【閑話】特別編:三人娘が武術のアレやコレやを簡単に語らせられる回 ~その2~
前回はなんとなく武術の身体運用の話を三人娘にしてもらったが、今回は武術と競技の関係についてなんとなく語ってもらう。
時たま地の文が会話に参加するのは仕様。
【【武術と武道】】
「前回からまだ続くんですか…。」
「新しいカテゴリーだな。」
「また話しやすいのか話しにくいのか微妙なお題で来ましたね。」
「ある意味、ムツカシイお題ヨ。正解ないヨ。」
「それより私達の格好、前回からパンツ1枚の姿なんだが…。」
「寒くも暑くもないのが救いですね。」
「観客もいないヨ。チョットさみしいネ。」
「いたらそれはそれで問題になりますって…。」
「そういえばティナは麺つゆを欲しいって言ってたな。」
「ええ。どうもザルツブルクでもローゼンハイムでも見つからなくて…。」
「麺類はイイヨ! ワタシ、刀削麺なかなか好きヨ!
「
「麺つゆなら私が作ろうか? 昆布も鰹節も残ってるし、材料は揃ってるよ。日本の軟水も仕入れてあるから味も日本向けに出来るな。」
「
「じゃあ、
「ありがとうございます。そのタイミングでバッチリです。」
「素麺って何ヨ? 見たことないヨ。」
お前ら話進めろ。
「小麦で造られた直径1.3mm未満だったかな? ともかく細い乾麺だよ。ウドンを細くしたと思えば良いよ。」
「細いは線麺のことカ。鴨出汁に
「へー、温かい素麺もあるんですね。そちらも賞味したいところです。素麺は日本だけのものだと思ってました。」
「元は7世紀頃の中国から渡来したお菓子が原型と言う話もあるぞ。」
無視すんなや。パンツも脱がすぞ。
「えっと、武術と武道の違いだったか。日本の場合は古武術から武道に再編されたものが多いしオリンピック競技にもなっているものがあるから幾つか紹介は出来るぞ。」
「…
「全裸解説も特殊ジャンルですが、パンツ一枚解説からだと今更感です。むしろ全裸靴下とか全裸マフラーとかニッチな方向で攻めた方が良かったかも知れません。」
「ティナは何言ってんだ!? ほんと、何言ってんだ!?」
「マフラーだけするシチュエーションが思い浮かばないヨ。でも、その姿で二起脚とかしたら受けそうヨ。成人指定方面にヨ。」
「そろそろ収拾がつかないので始めますか。武道と言う言葉はどちらかと言えば日本寄りの概念ですね。」
「脱線した本人が軌道修正したヨ…。騎士道は武道違うカ?」
「騎士道は武術と言うより騎士の心構えや在り方ですから方向性が違うんではないかと。」
「日本の武道は本来、古武術を近代にスポーツとして競技化されたものだよ。古武術が技を練る際に必要とする精神性を人格形成や道徳感を養うとして心技体の合一を目指すとかだったな。」
「つまり、人斃す技抜いて競技に使える技に理合を変えた言うことヨ?」
「概ねそんなカンジなのかな? ルールが明文化されて危険となる技が省かれたから身体操作方も合わせて最適化されたと思う。」
「日本で言えば、柔道や剣道が有名かな。あと琉球空手が本土に持ち込まれて空手道もあるし。」
「柔道は引く力や体重なんかも大きく関係する様になりましたよね。体重別が生まれたのは競技として相手の骨を折ったり崩したりの技が封じられたので体格による有利性が現れたから細分化したと思われますし。」
「剣道は竹刀で打ち合う技を突き詰めるから体重よりも総合的な力と技の理合いも関係するようになったしな。」
「中国武術も競技は全く違うヨ。演武する表演競技や危険なの抜いた競技の技で
「要は、人を壊す技を外してスポーツとして一般でも扱える様にしたものが武道、と言えるんでしょうかね。」
「うーん。武道でも、空手道は流派によってルールが違うし、合気道なんかは相手を組手で斃すと言う目的じゃないし、弓道は弓を射るし一概にはなんとも。共通するのは人として一線を越えないルール?」
「そう言えば
「昔、
「剣術から剣道は教えられるのですか?」
「剣道は剣術から産まれているから基本技の幾つかで理合いを竹刀に合わせて使える様にしてたらしい。ウチの道場から小学生の部で全国の良いところまで行ったとか。大人の部も日本第何位だとかなった門弟がいたと聞いた。」
「おや、中々に名門ヨ、それ。」
「そうとも言えないさ。祖父の代には剣術一本に戻したけど、そのまま続けても勝てる選手が生まれてたか判らないしな。」
「まぁ、今はSDCで武器を仮想化出来ますから武器を切り替えてやれるかもしれませんよ?」
「柔道や跆拳道はムリヨ。」
