2000年代、秋田の男子高校生、彩月。
委員長的な役目を便利に押し付けられる学校生活。
次々と彼女ができていく友人には取り残される。
パソコンとSFが好きで、進みたい進路が実はあるが、
認めてもらえなさそうな家庭環境。
閉塞感。

進路や、好きな女子との関係に好転の兆しが
見え始めたとき。
突然、世界が終ってしまう。

……この滅亡シーン、めちゃくちゃ怖い(汗)。

抜け出したかった日常生活。
好きじゃないと思っていた故郷。
ブラウザの外まで聞こえてくるような、血を吐くような絶叫。
滅んで初めて、失ったものの美しさに気づく。

読了した瞬間に、星３押していました。
（レビューは遅くなりましたが）
お薦めです。

昔のことって思い出しますか？
懐かしい気分になりますか？


「ライク・ア・ムービー」は、秋田の高校生が主人公の小説です。
前半の日常描写は非常に田舎っぽく閉鎖的で、それでも青春につきものの甘酸っぱい部分があって、
懐かしい空気をたくさん感じて……

そして主人公　彩月が巡り合わせで地方から脱出できそうになったちょうどその時、
我々と彩月は宇宙人と世界の終わりに巻き込まれます。

知らぬところでSF的な滅びの前兆が少しずつ進んでいたのです。
念願かつ最悪の東京の中、はたしてそこからどうなるのか。


つい最近twitterで、大切な親友が土地を出られないまま亡くなってしまったマンガがバズっていました。
勉強して都会に出る事ができた主人公と、ケンカして仲違いしたまま終わってしまった親友とのお話でした。

この物語は恐らくもう折り返しを過ぎています。
流れるような筆致・文体・SFっぽさ・情感がとてもよいので、結末も多分ちゃんと結ばれると思います。

週一で更新されるこの物語がどう終わるのか。

同年代の皆さん、液状化する世界を今一緒に見ませんか？