人と神、鬼たちの悲哀が錯綜し、嵐を呼び起こす。心に迫る深い愛憎劇。

美しき女神・弁財天神には、彼女に心酔し付き従う十六人の童子たちがいた。
そのうちの一人、生命童子にはある特別な力があったが、それは彼だけが弁財天の寵愛を受けている証だと思われていた。
やがて嫉妬の心は恐ろしい鬼へと姿を変える……。

美しく気高い神への信仰、崇拝。
忌まわしき鬼への畏怖、憎悪。
その中でもがき翻弄される人の業。
尊いものと恐ろしきものが、紙一重、表裏一体となって童子たちの運命を襲います。

心を揺さぶる、神と人と鬼たちの伝説。
深い楔を残すような、激動のドラマを体感してみませんか。

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