case10

 覚悟を決めて車から降りた私は懐中電灯を手に2人のお客様を後ろに引き連れて、トンネルの中へと入っていきました・・


「運転手さん、ここて空気が何か重くありませんか?」


私も確かにそれは感じましたね。もうなんか外の空気と比べて中に入った瞬間、顔や体にまとわりつくような生暖かくて息苦しい空気だったんです。


「空気が重くなってきましたね・・ちょっと塩を体にかけて清めましようか。みなさんも塩をかけて下さい。」


私はポケットから小袋を何枚か取り出し、袋の端を破ってから頭からふりかけました。お客様達も肩の辺りにふりかけてましたね。


 「この辺りがちょうどその事件があった場所です。ここで女性が生きたまま燃やされた場所です。」


とうとうその場所まで来てしまいました。ここまで来る予定はなかったのですが・・

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