第201話 寝不足2 ~近鉄四日市駅09時31分発~
――。
――。
――。
――うーん。
昨日の夜は何があったのだろうか。もう思い出すだけで……なんか恥ずかしいというか。いろいろあったので……これは封印かな。カット。ってやつかな?
まあ昨日の事は置いといて、現在はというと。
「眠いね」
「うん。誰のせいだろうね?」
「楓くんが寝かせてくれなかったんだよねー」
「だよねー」
「……」
鵜方駅で07時30分発の近鉄名古屋行きの特急を待っています。はい。3人で待っているところです。
いろいろありましたが外は明るくなり。月曜日になっています。今日は長距離通学ですね。ホントなかなかの距離ですよ。
あっそうそう、そして昨日の夜に海織と話していた時間と電車が変わっているのは――。
これは夜中に3人がアホなことをしてバタバタして寝不足で――朝起きれなかった。というのももしかしたら少しはあったかもしれませんが……いや、起きたんだよ?いろいろあったがちゃんとあの後寝たんだよ?で、起きたんですよ。
でもまあもう1つ原因がありましてね――。
「にしても、楓くんがお車のお願いを忘れているとはねー。夜中に変な事を考えているからだよー」
「いや、すみません。って、変なことは何もしてないんですがね?主にお隣さんなんですが……」
とか言いながら俺は海織を見るが――。
「なんの事かなー?ニヤニヤ―。でも大丈夫だよ。普通にこのまま大学行けばいいんだからね。余裕余裕」
――このまま話しても俺の責任になりそうなのでこの話は終了っと。
「そうだね。海織ちゃんの言う通り。遊んできたぜ!を全面に出して行こうか!」
「……大丈夫かなー」
……はい。もう1つは俺が親に送迎をしてもらう。ということをすっかり忘れていました。はい。っか母親は家に居るとか言っていたし。昨日の午後何となく朝帰る話しなかったかな?とか俺は思っていたのだが……うん。男の子の力は弱かったです。
そういえば朝と言えば。朝にはこんな出来事がありました。
俺が朝起きたら、うん。何故か親も朝っぱらから起きてはいたんだが……なんかしていたんですよ。うん。していたんです。どこかに朝から行っていたのか。何かを車から運んでいた。
俺の親が何をしていたかというと……その答えは今海織の手にある。
「にしても――海織ちゃんそれ何が入ってるの?」
「うん?これ楓君ところのおばさんにお願いしておいたんだー」
「うん?」
現在3人はそれぞれ荷物を持っているのだが……海織だけ何故か完全に1つカバンが多くなっている。大きさはそこそこの物を持っているが重いもの――ではないみたいだが……結構軽そうに持っていたので。何か軽いものを大量にうちの親からもらっていた。
余談だが……海織が持っているカバンはうちの実家の物だったりする。これが朝の出来事でもいうのか。まあ今日の朝の事。
で、まあ出発が遅れたのはいろいろと言い訳を考えたがやっぱり俺が親に送迎を頼むの忘れてたのが原因……とか初めは思っていたら……うん。よくよく考えたら俺達予定の時間には起きていたし。親は親で寝ていたとかではなく。海織が今持っているものの準備をバタバタとしていて……その準備が終わらなかったため家を出るのが遅くなったような……うん。何だろうね。ちょっと手続きミスが重なった?そんな感じかな?ってこれ以上意味の分からない今日の朝の事を言っていても意味ないので……。
簡単に言えばまあいろいろあって1本電車に乗り遅れました。
俺がちょっと今日の朝の出来事を思い出していたら女の子2人の会話は進んでおり。
「これね。あおさ。なんだ」
「「—―うん??」」
俺はちょっと余計なことを考えていたので2人の会話をちゃんと聞いていなかったが。なんか反応は出来た。海織の持っているものがわかったのだが……何故にあおさ?とか思っていると踏切が鳴り出したため一度会話を中断。
踏切が鳴って少しするとゆっくりと駅に入って来た特急電車に俺たち3人は乗り込み。座席に座った。
「で、海織ちゃんなんであおさ?だっけ。って楓くんあおさってあれだよね?味噌汁とかに入れる」
「だね。で、なんで海織はあおさを……そのカバン一杯持っているのでしょうか――って親は何故にあおさを準備していたのでしょうかね?いろいろ聞きたいことがあるんだけど……」
うん。ちょっと謎なことが多かったので眠気が飛びましたね。
「これね。お土産なんだよ」
「誰用?結構な数ありそうなんだけど……そのカバンの大きさからみると……」
「楓君のおばさんにちょこっとお土産になんかいいものないかなー?って聞いてみたら、あおさ教えてくれてね。知り合いの人にそれなりの数頼んであげる。って言ってくれたからお願いしておいたんだ。で、届いたのが今日の朝だったんだってー」
「うん。わかんない」
ホント。わかんない。あれ?海織の知り合いにあおさ大好きとか言う人がいたのだろうか?そんな話聞いたことないのだが……。
「まあまあ、そのうちわかるから」
「いや……わかると言われましても――って俺になんか関係あるの?」
「あるよ?」
「えっ!?」
うん、今日もわからないことが朝からたくさんあります。しばらく謎な大量のあおさについて話していました。
その後はやはり睡眠不足だったのか。気持ちの良い揺れもあって3人ともしばらく夢の中へ……。
そして鵜方駅を07時30分に出てしばらく――。
09時08分近鉄四日市駅に到着。うん。危うく通過しそうな感じでした。いやー、危ない危ない。気がついたら塩浜駅を通過中だった。それから通路を挟んで隣に居た2人を起こして降りる準備。
「うーん。よく寝たー」
とか言いながら駅のホームに降りて背伸びをしている斎宮さん。
「どうしようか?ホントこのまま大学行っちゃおうか?って私はこのままの方が楽なんだけどねー。このお土産持ってかないとだから」
「まあテキストとか必要な科目私はないからいいよー」
「……まあ俺も今日の科目は大丈夫だけど――」
「じゃこのまま行こう!」
うん。らしいです。結局このまま一気に大学まで行くことになりましたとさ。
近鉄四日市駅ではしばらく乗り換えに時間があったので、飲み物をコンビニで買ってきて飲みながら待つ3人。
そして09時31分発の湯の山温泉行きの普通電車に乗車。そういえば、近鉄四日市から直通で湯の山温泉まで乗ったことあったかな?とかちょっと乗る時に余計なことを考えていた俺だった。
09時31分近鉄四日市駅発車。そしてしばらく電車に揺られて――09時56分湯の山温泉駅到着。うん。ホント実家からそのまま大学まで来てしまった。これ何キロくらい朝から移動したのだろうか。結構な長距離通学となった日だった。
そういえばいろいろあって忘れていたが……先週?いや、まだ2日前か土曜日?に今お隣に居る海織さんが……なんか柊の関係するというか。うん。お食事会をドタキャンしてなんかやらかしていたような――。
あれは……大丈夫なのかな?大学が見えてきてなんか急に心配になって来たのだが……。
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