「弦楽四重奏曲 第18番」 モーツァルト

<タイトル>


弦楽四重奏曲 第18番 イ長調 K.464


<作曲者>


ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト


<おすすめ盤>


イタリア弦楽四重奏団(カルテット・イタリアーノ)


<解説>


 モーツァルトの14番から19番に渡る弦楽四重奏曲6曲は、ハイドンの書法を熱心に研究して作曲されています。


 実に2年の歳月を経て完成し、ハイドン自身に献呈されました。


 そのためこの6曲は、「ハイドン・セット」と通称されます。


 ハイドンとモーツァルトの父・レオポルトの見守る中で初演され、興奮したハイドンはレオポルトに、息子の偉大さを熱弁したそうです。


 自分が特に好むのは第18番で、6曲の中では一番規模が大きいとされます。


 モーツァルトのオペラ、「フィガロの結婚」や「ドン・ジョヴァンニ」のフレーズがたくみに織り交ぜられていて、ニコニコしてしまうような穏やかさとやさしさのある音楽になっています。


 モーツァルトのイ長調のナンバーは、こういう柔和さがあって大好きです。


 さらにこの18番は、ベートーヴェンが自身の最初の弦楽四重奏曲6曲のセットを書く際、わざわざ写譜までして研究したそうです。


 これも興味深いエピソードですね。


 おすすめはイタリア弦楽四重奏団の全集からです。


 柔らかく温かいアプローチをするグループで、まさにこの曲にはうってつけです。


 思わずほっこりしてしまう名曲・名盤です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る