第212話 料理2 ~楠駅13時10分発~

そろそろ自分の家にも帰って掃除とかいろいろしないとだめですね。


ということで。


今日は残念。とってもとっても残念ですが。楓君に自分の家へと帰ることを伝えます。


自分の家に帰るということは楓君にちょっかいをかけることが出来ませんからね。でも……さすがに最近はちょっと小物をとりに行ったりという短時間しか帰っていなかったので……。

たまには部屋の換気。空気の入れ替えもしないとですからね。もしかしたらママの抜き打ち……まあそれはないと思いますが。うちは自由ですからね。

でももしかしてでそんなことがあると大変なので。


「ごめん楓君。そろそろ家の様子ちゃんと見てくるね」

「うん。それが普通だと思います」


あれー、楓君に普通に帰るように言われてしまいました。まあ予想済みですがね。楓君ならそういうでしょう。


「えー。楓君そこは、帰っちゃダメ。とか言わないの?」

「言いません。って海織。たまには、たまには。帰ってるけどさ。ほんの数時間でまた戻って来るから」

「たまには、って2回も言ったー」

「自分の家でもちゃんと生活をしてください」

「楓君が出てけー。って言ってきたー、これは沙夜ちゃんに連絡だー」

「いろいろ問題を起こさないでくれますかね?」

「ふふふー」


楓君をいじめるのは楽しいですね。ホントに沙夜ちゃんに伝えても面白そうですが……今回は我慢しておきましょう。楽しい事が起きそうなのですがね。


ということで楓君と分かれてからは久しぶりに近鉄四日市で乗り換えてー。楠駅へ。そして自宅へとちゃんと帰ってきました!私って偉い!寄り道しませんでした。いろいろお店とかのある四日市駅を通るのでぶらりと途中下車。というのが頭をよぎったのですが。寄り道なしで帰ってきました。うんうん。


で、昨日は帰って来るなり窓全開にして部屋の換気をしていました。

多分問題ないと思ったのですが。なんか空気が淀んでいると嫌ですからね。ちょうど風もあったのでしばらく開けていたら室内は良い空気に変わったと思います。はい。


そしてこの家では今週はほとんど生活をしていなかったため――冷蔵庫とか何もありませんね。まあ基本日持ちのするものしか最近は置いてなかったので……1日2日は別に過ごせますがそれ以上だと買い物が必要ですね。まあ今日は買い物には行きません。


だって明日には帰りますからね。もちろん楓君には言っていません。いつ帰るかはシークレットです。本当は「海織-早く帰ってきてー」とかを楓君が言ってくれたらいいのですが……まあその可能性は100%ありませんからね。あの楓君ですからね。


そんなこんなで昨日は自分の家で過ごしました。


そして翌日。楓君のところに向かう前に……あまり早く帰るとまた楓君がぶつぶつ言ってくるかもしれませんからね。夕方を目安に帰ろうと思っています。


なので……ちょっと時間があるので頑張って家のお掃除をしています。やっぱり人がいなかったからか埃とかが目立ちましたね。昨日の夜にぼーっとテレビを見たりしている時に結構目についたので現在頑張ってお掃除中です。棚の上とかやばかったです。あと部屋の隅とかですね。すぐ埃って溜まっちゃいますね。


しばらくして――。


「ふー」


めっちゃ頑張りました!ピカピカになりました!うん。OKです。これでまた数日楓君の家に住み着いて大丈夫でしょう。今度は何日後に帰ってきましょうかね。


お昼はちょっと冷凍庫で化石化?しかけていた物があったのでそれを無駄なく使い。簡単に食べて……。


13時前私は家を出発しました。


「うん。出発。行ってきまーす」


特に返事はないのですが。あったら怖いですね。オバケさんです。はい。誰も居ない部屋に声をかけて私は出発しました。


そうだ今度は楓君を私の家に連れてきたらいいんですね。なるほどなるほど。その計画を立てておきましょう。


私は家からトコトコと歩き楠駅へ。


楠駅13時10分発の近鉄四日市行きの普通電車で楓君の家に向かいます。今日は2両編成の電車がやってきました。湯の山線って3両編成しかありませんがこの路線は2両編成と3両編成がありますからね。って、この向きで電車に乗るのも久しぶりですね。特に車窓も変化はなかったです。知っている車窓でした。そんなに急には変わらないですよね。うんうん。


――1人ですからね。ちょっと移動時間が暇です。


13時23分近鉄四日市駅に到着。この電車で来ると乗り換えがちょうどいい事はもちろん確認済みです。最近のスマホアプリは便利です。乗る駅と降りる駅を打ち込んだらすぐに出ますからね。


名古屋方面のホームから湯の山線ホームへと移動して……13時30分発の湯の山温泉行きの普通電車乗車です。お昼だから空いていますね。ロングシートを1人で貸し切りそんな感じでした。


また少し電車に揺られて――。


13時39分伊勢川島駅到着です。うん。もう慣れ親しんだ駅ですね。ここ最近は何度も降りています。改札を抜けていざ楓君の家に突撃……と、思っていたのですが。


「そういえば楓君買い物行ったかな?」


ふと改札を抜けたあたりで私は楓君の家の冷蔵庫の中を思い浮かべました。うん。なんやかんやとまだあるかもしれないけど――せっかくですから買いものをして帰りましょう。


もしかすると楓君は1人だからと言ってダラダラ休日を過ごしているかもしれませんから。あまり早くに押し掛けるとまだお昼ご飯。とか言うこともあるかもしれませんし。もしかしたら昼寝とかしているかもですが……あっ昼寝中の楓君とかみたいですね。って、なんか楓君だと1人だからといってダラダラより掃除とかしてそうですね。


うんうん。イメージが出来ます。


私はそんなことを思いつつ。スーパーへと。なんか私このお店よく来てますね。自分の家のところのスーパーといい勝負と言いますか。ほぼ店内は把握しました。


ということで……店内を物色です。


スイーツ、お菓子ばかり買って行くと楓君にいろいろ言われそうですが――甘いものって食べたくなるんですよね。私1人ならストップを言ってくる人もいませんからね。あっ、今日はキャベツが安いですね。2人なら1玉でもなんとかなるでしょう。ゲットです。あっ、卵は……あったような気がしますね。これは次回でいいでしょう。あとは――。


「あっ。伊勢うどん。いつもより安い……うんうん」


私の目に留まったのは広告の品と書かれた伊勢うどんです。ちょっと食べたいですね。安いですから買って行きましょう。鰹節とか楓君ところあったかな?うーん。小さいパックのを買って行きましょう。


あとは……あっこっちにあるケチャップも広告の品ですね。ケチャップはいろいろ使えるので買っておきましょう。もしストックがあったら……オムライスでも作って楓君に精神攻撃ですね。どんな文字を書いてみましょうか?大きなハートも面白いかもしれませんね。精神攻撃というか……ケチャップ攻撃になるかもしれませんが。


ということで、はじめにゲットしたキャベツ1玉が地味にいい重さがあったため。お買い物終了です。


さて、楓君の家に乗り込みましょう!

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