SF(スコシ・フェード)
今回はベテラン鉢植鑑定士の
……
【編集部】近年、鉢植鑑定士の高齢化が進んでいるという話を聞きますが、それに関しては如何ですか?
【山田】やはり"時代の流れ"というやつでしょう。
【編集部】と言いますと?
【山田】少子化、技術革新、市場の縮小、過酷な研修……挙げようと思えば幾らでも挙げられますよ。
【編集部】なるほど。つまり鉢植鑑定士も大きな節目を迎えているというわけですね。
【山田】ええ。そのうち「鉢植鑑定士」という職自体なくなるでしょう。
【編集部】それは即ち、鉢植鑑定士の仕事は全てAIに奪われるという事ですか?
【山田】そうなりますね。
【編集部】では最後に、鉢植の未来について一言お聞かせください。
【山田】我々、鉢植鑑定士がAIに代替されるように、"鉢植の空洞化"もいつか消滅する日が来るでしょう。ですから、若い人たちは自分の鉢植に気を揉まず、前向きに生きるが宜しいです。
【編集部】将来「ハゲ」という言葉も死語化するかもしれないと思うと、何処か寂しくなりますね。
【山田】ハゲだけに、ですな。
我々は鉢の開いた頭をさすり、笑い合った。
SF(スコシ・ナントカ)短篇 こたあき @Aki-Kota
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