第212話 小学校と刑務所の違い
ソビエトロシアのある小学校にて
ノヴォトニー「やぁ校長先生、小学校の状況はどうかね?」
校長先生「どうもこうもありませんよ、同志第一書記。この小学校じゃ、雨漏りする教室一つに、それぞれ60人近い子ども達がぎゅうぎゅう詰めで勉強してます。教室も足りないし、教師も足りない。その上、教科書は二人に一冊しかない……。なんとかなりませんか同志」
ノヴォトニー「苦しいのはわかったよ校長先生。しかし今は国家全体が未曾有の困難に直面している時だ。残念だが、教育予算を増やそうにも財源がないのだよ」
ソビエトロシアの刑務所にて
ノヴォトニー「刑務所の状況はどうかね?」
囚人「どうにもメシがまずくてたまりませんね、同志」
ノヴォトニー「それはいかんな!それでは、専門の栄養士と調理師をつけて、味も栄養も万全な食事がとれるようにしよう。後は……そうだな、監房は全室冷暖房完備にして、テレビもつけるとしよう」
側近「あのう……同志第一書記。囚人の待遇改善が悪いとは言わないのですが……しかし、教育に回す予算がないのに、どうして刑務所にはあんなに手厚くするんですか?」
ノヴォトニー「……我々が、将来小学校に通う可能性があると思うかね?」
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