「身体を使う競技は仮想化出来ないですからね。相手をホログラムで造っても激しい動きだとすり抜けますし。」
「たぶん、武術と武道って積み重ねるものや辿り着く先は同じで、途中の道のりが違うものなんだと思う。」
「いきなり纏めに入りましたね。」
「妥当な考え思うヨ? そもそも武術も武道も比較する必要ないヨ。それぞれの理合いがあって技あるヨ。みんな自分が修めること研究するは一生ヨ。どれも変わりないネ。」
無難な方向で纏めやがったな。
「…欄外から合いの手入りました。」
「無視ヨ、無視。」
「変わりない、で思ったんだが、ティナがホーエンザルツブルク要塞で円の軌道を描きながら蹂躙した技術って、甲冑相手でも同じように使えるのか?」
「使えませんよ。
「実際の戦場だとしたらどうヨ? あの技、実戦で練ってるヨ?」
「元々は12世紀くらいに理合の殆どが完成してますから、当時は良くても胸鎧やチェーンメイル相手が想定です。相手が革鎧程度ならイベント時のレベルで戦えますよ? 鎧で覆われてない部分が多いですから。まぁ、相手の装甲が厚くなれば体術メインですね。」
「板金鎧には体術を使うのか。ティナはハーフソードの技能も高かったしな。」
「剣で金属を斬るのは難しいですから。打撃も通常はそこまで有効になりませんので身体運用で武器が当たる瞬間に威力が全て流れ込む様にしてます。」
「その打撃、体術の打撃で話してないヨ? ティナは打撃武器持ってたカ?」
「ポールウェポンを使えるのは知ってるけど、使っているのは見たことないな。」
「いえ。私の剣、かなり特殊用途ですから。重心も鍔側じゃなくて剣身の少し先になってるでしょ? それと形状を思い出してください。」
「刃が剣先半分しか付いてなかったな。切先は随分薄い造りだった。」
「刃の無い部分、四角いと六角いヨ! やたら厚みあるヨ! 棒みたいヨ!」
「あれ、角ばったところは殴打に使うんです。剣の素材がインドのウーツ鋼なんですが、実験用で隕鉄やら何やら色々混ぜたら頑丈になったナゾ素材です。」
「白い色も地金なんだよな?」
「いったい何を混ぜたらそうなったのか…。結局、剣を2本分造れるだけ生成されたらしいですが、素材の再現は出来なかったと聞いてます。見た目の色合いも嫌われた様で、現地から流出したものが巡り巡ってカレンベルク家に下賜されたっていう話です。」
「しかし、剣の峰?で殴って効果があるものなのか疑問だよ。槍でも太刀打ちで殴るけど必殺ではないしな。」
「後期の騎士剣は突く、斬る、打撃の機能がありますよ? だから形状がそれを満たせる様に変化していったんです。全身装甲を纏った騎士は突撃して白兵戦を展開してましたから。」
「装甲があるからこそか。ハーフソードも体術織り交ぜた白兵戦の技術だしな。」
「私の剣は先ほどの身体運用を活用します。その理合を使えば結構な衝撃が与えられるんで、中の人が驚いて一瞬身じろぐんです。まぁ、そっちはカレンベルクの技ですけど。」
「なるほどヨ。斃す必要はないネ。体術に持ち込んでキュッする布石ヨ!」
「日本でも昔の一騎打ちは体術で投げ合って刀で鎧の隙間から止めを刺すって言ってたからな。」
「そう言うことです。あと板金鎧って
「いつもの様に弱点を見つけてそこを攻撃する訳か。」
「身体の構造上、力を逃がせない体勢があったり、鎧の装甲も身体と連動して動きますから、力を分散できなくなる箇所が出来る瞬間があります。」
「それでも複数の騎士を相手にしたらチョット厄介だな。」
「そもそも
「後は
「格闘部品があるんだろ? ティナの鎧には。そうすると、その効果は如何程なんだ?」
「
「先ほどの身体運用と相手の体重を利用して骨を折る投げを打ったり、衝角なんかで梃子の原理を使ったり。」
「こっちが有利になることが先決ヨ。戦いは怪我した方から崩れるヨ。」
「ぶっちゃけ、板金鎧全盛の当時だとしたら私は戦いたくありません。カレンベルク家はガッツリ戦争してましたが
「長柄武器か…。薙刀も振り回すと先端は音速超えるしな。しかし、当時の鉄砲は板金装甲にあまり効果がなかったんじゃないか?」
「鉄の装甲を撃ち抜けないのは弾丸の鉛が柔らかいので着弾時に潰れて威力分散するからです。でも近距離なら威力が
「考えて見れば日本も戦国時代に火縄銃を使って騎馬武者相手に戦果を上げてるな…。」
「ストック付きの長銃なら
「…ティナはチョット火器について詳し過ぎヨ。」
