、柊は怒られた。そして――まあお詫びというか。うん。高級ランチになった?かな」

「まあたまたま激怒中の七菜ちゃんと会った私が話しを聞いて――その後に白塚君にコソコソっと。超激怒している七菜ちゃんと仲直りするために。とりあえずお詫びで私と行く予定のランチ一緒に連れて行ってあげるのは?私も居るから七菜ちゃん来ると思うよ?って言ったんだけどね」

「海織がちゃんと一枚噛んでいるというか……って、柊と七菜の関係が知らないところでさらに悪化していたのね」

「あの2人なかなかだからね。相性が——いや、運が?なのかな」


海織も苦笑いをしていると。


「ホントにですよ。甘いベタベタをかけられました。最悪ですよ。加茂先輩も聞いてくださいよ。朝から液体かけられたんですよ!最悪です」


後輩の声が真後ろから聞こえてきたのだった。

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