第468話 甘えよう2
さて、風呂も入ったし。
なんか今日はいろいろあったというか。いろいろ見た?聞いた?ということで。早く横になってのんびりもいいかなー。とか俺は、海織が風呂から出てくるまでは考えたりしていた――のだが――。
どうも寝れる雰囲気。横になれる雰囲気ではなかった。
ツンツン。
「—―あの。くすぐったいです」
「これ楽しいね」
「……」
現在。俺にべったりとくっついてきている海織さん。
あと、何を考えているのか――脇腹あたりを突っついて遊んでいます。
うん。くすぐったいです。そして全く海織が俺から離れないというか――。
床に座っていた俺の足の上にいつの間にか海織が綺麗に乗っている――ハマっています。うん。重いとかそんなことは一切ないのだが――今日はいつも以上に――なんか海織がくっついてきていた。
「ツンツン」
「音付けなくていいから」
自分の人差し指を俺を突っつきながらなんか音まで付け出しました。
何でこんなに絶好調というのか――うん。俺遊ばれているのでしょうか……。
「楓君しっかり支えててよ?私が倒れちゃうじゃん」
「……まあ支えますが――」
俺はそう言いながら再度海織の腰あたりに手をまわしておく。
うん。これ――座ってはいるが――なんかお姫様抱っこというか――そんな感じですね。海織はゆりかごみたいな姿勢というか――うん、くつろぎながら俺の身体を――刺してます。うん。刺してる。
ツンツン。
「あの――海織さん?なんで突っついてるの?」
「楽しいからねー」
「—―」
「にしても楓君は人気者だねー」
「どこがですかね……決まったメンバーしか周りに居ないのですが――それを言ったら大学でいろいろな人と話している海織の方が人気者かと」
うん。俺の上に居るお方。
ホント昔からというか。お知り合いが多いのでね。
良くいろいろなところで声をかけられて話してますよ。はい。あまり触れることはないが――ってか俺の部屋ばかりいる感じがしているかもしれませんが――出かける時は海織普通に出かけてますからね。はい。
「えー、そうかな?」
「そうです」
「でも楓君の周りにはかわいい子が集まる」
「いやー……そのまあ――偶然かと」
「沙夜ちゃんもかわいいよねー」
「元気なお方ですねー」
「七菜ちゃんは完全に楓君に寄ってきたよね」
「いやー、あれはホント偶然かと」
「で、白塚君はー」
「ちょっと待って。男子バージョンもあるの?」
「一応?」
「海織。少し前にかわいい女の子――とか言いませんでしたかね?」
「あっ。そうか!だと――いつもみたいにみんなをカピバラ楓君みたいに着替えさせないとかー」
「—―あれって――性別変わってたの!?」
「にひひー。あっ、楓君カピバラになる?」
「なりません」
「えー、あっ。ダメだ。今――私の家にある……かな」
「そういえば――こっちにはなかったような――セーフ」
「あっ。でもこの前の七菜ちゃんもかわいかったから―。楓君新しいの買う?」
「いやいや、大丈夫です」
「えー、じゃ、勝手に選んじゃおうかなー」
「なんで着せ替えみたいな話になっていったのか――」
「ふふっ」
俺にもたれつつ。というのか。俺の腕に抱かれるような感じで――楽しそうにしている海織。うん。めっちゃくつろいでますね。
っていつも以上にくっついてきているのは――気になるのですが……と俺が思っていると。
「そういえば楓君。明日は朝から大学行くって言っていたよね?」
「えっ?あー、うん。って海織に明日大学って俺――言ったっけ――」
「てへっ?」
「……どこから情報を得ているのか――」
「まあまあ、何時出発だった?1限?」
「—―う、うん。だね。ホントよく知ってるな……ってまあ9時でいいかなーうん。まあ今までと同じ朝だよ。4年生でも朝一からの講義を自分で取るとは――前は思ってなかったけどね」
「楓君。結構いっぱい取ってるよね」
「海織もじゃなかった?」
「まあねー、でも私は朝一のは取ってないよ?まあたまたま取りたかったのが午後ばかりだったんだけど」
「—―まあ俺の方は気になったのが朝だったんですがね。って今までの講義と重なっていて取れなかったのって――まあ同じ時間というか。今まで大学に行っていた時間と基本同じになるから――」
「確かにね。1、2年生の時は朝から晩までで、必須科目とか多くて、選べない科目いくつかあったもんね。実は私まだ被ってて取れなかったのあったんだけどね」
「あー、まあ選択のはいくつかあるからね。全部は――か」
「うん。あった。気にはなったけど――よくよく見て見ると――また被っている。って教科がね」
まあ俺と海織は結局しばらくそのままの姿勢で会話を続けたのだった。
俺の上に居るお方は――びっくりするくらい軽いので。
全く疲れることなく。ちょっといつもより近いというか。くっついて話す。という時間が流れていきました。
――ってもう一つ。いつもと違うことがあったか。
ツンツン。
「—―海織。突っつき続けるなら――降ろすよ?」
「えー、ヤダ」
「—―幼児化した――!?」
うん。今日の海織さん。甘える日。なんですかね。
ってか、突っつくのは――甘えるになるのだろうか――?
単に俺が遊ばれているというか――はい。くすぐったいだけです。はい。
「ツンツン」
「海織、ツンツン言いながら的確にくすぐったいところ攻撃してこない」
「楓君の弱いのは脇腹の――」
「はぁ……聞いてない」
「ふふっー」
今晩の海織さんテンション高いです。はい。
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