第502話 1人減ってのお掃除3

結局地震はこのあたりでは――震度3くらいだったらしい。

うん。久しぶりに揺れたらしいが大きな被害はなかったとのこと。これは柊情報。うん。おでこあたりをを赤くした柊がね。スマホで調べたことを先ほど言っていた。


なお、大学内では、先生の部屋の一部で本などの雪崩による被害があったらしい。

まああれだ、藤井寺先生の部屋みたいなところで――雪崩が起きたらし。幸い。怪我人は居なかったらしいが……ホコリまみれになった人は数名いたとか居なかったとか。

または……講義を終えて部屋へと戻ってきた先生の悲鳴が聞こえたとか。聞こえなかったとか。まあいろいろあったという事です。


そしてそんなこんなで崩れたことにより床が見えなくなった藤井寺先生の部屋では――。


「いらないものは捨てましょう」


俺がそんなことを言った後。

いらないものはどんどんと部屋から出されて――柊が運んで行き。

斎宮さん海織は俺崩れたプリントの中から本を発掘し。それを本棚へと戻していた。

って、藤井寺先生は――どこ行ったんでしょうかね。柊について行ったのか姿が見えません。などと俺が思っていると――。


「で、楓君沙夜ちゃんまで抱いた感想は?」

「—―何かいきなりぶっこんで来た」

「そうだよ、楓くん私に覆いかぶさった感想は?」

「さらにお仲間がもう一人いた」


うん。慣れつつある光景というか――慣れたくはないのだが。また何かお2人が言いだしました。はい。


「最近は七菜ちゃんばかりかと思ったら。沙夜ちゃんにもまた手を出してー」

「いろいろ言い方に問題がある気がします」

「いやー、楓くん暖かかったよ?」

「斎宮さんも変に乗らなくていいんですが」

「にひひー」

「さあさあ楓君」

「海織。手を動かして帰るのが遅くなるから」

「大丈夫大丈夫。今日は楓君のところだから」

「……謎が謎を呼ぶ」


そんな感じで俺たちは――しばらく謎な会話をしつつ片付けをしたのだった。


途中でゴミ捨て担当の柊が来るたびにドア付近のゴミは減るが――すぐにまたゴミの量は戻るという繰り返しだった。うん。ゴミしかないですねこの部屋。


それからしばらく。無事に床が見えるようになった藤井寺先生の部屋。するとそのタイミングで――。


「ほっほっほー。綺麗になったの」


藤井寺先生。何か箱持って帰ってきました。

あっあれか。ゼミ室にあった方の荷物か。うん。また増えるじゃん。と俺は思いつつも。このまま関わっていると帰れない気がしたので――。


「終わったので。そろそろ解散かな?」

「だねー」

「疲れたー」


俺が言うと海織。斎宮さんも続いて――解散となった。って……柊は?うん。そういえば最後のゴミ捨てに行って――帰ってきてないか。だったが。俺達はとりあえず。藤井寺先生と別れたのだった。


少し前に地震があったが――特に外は何も変わっていない。とか俺が思っていると――柊がちょうど戻って来て――合流。


今日1日で何回大学のゴミ捨て場俺行ったんだよ。的な事を言っていた。


まあ確かに。今日は数ヶ月分くらいの掃除をしましたからね。


ってかさ。今真っ暗なんですよ。

スマホで時間を確認してみたら――21時過ぎたところでした。はい。マジかよ。です。


ちなみにたい焼き以降何も食べたない俺達は腹ペコ。

本当は藤井寺先生に活動費。という考えもあったのだが――まあたい焼きだけでは高すぎますからね。はい。でも――まああそこでまた関わると……だったので出てきたが。さすがにこの時間だと大学内も何も開いていない。


「お腹すいたー」


そんなことを斎宮さんが言いつつ歩いていたが――もう少し我慢ですね。はい。

そういえば歩き出してから海織が静かだなー。と思い海織を見て見ると――スマホをポチポチとしつつ歩いていました。うん。七菜にも言ったが歩きスマホは――と俺が言おうとしたら終わったらしく。斎宮さんと話し出したのだった。


「沙夜ちゃん沙夜ちゃん」

「うん?」

「女子会しようか?」

「—―うん?」


……うん。何だろう。嫌な予感がしました。はい。すると俺の隣に居た柊が話しかけてきた。


「はー、疲れた。ってか。腹減ったー。家になんかあったかな。楓はどうする――って宮町さん居るか」

「いや――なんか斎宮さんも居そうなんだけど……」

「おっ?ついに楓、沙夜を預かってくれるか?助かる」

「いやいや、前で何か話してるから……」


俺が言うと柊も前を見た。


「七菜ちゃんところいいの?じゃあ行く!何かご飯あるかな?」


うん。ちょうどそんな声が聞こえてきました。


「—―七菜が巻き込まれたか」

「こういう場合は――疲れたし大人しく俺帰った方が安全か?参加してみたいが」

「安全かと。女子会って言っているし。だから俺もそっと自分の部屋に入る予定」

「こりゃ――家にある物でなんとかかな。沙夜の部屋の物は無理そうだし」

「まあ斎宮さんがこっちに来そうな雰囲気ですからね」


はい。男性陣は2人とも平和を選びました。

その後湯の山温泉駅に到着すると、次の電車は21時26分の電車だったため少し駅で待機。


なおその時に、海織が少し前から七菜に連絡しており。この後乗り込むという圧をかけていたとかなかったとか。という話を聞いた。

うん。また俺のところにクレーム来るじゃん。だったのだが――うん、さすがに今日もいろいろあったんでね。俺はゆっくり休むを選択とりあえずすることにした。あれだ「いってらっしゃい」とだけ言っておいた。


はい。

ってか、七菜大丈夫かな?捕まりまくっているが――とも少し思いつつね。

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