「ウチの家系、狙われ易いですから銃火器の歴史と扱い、対処法を一通り習うんですよ。即死の急所以外に絶対当たってはならない部位とかも身体にはありますし。」
「サラリと嫌なこと聞いたな。当たるとマズイ部位ってなんだ? 銃弾に当たるだけでマズイと思うんだが。」
「あー、ナルホドヨ。身体動き止まる急所ネ。」
「ええ、ソレです。一つは肩の付け根。鎖骨より5cmくらい下の場所でしょうか。」
「ティナがエイルを攻撃不能にしたヤツか。」
「そうです。もう一つは腿の付け根中心から少し外より付近が危険ですね。そのどちらかに銃弾が当たると…。」
「当たると?」
「あまりの激痛で大抵は気絶します。もしくは悶絶。」
「その隙にキュッとするヨ!」
「基本は回避ですが、やむを得ず被弾する場合は、防弾したカバンを持ち歩いてるのでそれを
「え!? 基本は
「銃口から直線でしか弾は飛んできませんから。攻撃の察知は私達、
「後は動きまわれば避けれるネ。動き回る相手、銃当てる難しいヨ。
「照準して射撃直後に偏差射撃へ移行するのは難しいですからね。それ相応の訓練を受けていないとまず当てられません。だから単純に弾幕を張られる方が厳しくなります。」
「いやいや、普通は銃を相手にする生活はしないからな? 一般人は暗部と接点ないからな?」
「そこはまあ、イロイロと言うことで。ウチの警備部門ならそういったことを含め様々な特殊部隊の軍事戦闘技術も学べますからお得ですよ?」
「軍事戦闘法は相手するとオモシロイヨ。暗器や相手の武装解除法に極限状態からでもコロ…斃す技タクサン持てるネ!」
「言い直した…。
おまえら話が発散し過ぎ。お題で話した内容より長いじゃねえか。
「また欄外さんから突っ込みが入ったぞ。」
「題目の内容は纏めましたから私達がフリートークに移っていても問題ない筈ですが。」
「そうヨ。コンな世界線違うトコでナイと出来ないハナシヨ。」
「メタいセリフだな…。」
【【武術と格闘競技】】
「これは強い人は強い、で良いんじゃないか。」
「そうですね。技術云々の前にその個人が強いかどうかですから。」
「武術も格闘競技も上いけるは強いのが前提ヨ。でなきゃ技修めれば誰でも達人なてるヨ。」
「と言ってもお題は違いを語って欲しいんだろうな。一つ前の話とあまり変わらないんじゃないか?」
「めんどくさいですね。全て違うものだから違って当たり前なのに。」
「もう纏め入ろうヨ。簡単に言うと武術と格闘競技の違いはルールありなしと技術の特化ヨ。そんで強い人はその人が強い、でハナシ終わりヨ。」
「そうだな。」
「そうですね。」
終わり?もうちょっと話を膨らませられない?
「ウザいヨ、欄外。じゃ、後はテキトーに流すヨ。」
「話を膨らませると言われても、な。」
「まったく、仕方がないですね。雑談枠でいいんじゃないですか? 微妙に題目のエッセンス絡めて。」
「それでイイヨ。そんじゃ
「私!? うーん、そうだな…。もともと総合戦闘術である武術から使う技術を抜き出して競技のルールに特化したのが始まりだから戦う土俵も明らかに違うな。」
「抜き出したものを組み合わせて新たな技術を生み出してたりしますしね。比較的新し目の近代格闘術なんかもオモシロイ技術が多いです。」
「格闘競技の反対で武術はルールないからナンでもありヨ。だからルールあると縛られて弱くなるヨ。」
「出来ることを減らされるからな。だから特化して競技に適合した理合とは違う線上の話になるんじゃないか? 相通ずるけど似て非なるという感じで。」
「武術だと、まず急所を狙いますからね。関節も極めれば折りますし刃物で斬りますし。」
「武術にルールあるとすれば技を修めるは人の資質を問うヨ。心の置き方
「武術、武道、格闘競技。いずれも強い人は精神が高潔な人が多いな。それを見ると技の修練が精神修養に繋がるんだと思えるものな。」
「格闘競技などは記者会見で対戦相手を煽ったりしますけどファンサービスの意味合いが強いですからね。実際の本人は良識があり思慮深い人物だったりしますし。」
「無頼漢ではホントの意味で強くなれないヨ。より高く行くは心の在り方もかかわるヨ。」
「武術は相手を斃す技を修練するが、極論すると自分を護るための攻撃手段と言えるしな。危険な技を持つからこそ、使い処を見極める精神が必要なのも頷ける。」
「職業軍人だって、その戦闘力を日常で
「競技と言うハナシなら
「そうだな。明確にルールがあるからな。首から上と下腹部は攻撃してはいけない、ホログラムの武器で攻撃、被弾判定が出来る装備着用、体術や物理的な攻撃は不許可。」
