第484話 続・ボウリング5

ボウリング場になってきている俺達5人。

俺は前回の経験から――チームというか。メンバー?うん。組む人はもうかなり前から決まっていた。七菜のレベルの話を聞いた時点でね。七菜と組む以外ない。って七菜はなんでか多分まだわからないので――。


「加茂先輩」


俺へと声をかけてきたので俺は――。


「うん?説明が必要?」

「です。どうして――私となんですか?」

「まあ――それは俺が下手に説明するより――見た方が早いと思うから。七菜とりあえず俺達も受付しよう」

「あっ……はい」


俺が言うと七菜は――まあまだ納得している感じではなかったが――とりあえず柊が先ほどからしているように、こちらも受付を行った。


それから靴を借りたり……ということがあり。

俺達は隣同士のレーンで行う事になった。

いや、何か1番?うん。1番隅っこのレーンが故障なのか?使用不可。となっていたため。俺と七菜が2番レーン。海織、斎宮さん、柊がお隣の3番レーンでプレイすることになったのでね。

まあこれならボールが戻って来るところが違うので――ボールを置くところは混みあうことはないか。みたいなことを先ほど柊と話していた。


って――うん。今の俺の気持ちは。ホントこの3人さんと組むことにならなくてよかったである。うん。マジで、である。メンタルがやられるのでね――多分。


そんなことを思いつつ。俺がボールを持って来て、七菜を待っていると――。

七菜もボールを持ってやって来た。


ちなみに――海織、斎宮さんはボール選びに真剣らしく。まだ戻ってきていない。うん。どんなバトル。戦いをするつもりなんだろうか――と俺が思っていると。


「加茂先輩。お隣待ちますか?それとも始めちゃいますか?」


七菜が俺の隣に座り聞いてきた。七菜の目は既にやりたいオーラがあふれていた。


「まあ。こっちはこっちでのんびりやろうか」

「わかりました。久しぶりだから楽しみです。って――再度ですが。スカートですけど。大丈夫ですよね?」

「まあ、慎重にというか。ゆっくりやればいいかと。うん。楽しくできれば」

「ですね。こけないように注意します。恥ずかしいことになるので」

「七菜ちゃんがこけそうになったら支えに行こうか?ちょっと見たい気もするけど」


すると、海織、斎宮さんがまだのため。こちらを見つつのんびり飲み物を飲んでいた柊がそんなことを言いながら俺達の後ろへと来て会話に入ってきた来たのだが――。


「セクハラで訴えますよ?ってかセクハラです」

「……楓ー。マジで七菜ちゃん俺への態度おかしいよね?」


七菜に来るなりセクハラと言われた柊が俺の肩を揺さぶりつつそんなことを言ってきたのだが――まあね。うん。これもいつもの事になりつつあるので――とりあえず俺は笑っておいた。うん。変に関わるとなのでね。


「ははは……」


うん。ってか。ここはなんでこんな状況なんでしょうかね。不思議。まあそんなことがあってすぐ、こちらは1ゲーム目を始めることとなりました。


ちなみに3ゲームするみたいです。はい。お隣は――なんかね。3ゲーム目で一番点数が高かった人が勝ち。みたいなことが先ほど聞こえてきたような――です。はい。1ゲーム目2ゲーム目は準備運動というのか。まあ練習らしいです。元気ですね。


まあこちらはそんなことは何も決めず――。


「じゃあ加茂先輩行きまーす」

「うん。どうぞ」


――ドン――—―パタパタ……。


うん。久しぶりの七菜――ちょっとボールが浮いたからか。なかなかいい音がはじめしていたが――無事に第1投目。4本?かな?ピンに当たり喜んでいた。そして投げ終えた後。


「あー焦ったー。こけるかと思いました。ボールが明後日の方向に飛ばなくてよかったです」

「後ろには――でお願いします」

「それは大丈夫なはずです。じゃ、スペアを――ってそこまで得意じゃないので――何本か当たればと――」

「うんうん。気楽にいこう」


そんなこんなでこちらが4回ずつ投げたあたりでお隣もやっと1ゲーム目が始まった。


ちなみに――点数は触れなくていいだろう。うん、こちらのね。点数は。

七菜の点数は公表してもいい気がするが――本人の許可がないので。


――えっ?俺……ちょっと溝掃除を頑張ってます。コロコロ掃除してます。やばいですね――って感じです。


とか俺が思っていると。


「私たち早いですからゆっくりお隣見ましょうか?」


今はのんびりお隣の様子を見ている七菜。


一応七菜も3人が勝負。ということで燃えているのは知っているので。そこそこ上手なのかな?的な事は少し前にも言っていた。というか。俺と話しつつプレイしていたのだが――。


海織が投げて――斎宮さん。柊が投げて。と3人が投げ終えると――。


「……加茂先輩」

「うん?」


七菜の表情が変わっていた。


「白塚先輩がなんかかっこつけつつストライクいきなり取ったのはすごいと思うんですが――宮町先輩に斎宮先輩もスペアスタートとか――偶然ですよね?」


七菜が俺にコソコソと聞いてきたのだが――。


「—―何というか。しばらく見て判断がよろしいかと」


俺はそんなことを言いながら。こちらをずっと止めていてもなので、ボールを持って投げた。


――ポン。


おっ、隅っこの1本だけ当たった。うん、溝じゃないだけましだな。と、思っていると、横では――。


――ボン。


「やった!ストライク!」


海織がそんなことを言い斎宮さんとハイタッチ――のち七菜ともハイタッチをしていたが――うんうん。七菜も早々と理解してきたようで……ちょっと引きずった?笑顔になっていた。


それからお隣が1回2回と投げると――。


「加茂先輩。こっちはこっちで楽しくやりましょう」


そう言いながらボールを持った七菜だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る