交響曲 第6番 「悲愴」 チャイコフスキー

<タイトル>


交響曲 第6番 ロ短調 作品74 「悲愴ひそう


<作曲者>


ピョートル・チャイコフスキー


<おすすめ盤>


ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)


ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


ドイツ・グラモフォン(レーベル)


<解説>


 ロシアの作曲家チャイコフスキーが完成させた最後の交響曲です。


 完成したあと彼自身が「最上の仕事をした」と語っている傑作になっております。


 日本語では「悲愴」と訳されるロシア語の「パテティーク」は、ロシアの方に取り、日本人のイメージする「悲愴」という言葉だけでは推し量ることのできない、もっと複雑な気持ちを表すのだとか。


 第4楽章が特に有名だと思いますが、第1楽章の第3主題もしばしばアレンジされる美しいメロディです。


 第3楽章のスケルツォがかっこよすぎて、コンサートではここで終わりだと思われ、拍手が起こることも多かったりします。


 このあとに陰鬱な第4楽章が来るのですから、発表された当初は批判も多かったようです。


 この「演出」はマーラー的だと個人的には思うのですが、いずれにせよチャイコフスキーになんらかの意図があったのでしょう。


 天上に導かれるかのようなラストには興奮を禁じえません。


 有名曲ではありますが、改めて聴くと発見も多い名曲です。


 おすすめはチャイコフスキーを得意としたカラヤン先生の録音です。


 彼による同曲異演は複数存在するのですが、自分は1960年代のものがお気に入りです。


 第1楽章の展開部に入るところなど、心臓が止まりそうになるほどびっくりしてしまいます。


 さすがのカラヤン節を堪能できる名盤になっております。


 これも落ち込んでいるときにかけると極まる一曲ですね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る