第167話おらおら!たなりんギャングのお通りなり!
自分の部屋に鍵をかけた状態でVRゴーグルを装着し『コイパツ三者面談』VRモードをプレイするたなりん。そこは慎重に部屋のノック音が聞こえるよう右耳のイヤフォンは外している。
「うう、パパン、ママンは早く寝てくれないかなあ。こないだは危うくあられもない姿をママンに見られるところであったし。って!ダメダメ!今は集中でござる!」
そう自分に言い聞かせながら忙しく電動オナホと左右のバイブを操作しながら気持ちよーくなるたなりん。ちなみに『VRモード』とは違う通常のモードやエロゲではものすごく器用に『足マウス』をeスポーツのプロ並みに操作する。足でマウス操作をすることで利き腕が自由に使えるからである。エロへの『情熱』が人を進化させるのである。
「うっ…」
快楽の絶頂を迎え果てるたなりん。そして一時の『賢者モード』に戻るたなりん。しかしこの年頃の男子の性欲はものすごい。
「うーん。次は…、『スタジオモード』で…」
『スタジオモード』で自分の好きなアニメキャラそっくりの女性キャラを作り始めるたなりん。
「それにしても!次の日曜日!このたなりんは『鬼』になるでござる!飯塚兄者もそうでござるが!愚かな末弟!宮部っち!この『関羽たなりん』を『ハブ』にしたことを後悔させて!『弟』の過ちを正すのも『兄』としての仕事!でも…飯塚兄者にはついああ言ったものの…、宮部っちは『いいやつ』だし…。はっ!ダメ!だーめ!『いいやつ』だからこそここで『甘え』を見せるのはよくない!『言いたいことをハッキリ伝える』!それこそ『友情』!漢とは時に拳で語りあわなければならない時もあるなり!」
その時、ふと外から微かな怒声が。
「お!」
そっと部屋の電気を消し、ベランダの窓を開け、こっそりとベランダからマンションの下を眺めるたなりん。数名の男どもが喧嘩をしているのをドキドキしながら、下からバレないように眺めるたなりん。
「(おお…、映画とかユーチューブとかで見る…、『生乱闘』でござる…。す、すげえ…。うわあ…)」
十代目『藻府藻府』数名と比留間の兵隊との乱闘を偶然見てしまうたなりん。
「(うわ!金属バットでしょー、あれ。フルスイングしてる…。しかもそれを足裏で受け止めた…。うわあ…うわあ…。『ああいう人』たちとは絶対に関わってはいかんでござるなあ。ここで『スーパーサイヤたなりん』が止めにいくと街も平和になるのですが…。拙者が本気を出すとこっちの世界での寿命が縮んでしまうし…。そうだ!これを『動画』に撮って宮部っちに自慢するなりか。でも…、こんな暗闇でこの距離では撮れないかあ…。もっと近くまで…、ダメ!それは危険でござる!危険危険!デンジャラス!モストデンジャラス!モストデンジャラスでござる!ああ…、残念。でもこの目に焼き付けるでござるよ。それにしても…、『ああいう人』たちは…本当に迷惑でござるなりなあ。学校にも『ああいう人』がいるでござるが何人このたなりんの『心の中』で殺してきたことか…)」
そうこう思っているうちに十代目『藻府藻府』数名があっという間に比留間の兵隊をぶっ倒してしまう。
「つ、強い…!す、すごいなり…。まるで『三国無双』みたいなり…」
でもホントに『ああいう人』たちは迷惑だし、関わりたくないなあと思いながらベランダから部屋に戻るたなりん。そして『賢者モード』から『性少年モード』に復活するも生々しい『暴力』を見たため、いまいちその気になれないたなりん。そのモヤモヤを『ぐらんどせふとおーとばい』にぶつけるのであった。
「おらおら!たなりんギャングのお通りなり!チートでランチャーどかーん!」
飯塚、宮部、たなりん。それぞれがいろんな思いを抱えながら約束の日曜日を迎える。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます