第454話 後輩と登校4
「ってか先輩。課題ってよくあるんですか?ってまさかいきなりあるとは思わなかったんですが……」
大学へと歩いていると七菜がそんなことを聞いてきた。
「うーん。まあ先生によるというか。ホント先生によって全く違うからな」
「そうなんですか?ってまあ昨日受けた講義も……なんか空気というか。雰囲気が全然違いましたね」
「あれだろ?なんかザワザワしている講義もあれば。めっちゃ静かな講義もあるって感じの」
「そうそう。そうです。まあそこまでうるさいとかではないんですが。ちょっとざわざわの雰囲気がある講義……の後に座席指定までされているピシッとした講義がありました」
「あー、うんうん。まああるね。ちなみに出席確認もするところもあれば。別に出なくても試験クリアでOKって先生も居るね」
「そうなんですか?」
「うん。これマジ」
俺は今まで受けてきた科目。講義を少し思い出しつつ――。
「まあでも基本どの講義もちゃんと出席してノートとかメモ。あー、そうそう、資料。レジュメとかいうやつ。あれは試験の時に持ち込みが出来る場合もあるから基本ゲットしておいた方がいいね。あとそのレジュメ。資料にはメモを書いておいてもOKって科目もあったから。まあ試験前とかに持ち込み可能なものがわかったら先生に確認して書き込む――かな。だから何か用事があって休む場合は誰かに頼むとかがいいかな」
うん。まあ俺は講義を休むということが無かったと思うからそういう経験はないのだが……うん。講義中に配られる資料って大切なんだよな。普通にそのまま試験に出るってのもあったし。とか思いつつ。
まあ今まで自分の経験というのだろうか……ってなんか偉そうに話しているが。俺そんな優等生じゃないか。ってかこういうのは海織や斎宮さんの方が――と思った時に――。
あー、もしかして柊は……こういう会話というか、後輩にいろいろ話をする。うん、今までの事を話すということがしたかったのだろうか……と、まあ勝手な予想だが。そんなことを俺が思っていると――。
「おお、先輩が先輩らしいこと話してます」
「—―うん。七菜?なんか失礼な事考えてない?」
「いえいえ。先輩はちゃんと4年間大学通っていたんだなーと」
「……なんか引っかかるなー」
「いや、だってお兄ちゃんからそんな話ほとんど聞きませんでした。ってか。昨日も知り合った子たちと話している時に――まあお兄ちゃんの話になっちゃった。と言いますか。まあ……うん。ちょっとお兄ちゃんの話になったら――周りに居た子から試験の事とか。サークルの事とか聞いてよ。みたいなこと言われたんですが――私答えられなくてですね。はい。聞いてないことはわかりませんよ」
「—―ま、まあ聞いてないとね」
「でも今の先輩の話は――使えますね。後日使います」
「いや、あまり俺の話を信じられても――」
「いやいや試験とか。講義の事とか。重要ですよ。わからないことだらけですから」
「ははは……ってサークルは俺も知らないからね?って全くわからないからね?」
うん。ここ重要。講義の事とかならそりゃ4年間通っているからわかるが――俺サークルにはホント関わらなかったというか。入らなかったのでね。見に行くとかいうこともなかったし。
まあ七夕祭。あれは――お手伝いか。うん。まあ基本ちょっとしたお手伝いだったからな。一時期はそりゃちょっと一緒に居た人と話すということはあったが……その後はまあ――かかわりが無いというか。うん。連絡先交換とかいう事にはなってなかったんでね。それに学科が違ったのか。そこまで頻繁に会うっていうことが無かったから――と俺がいろいろと思い出していると――。
「宮町先輩はサークル何か入ってるんですか?」
「えっ?」
「宮町先輩や斎宮先輩ですよ」
「あっ、うーん。どうだろう。入って……斎宮さんは柊のつながりで顔出しているみたいなことを昔は聞いた気がするけど――今は……うん。ちなみに海織は――あれ?」
「……意外と彼女さんの事を知らない先輩でした」
「あの、七菜?勝手に完結はやめて」
「えへへー。ってか。サークルに関しては白塚先輩ということですかー」
「七菜」
「はい?」
「柊に関してのクレームは長くなるとなので――時間がある時に」
「えー、まだまだありますよ?」
「大丈夫です。もうたくさん聞きました。新学期始まってすぐなのに……」
「いやだってあれは――」
「七菜。ストップ」
うん。昨日も既にたくさん聞いたのでね。いやほんと昨日も……ってこれはまだの話か。次の話か――――って俺は何を言っているんだ?うん。朝だから寝ぼけていた?うん。ちょっと寝ぼけていたんだな。うん。切り替えよう。と俺が思っていると――。
「ってか先輩」
「うん?」
「昨日私が帰った後はどうなったんですか?」
「……とくに」
「えー。絶対何かありましたよね?朝も宮町先輩ニコニコでしたし」
「七菜そろそろ目的地着くから」
「先輩が拒絶してきたー」
ま、まあなんか七菜が聞きたそうだったが――それもまだの事――って俺はまた何を寝ぼけたことを言っているのか……だな。うん。切り替え切り替え。
ってことで……今まで受けた講義の事をざっと七菜に話したのだった。
そしてちょうど話が一段落したところで俺たちは大学の建物。あれだ。七菜が行きたいと言っていた提出物を出すところがあるところに到着したのだった。
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