第275話 バイゼン共和国のゲートを破壊する2
ミサイルの速度によって魔導反応を探知されても、それを報告される前に
セバスチャンの指摘に納得してしまったからには、俺はこれまでの考えを捨ててそれを実行することにした。
そして、探知されない距離まで接近するならば魔導機関搭載艦であっても良いと気付いた。
俺の改造計画……まあ、考えるのが楽しかったから良いか。
無駄な試行錯誤もスローライフのだいご味だからな。
タカオに大量のミサイルと
第一撃は戦闘機から発射するミサイルで行う。
これは射程距離の問題だった。
どうしてもミサイルを内陸奥地まで運ぶ必要があったのだ。
その一撃が
そして、タカオの陸上艦モードで上陸し、射程に入ったらミサイルを
これは、もしも
失敗した場合、俺の魔力を検知されてMAOシステムに俺の存在が認識されてしまう。
それだけは避けたかったので、ミサイルにより完全破壊を行うことにしたのだ。
◇
タカオがバイゼン共和国首都を望む海岸線まで到着した。
ここがまだトラファルガー帝国に占領されていないのは、その距離の遠さから補給の問題が山積していたからだ。
しかし、魔導機関搭載のタカオであれば、こんな所まで進出可能だった。
その事実は、バイゼン共和国首脳陣を恐怖に陥れた。
「
俺はバイゼン共和国など無視して
目標は内陸に存在する暴走
ミーナの機体がゴーレムアームに掴まれて飛行甲板から舷側の外へと持ち上げられる。
進路に障害物の無くなった
出力が一定に達したとミーナが判断し、ゴーレムアームを解除した。
すると
「ミーナ、頼むぞ」
暫くすると、遠方で爆発音とキノコ雲が上がった。
「タカオ陸上艦モード、重力制御装置始動、重力傾斜装置前方に展開。
タカオ発進!」
タカオが海面から宙に浮くと、急速に前に落ちた。
その落下先は終わりがなく、タカオは落ち続ける。
それが前方へと向かう推進力となる。
タカオが空を飛び、
「ミサイル発射準備。
射程距離に入り次第、全弾
なるべく本体装置を破壊せよ」
タカオの垂直サイロから対地ミサイルが大量に発射された。
それらが全て
そして連続する爆発音が聞こえて来た。
「
タカオ前進!」
タカオが暴走
「重力加速砲、迎撃だ!」
側面に搭載された重力加速砲は、下方にも砲口を向けられる。
電脳がカメラの映像によって目視照準をつけ、次々に魔物を葬る。
魔導反応を隠すために、魔導レーダーを切っているのだ。
まあ、魔導機関全開で飛んでいる最中なので、ほとんど意味がないのだが、魔導レーダーの魔力波が先に届けば明らかに早く探知されてしまうので、そこは気持ちの問題だった。
そうこうすると
強制稼働のために
「念のため、インベントリに収納!」
二度と悪用されないように、残骸といえども
さて、この後MAOシステム側がどう動くのか、しばらく監視が必要だろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます