春の宵

縊木くくるぎを わらからすや はるよい


<解説>


 こちらも俳句をテーマにした小説の中で、親友を失ったヒロインがんだという設定の句です。


 親友ががった縊木くくるぎに、カラスがむらがっていて、あたかも嘲笑ちょうしょうしているかのようだ。


 それは個を蹂躙じゅうりんする社会の縮図であるがごとく。


 その光景に春のよいかさなり、二重の意味で終焉 しゅうえん示唆しさしているかのよう。


 われながらヘビーな内容ですが、こんな句を詠んだヒロインが、仲間たちとの交流をて、さらにどんな句を詠むのか。


 それが目下もっか、構想中の小説の課題となっています。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る