第449話 後輩の初講義4

まだ講義室の前で斎宮さんと話している俺。

そういえばかなりの時間を話している気がするが……いやでも俺が思っているほど時間は経っていなかったらしい。

まだ数分次の講義までは時間があるのでね――ってまあ時間も気にしないとなのだが。


それよりも俺が今気にしているのは――。


なんか俺……また拉致される事件がありそうな……うん。

今隣に居る笑顔の斎宮さん。超笑顔の斎宮さんから何かを感じ取っている俺だった。


でもまあ……うん、大丈夫か。と俺が思っていると。


「大丈夫大丈夫。私は寛大だからね。一線を越えたら……だけど。ってそれ言ったら私も今楓くんとずっと一緒に居っるけどねー」


バシバシ――。


斎宮さんは笑顔のまま俺の背中を攻撃。叩いてきた。まあ強くではないんだがね。うん。


「そ、それは……単に同じ講義室に向かってるからでは?」


うん、でしょう。と俺が思いつつ言うと……。


「私は海織ちゃんにやられそうだよー。って楓くん時間時間。忘れてた!」

「あっヤバイ」


うん。少し自販機の前で話していたら……二限目が始まる一分前となっていた。

おかしいな。少し前に俺は時間を確認したはずなのだが……。


時間の流れって実は適当なのだろうか……俺は思いつつ。斎宮さんと小走りで講義室へと移動となったのだった。


ちなみに……紅茶一本は……まだ買ってません。はい。


――。


なんやかんやとあった本日の講義の一限と二限の休み時間。まあ間の時間から――1時間40分くらい経過すると……。


「あははっ。予想通りー。私の予想完璧!」


現代はお昼休み。

いつものベンチにて――斎宮さんがテンション高めに笑っている。うん。今日の斎宮さんずっと笑顔です。

あっ、訂正。哲学の講義では……唸っていました。とか俺が思っていると――。


「沙夜ちゃん。今日はテンション高いね」

「朝からです」


午前中は居なかったお方の声がしたので俺が返事をしておいた。するとそれに斎宮さんが反応したが……。


「うん?楓くんたち何か言った?」

「いや何も」


うん。こちらを見てきた斎宮さんに俺はとりあえず返事をしながら――再度午前中は居なかったお方。海織の方を見てとりあえず説明を開始した。


「まあ朝にね。柊と七菜が同じ講義だったら……ってことを話しててね」

「あー、なるほど。また白塚君と七菜ちゃんバトルしたのかな?」

「まあ……うん。なんとなく再履修は違う教室なのかな?とか思っていたんだけど……たまたまというか。ね。うん。同じだったみたいで……」

「それだとまた七菜ちゃんが楓君にクレームを言いに来るね」


海織もなんか笑顔でニヤニヤ楽しそうに人の話聞いているな……と俺は思いつつ。


「……もう聞きました。海織が来る前に」

「あっ。そうだったんだ。ってじゃあ七菜ちゃんは?」

「柊から逃走。同じ1年生の人たちと食堂に――かな?ちなみに柊はその七菜と一緒に居た人から声をかけられて……食堂に付いて行った」

「あらー、沙夜ちゃん怒らなくていいの?」


俺があらかたの説明を終えると海織はそう言いいながら斎宮さんに聞いていたが……斎宮さんが答えるより前に……まあ既に見たというか。説明をしていたのでね。現場を見ていた俺が最後まで簡単に答えておいた。


「既に柊をボコボコにしてましたよ」

「なるほどねー。そりゃ沙夜ちゃんテンション高いわけだ」


海織がそう言いながら次こそ斎宮さんの方を見ながら言うと……。


「いやー、ストレス発散によかったよ?超スッキリ!手加減とかいらないからね」


うん。俺が簡単に答えると……ちょっとテンション高めで元気な斎宮さんが海織の横に座った。


そうそう現状というか――二限の講義が終わってから今までの説明がないか。

ということで簡単にこちらも話しておくと……。


俺と斎宮さんの講義が終わると……事前に。

まあ午後から講義の海織がお昼ご飯作って持って来てくれる。ということになっていたため。いつもの集合場所。いつものベンチに向かっていると……途中で柊と七菜というコンビを俺と斎宮さんはたまたま見つけてしまいましてね。


斎宮さんが――「面白そうなことになってる!」とすぐに近寄りまして……すると七菜がこちらに気が付いて……まあ柊と同じ教室で……いろいろ大変でした。てきなクレームをすぐに俺と斎宮さんに言ってきたというか。まあ、聞きましてね。はい。


で、七菜は柊と距離を取ろうとしても……七菜の周りに居た同級生の人たちが柊に――という感じで。まあ講義終了後も一緒に行動する事に……って俺は言われるまで気が付いてなあったが。

よくよく見ると。柊と七菜だけではなく。周りに数人の一年生?と思われる人が一緒に歩いていた。

ちなみに俺が周りに気が付いた時には……まあ向こうは既にこちらを見ていまして――なんかまた先輩が2人増えた!?みたいな感じで見られていましたとさ。


とまあなんやかんやと、七菜にクレームを言われまして……って、それでも柊は七菜と仲良くというか……「—―大学ラストは悔いの残らないようにだからな――」みたいなことを言ってましてね。

それからは食堂へとその御一行様は移動していったのだが……まあその前に斎宮さんが飛び蹴りの披露をみんなの前でしていました。はい。

今日の斎宮さんかなり元気です。はい。

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