「そのお陰で本来、頭部を攻撃する技が肩口辺りを狙うなどに変更されましたから、ある意味で競技に特化してると言えますね。」
「攻撃部位の変更だけで流派や理合が異なっても同じ競技を行えるのは懐が深い、と言うより武器を使った異種格闘技だよな。」
「ウルスラ見ると異種格闘技て判るヨ。剣の距離を弓で戦う普通しないヨ。」
「イレギュラーな人をサンプルに出してきましたね…。」
「
「そう言う
「あなた達二人は特性の違う武器を幅広く持ち込むじゃないですか。普通は得意な武器の練度が突出してるものなのに全て変わりなく使ってるところが異種競技っぽいですよ。」
「イレギュラー筆頭がナニか言てるヨ。」
「私はポピュラーなヨーロッパ武術ですが…。」
「よく言うよ。異なる理合を持つ武術を複数修めてるくせに。」
「全くヨ。武器で格闘する武術使てたくせにヨ。」
「なんか大道芸みたいに聞こえます。そもそも
「開き直たヨ。」
「開き直ったな。」
「それが何か?」
「…。」
「…。」
「なぜ、そこで黙りますか。」
「…何を言われても動じないところはティナが潔いのか、ふてぶてしいのか判断出来んな。」
「タブン、ティナの心臓は剣と同じウーツ鋼ヨ。そのうえ錆びないヨ。」
「何か失礼なこと言われてます!」
「そうか? そんなことないぞ?」
「これでもマイルドな表現思うヨ。」
「私の扱いが意外とぞんざいだった件について物申したいところです。」
「潔いと言えば、ティナは勝つためならポイントをあっさり捨てるな。」
「そうネ。普通はポイント獲らせない様に気を配る方が多いヨ。」
「言い分スルーされました! …別にポイント獲られてもダメージペナルティだけじゃないですか。ポイント捨てても有利になる戦略が組めるなら使う手はないでしょう?」
「だから城攻めイベントはヘリヤと当たるまでポイント失くさなかた訳ネ。」
「結局、最初からそう言う戦い方が出来るのに自分のポイントを囮に使うのか。」
「戦うからには最善は尽くしますが、競技では勝敗を余り気にしてないですから。死ぬことは無いですし。」
「その発言が戦闘民族みたいだな。」
「何言ってるヨ、
「今度は私がアウェーになった!?」
「その辺りは生活の身近なところに暗部があれば考えは変わりますよ?」
「だから普通は暗部が密接にかかわることは無いんだってば…。」
「うーん、その普通感覚の方が判らないヨ。小さいコロから裏流派の秘伝習てきたからワタシはそれ普通ヨ。」
「あー、裏流派って響きだけで既にってカンジだな。ふと思ったんだが、中国拳法で肩の高さに腕を出して相手と交差させてるところから始める動作をよく見るけど、あれはどう言う意味があるんだ?」
「それ、
「
「確かに。合気などの投げ技も接触感知で対応するしな。」
「上達すると離れた距離から相手の挙動見なくても察知出来るようになるヨ。
「殺傷範囲内の気配検知みたいなものか。
「あれは凄いですよね。森林意外では
「ティナは森林戦だと無双するからな…。」
「やぱり、ワタシたちの世代はオモシロイいぱいヨ。だから違うヨ。」
「何が違うんですか?」
「
「まあ、そうですよね。当初のコンセプトは中世騎士物語が謳われましたから。」
「でも、今の世代はオモシロイ戦いするヒトいぱいヨ。ただの競技違くてまるでお祭りヨ!」
「祭りか。言い得て妙だな。」
「納得できますね。確かに
「お祭りだからミンナで盛り上げるヨ! きっと楽しいヨ!」
「
「観客もみんな巻き込んで、ですよね。」
「ソウヨ! ミンナ楽しいが一番ヨ! あ、コレ締めのセリフネ。」
「ああ、雑談回終了のお知らせなんですね。」
「二人ともメタいセリフで終わったな…。」
特別編は今回で一旦お終いです。
世界線が違う彼女達のおしゃべりは、本編の彼女達がしていない裏話を含んでいます。
しかし、同一人物とも言える彼女達の視点で全て語られています。
故に、現実に知られている情報とは違う捉え方であったり、今まで学んだ内容でニュアンスが個々に違ったり、はたまた勘違いや思い込みがあったりと、正否が問えない話となっていますのでご了承を。
それでは、また。
「結局のところ私達、最後までパンツ一丁の姿だったんですけど。」
「服着ナイのが当たり前の民族みたいヨ。」
「裸体の描画が無かっただけマシと思っておこう…。」
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