「トリスタンとイゾルデ」 ワーグナー
<タイトル>
<作曲者>
リヒャルト・ワーグナー
<おすすめ盤>
レナード・バーンスタイン(指揮)
バイエルン放送交響楽団ほか
<解説>
ドイツの作曲家ワーグナーの大作オペラです。
正確には「オペラ(歌劇)」ではなく、「楽劇」と呼ばれ、ワーグナー独自の表現世界のようなニュアンスになっています。
ワーグナーの作品はとにかく長いですが、「トリスタンとイゾルデ」は特にも長い部類に入ります。
彼の哲学的な思索がテーマになっており、思想家のテオドール・アドルノによれば、それは「個の融合は果たしてありえるのか?」ということだそうです。
要するに「愛」のことなのですが、ワーグナーは愛の結実によって、愛し合う二人の存在までもがひとつになることはありえるのか、という思索をしていたようです。
偉人の考えることは難しいものですが、発想がぶっ飛んでいますね。
内容をざっくり説明すると、王子トリスタンと王女イゾルデは、結ばれない恋仲にあって、毒杯をあおって心中を図るが、侍女ブランゲーネが密かに媚薬とすり替えており、ますます深い愛の中に落ちていくというものです。
創作を通して愛の本質に迫ろうとしたワーグナーの、ひとつの到達点と言える作品だと思います。
冒頭の「前奏曲」とラストの「愛の死」が特に有名であり、ここだけをひとつにつなげたバージョンが、演奏会などでよく取り上げられます。
さしあたってそちらから手に取るのはいかがでしょうか。
おすすめはバーンスタインが残した、唯一のワーグナー録音です。
すさまじいゆっくりテンポで展開され、じわじわとしみ込んでくるような「愛」が堪能できる名盤になっています。
かなり粘着系な表現、と言っては怒られるでしょうが(汗)
アドルノいわく、「ワーグナーでさえも、ついに愛の融合はかなわなかった」ということです。
ワーグナー作品の登場人物でたとえるのなら、自分はさしずめ「ニーベルングの指輪」のアルベリヒでしょうか(汗)
もっと紹介したいですが、今回はこの辺で。
以上、「愛」など知らないアラフォー男のぼやきでした(コラ!)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます