第414話 ラーメンの日6 

16時20分くらいだったと思う。俺と海織を乗せた1両編成のかわいらしい電車はJR四日市駅に到着した。思うというのは――時間をちゃんと見ていなかったんでね。


ちなみに3番線に電車は到着したのだが……。


「ここも面白いよね。JRのホームが1番線と2番線。そしてその1番線と2番線の先に3番線。えっと伊勢鉄道の駅があるって面白いね。」


海織が隣でそんなこと言ってるのだが。うん。これは事実である。

そうそうちなみに海織はやっと自分が伊勢鉄道に乗っていたことを先ほど理解したらしい。


まあ今俺たちが居る駅は、なんか貨物が周りにはたくさんいる駅なのだが……ホームは1つしかない。1番線と2番線。えっと島式ホーム?って言うんだったな。

その1番線と2番線のかなり先っぽに伊勢鉄道の四日市駅のホームがある。

ちなみに線路は1番線と2番線とは繋がってはいるのだが。まあ別のホームという扱いかな。線路は途中で枝分かれしているので3番線に伊勢鉄道の車両が止まっていてもJRの運行には問題ない。

まあとりあえず今は、伊勢鉄道に乗って来ていた俺と海織は3番線に電車が到着したため。他のお客さんたちとともに地味に長い距離を歩いて改札の方へと向かっているところである。


そして歩きながら海織に返事をする俺。


「だね。まあ伊勢鉄道が折り返しというか。四日市が終点だから折り返しの時間まで電車が止まっていたら……まあその間JRがホームを使えないからね。ちなみに鈴鹿サーキット稲生駅には快速?だったかな?うん、快速が止まらないから……まあこれを言ってもだけど。伊勢鉄道の路線にはJRの快速電車。あと特急も?だったかな。うん。とりあえずJRの電車も走っているから。その電車にもし乗っていたなら多分1番線に到着したんだろうね」

「なるほどね。そういえばJRの線路って亀山駅?の方に向かっているよね?」

「そうそう。で途中の区間。伊勢鉄道の線路をJRが使っている?でいいのかな?うん。だから切符の種類によっては、伊勢鉄道の区間は乗れなかったりするみたいだからね。さっきチラッと車内に書いてあったけど」

「そういえばそんなこと書いてあったね。でもあれ初めて乗った人はわからないんじゃないかな?普通に電車乗っていたら突然ここからJRではありません。って言われても」

「まあそんな気もしなくはないね」


と、海織とそんな話をしていると俺たちは改札へと到着した。


ちなみにこのJR四日市駅。掲示板が面白いというか。素敵なのだが……。

うん。海織がすでに外。出口へと向かっているのでね。これはまたの機会にしようか。イラストが描いてあるんだよ。うん。またの機会。あるかな……。


ということで。やって来ましたJR四日市駅。

うん。近鉄四日市駅と比べると……静かというか。何もないんだよね。

バス停はあって何台かバスが止まってるいるんだが……今は動く雰囲気はない。


「で、海織さん。ここからは?」


駅舎の外に出た俺は海織に確認をした。


「バスに乗っても……すぐ見たいだし。歩こうか?」

「……今日は歩きが多いことで」

「大丈夫だよ。一応近鉄の駅見えてるから」

「……」


うん。見えなくはないような……多分あれが。あのあたりが近鉄四日市駅かな……と俺は遠くに見える建物を見つつ。


「……行きますか」


海織に声をかけると。


「だね」


海織が返事をしつつ歩き出した。


それから俺と海織は……。


「もう1本?隣の道が商店街?なのかな?」

「どうだったかな?あまりこっち来ないからね。何があるかって意外と知らないという」

「ほんと。買い物も近鉄の駅近くだからね」

「ってか海織さん?これ地味に歩くかと」

「だねー。地図見て見たら国道とか跨ぐから……結構かかるかな?って楓君。地下道あるから地下道行こうよ。なんかおもしろそう」

「階段か……」

「お昼しっかり食べたからね。運動だよ。運動」

「いやいや、鈴鹿方面でも結構歩いたような……」


まあ歩きながらそんなことを海織と話していたのだが。今は海織が地下道の方へと向かって歩いて行っていた。

国道をくぐる。って感じらしいのだが……今日はたくさん歩いて。さらに階段と来ると……なかなかだ。とか俺は思いつつ。海織を追いかけたのだった。


ちなみに、俺と海織は20分ほどかかり近鉄四日市駅へとたどり着いたのだった。


「楓君。せっかくだから。なんか晩御飯見ていこうか?」

「……今日はうちに来るのね」

「ですよ」


そう言いながら駅に着くとちょっとお買い物となった俺と海織だった。


ってか。海織は今日、俺の家に泊まる気満々らしく……晩御飯の検討を始めていた。

いやまあ……助かるっちゃ助かるが……個人的にはこれだけ海織が歩かせてきたということは……いつものやつが待っているような……と思いつつ。買い物かごを持った海織の手から俺がかごを預かり。海織の後を付いて行ったのだった。

うん。荷物持ちというやつですね。


それからくるりと買い物をした俺と海織は、近鉄四日市駅17時25分発の湯の山温泉行きの普通電車に乗った。


その後しばらくいつもの区間を電車に揺られて……。


17時35分。伊勢川島駅に到着。海織とともに俺の家へと向かっていると……。


「今日はたくさん歩いたねー」

「ホント歩いたよ。足パンパン」

「だね。ってことで!」


と。急に俺の横を歩いていた海織は楽しそうな顔をして……。


「晩御飯の後はしっかりマッサージしてあげるねー」

「……海織の狙いはそこにやっぱりたどり着く」

「にひひー、楽しいもん。楓君いい反応するからねー」


うん。先ほど。少し前に俺が思っていたことは……正しかったのだった。


その日の夜に海織が大変楽しそうにしていたのは……まあいつもの事ですね。たまにやりかえそうとしても……俺が何をしても海織は痛がらないというか。うん。何故か全部気持ちいいになってしまうみたいなのでね。

また1人で悲鳴を上げている俺でしたとさ。


なお。後日。


「先輩。なんかこの前の夜ちょっと騒いでませんでした?」


とか七菜に言われたが……気のせいじゃないかな?と言っておいた俺でしたとさ。うん。まあ海織がすぐにバラしたんだけどね。

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