第54話

「ねぇーこうくん、あの女の子なんか見たことなかった?」


ねるは食べ終わったのかごちそうさまと言った後にそう聞いてきた。


確かにあの笑顔を見たとき普通のバイトにしてはどうも完成されてたような気がする。

もしかしたら芸能人なのかもしれない。


「俺も何処かで見たことあるように感じたな。もしかしたらアイドルだったりして」


少なくとも芸能人ならメガネをかけて変装して働いていてもおかしくない。ファンにばれるとめんどくさいからな。


「そうかもしれないね。どうするカップルパフェ持ってきてもらう?」


「そうだな、そろそろ甘いもの食べたくなってきたそうするか」


俺はボタンを押して店員を呼んだ。するとさっきの芸能人ぽい子が営業スマイルをしながらやってきた。うん相変わらず可愛いな。


「なにかご注文でしょうか?」


「カップルパフェを持ってきてもらえますか」


俺はねるに足を踏まれながらそう頼んだ。て言うかさっきよりも足の踏みつける威力が上がっているんだが。思いっきりぐりぐりと踏んづけられてる感じ。


「かしこまりした。すぐにお持ちいたします」


店員はそう言うとささっと厨房に向かった。あの多きな目るんににているんだよな。いやでもきのうせいか。だってるんはメジャーなアイドルじゃないが、千葉県内では有名だし。でもるんだと思い込むと誰も見たことがないるんなんだよなー。


いたっ今度はぐりぐりからかかと落とししてきやがった。


「ねるさん痛いんてすが。あとそのごみを見るような目で見ないでください」


ねるは俺に向かって軽蔑したような視線を向けてきている。そんな軽蔑するようなことしてた、、、、してたわ無意識にるんっぽい人を目で追いかけてにやにやしてたわ。

うんこれはキモいな。


「こうくん、あの女の子で良からぬこと考えてたよね」


「いやねるの手料理を振る舞ってもらってるところを、、、、嘘ですごめんなさい。だがらさらに勢いをつけてかかと落とししないでください」


「何を考えてたのかな、かな?」


「ああ、あの子るんに似ているだろ?それでもしかしたらるんじゃないかと考えたら貴重な姿じゃないかと思って嬉しくてな」


するとねるは足を引いてそれは仕方ないねと言った。ねるもるんのファンだ。だから気持ちが分かるのだろう。ふぅーそれにしても痛かったな。


「でももしそうだとしても話しかけないよね?」


「ああもちろん。プライベートまでファンにつき和えのは面倒だろうしな。それにばれることでやめる可能性があるし」


「そうだよね、やっぱりファンならプライベートぐらいはゆっくりしてほしいしね。まぁ本人か分からないけど」


まぁ俺ももし有名人になったらプライベートぐらいゆっくりしたいしな。プライベートまでなくなったらストレスがたまるし。でも握手はしたいというファンとしての気持ちもある。


すると、とことこと可愛らしく歩いてきてるんぽい店員さんが来た。


「お待たせいたしました。カップルパフェになります」


俺は机においたパフェを見る度肝抜かれた。

でかすぎたろう。大体三十センチぐらいの大きさがあるぞ。何人前だよこれ。


ねるも口をあんぐりと開けている。あの姿のねるは珍しいな。ねるはで痛い予測が出きるから予想外の出来事にはあんまりおきないから驚くことが少ない。


しかも店員が持ってきたスプーンは一個。詰まり食べさせあいながら食べなきゃいけない。どんな羞恥プレイだよ。


店員はにっこりとした笑顔を俺に向けながら


「ふふ、初々しくて可愛いですね。頑張ってください」


店員は次のお客様のもとへ向かった。まじか、食べさせあいっこだけならまだしも間接キスをするなんて、ねるは下を向いて顔を赤くしている。剃りゃ幼馴染みとはいえ好きな人じゃないやつと間接キスいやだよな。俺は男だからねるさえ気にしなければ喜んでするんだが。


「ねる一人てこれ食べられるか?」


するとねるはあざとく上目使いでうるうるした瞳で俺を見て、


「こうくん一緒に食べよ。か、間接キスなんて気にしないからさ。...むしろ大歓迎だよ」


最後の方は何て言ったか聞こえなかった。別に俺は難聴系主人公じゃないぞ。本当に声のボリュームが小さくて聞こえなかっただけだ。

まぁ俺が主人公だったらねるに好かれているしな。


「ねるか気にしないならいいが。じゃ俺からあーんするか」


俺はそう言うとスプーンをトってパフェの上の方をすくった。


「あーん」


俺は顔を真っ赤にしながらねるに食べさせた。するとねるは食べた瞬間にパット目を見開いた。


「美味しすぎるよこうくん。スプーン貸して」


俺はねるにスプーンを渡しねるかあーんと飯名後らスプーンを差し出してきた。


くっあーんさせて食べさせるよりもあーんされられるほうがはずかしいわ。俺は羞恥で顔を真っ赤に染めながら食べた。


なにこれ美味しすぎるだろ。チョコの甘さが口のなかに広がって美味しい。


俺達はそれから食べさせあってあっという間に完食した。


「ふぅー良く食べたわ。お腹が一杯だ」


「この後どうする?」


「ピッチングしたいし帰るぞ」


「私も宿題終われさせなきゃいけないからそれでいいかな」


俺達は互いの予定があることを知ったので今日は帰ることにした。


伝票をとってレジ向かうとさっきの店員がにやにやしながら俺達を見てくる。


「熱々でしたねー。私も彼氏ほしいな」


見てたのかよ。この店員はカップルが大好物なのだろうな。この店員は彼氏がいないらしいが、理想が高いのだろうか。


俺はそう思いながら2000円をだした。


「2000円お預かりいたします。お釣りは200円になります。こちらカップル割引券になります。またのご来店をお待ちしております」


店を出ると、ねるが財布から900円取り出した。


「はい、お金」


この字面だけだと一緒にいるんだからお金だしてよねとも聞こえるな。まるでレンタル彼女だ。まぁ実際は俺がだしたぶんを渡そうとしているんだが。


「今日は暑い中見に来てくれたからおごりでいいぞ」


するとねるは俺が一回言うと引かないことを知ったいるので分かったと言って財布にお金をしまった。


にしても暑いな。さっきまてエアコンがガンガン効いてる所にいたからよけいに暑く感じる。


俺達は汗を滴しながら駅に向かった。









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る