「ピアノ協奏曲 第2番」 ラフマニノフ

<タイトル>


ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18


<作曲者>


セルゲイ・ラフマニノフ


<おすすめCD>


ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)

ベルナルト・ハイティンク(指揮)

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団


https://open.spotify.com/intl-ja/album/5CVx525wsVcG7mzpFMMhj5?si=zGcg0ipETmeapzn-8e75cQ


<解説>


 コアなクラシック・ファンからは通俗名曲つうぞくめいきょくあつかいされる一曲ですが、やっぱり名曲は名曲です。


 「のだめカンタービレ」でも使用されましたし、ポップスにも似たロマンティックな曲調は、クラシックはおかたい音楽というイメージを、よい意味で破壊してくれます。


 この曲が作曲された経緯については、けっこう有名なエピソードがあります。


 当時、発表したばかりの交響曲を評論家からけちょんけちょんにけなされ、ラフマニノフは絶望のふちに立っていました。


 しかし心配した友人から、名精神科医として知られていたニコライ・ダール医師なる人物を紹介され、彼の診察をて、ラフマニノフはなんとか復活し、この名曲を作曲するにいたったのです。


 ラフマニノフが意図したのかどうかはわかりませんが、あたかも絶望から希望を見出すという感じの内容になっています。


 最終第3楽章のコーダ(音楽の最後の部分で、日本語では「終結部」と訳されます)なんぞ、何回聴いても涙ちょちょ切れです。


 CDはどれもすばらしいはずですが、ここではアシュケナージの再録音を紹介いたします。


 伴奏は先ごろ引退を表明したベルナルト・ハイティンクです。


 コンセルトヘボウはオランダ・アムステルダムを本拠地とする歴史のあるオーケストラで、はじめは「アムステルダム・コンセルトヘボウ」と名乗っていましたが、長年の功績が認められ、オランダ王室から「ロイヤル」の称号を与えられました。


 ベルリン・フィルともウィーン・フィルとも違う、んだ味わい深いサウンドに定評があります。


 アシュケナージの硬質のタッチとマッチして、すばらしいバランスになっています。


 ぜひ、ハンカチを用意してご鑑賞ください。

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