「この架空ラノベがステキ2022」飲酒放談

 おはきょむ! 今回はですね、今年もやってまいりました「このステ」こと「この架空ラノベがステキ2022」について、あーでもないこーでもない言いながら飲酒する配信をしたいと思います。とりあえずですね、目の前にはアンテナショップで買ってきた高清水のお高いやつと、フンパツして買ってきたお刺身及びローストビーフと、「このステ2022」があるわけです。このステ、ざっと目を通しましたが、今年のランキングも大変興味深かったです。


 まずは熱燗をですね、ちびりちびりやりつつ……ランキングから見ていきましょうか。ちなみにこのランキングはきょむの観測している世界におけるランキングなので、ほかの架空ラノベの人たちの世界線の作品は参加しておりませんです。


 とりあえず5位から見ていきましょうか。5位までは1作品で見開き使って載ってるので。


 ◇◇◇◇

 5位「VTuberおばあちゃん」ダダダ文庫 著・園原みせり イラスト・ゆー

 4位「保健室登校の根暗女子に声をかけたら懐かれたんだが」サンダル文庫 著・伊波 イラスト・む

 3位「怪奇! 俺のワイフはプラナリア!」SA文庫 著・石倉るい イラスト・るる

 2位「同い年の姪っ子がやたら近い」ダダダ文庫 著・はんす イラスト・松井かなで

 1位「ニンジャ・キャッツ」ぬべろんちょ文庫 著・吹雪都丸 イラスト・光号岩昭

 ◇◇◇◇


 ふーむ。いわゆる中世ファンタジー系があんまり上位に来てないのに驚きました。読んでないのがありますね。3位の「怪奇! 俺のワイフはプラナリア!」です。近いうちに読もうと思います。


 5位「VTuberおばあちゃん」は本当に面白かったので順当だと思うのですが、紹介ページのイラストにおばあちゃんヒロインが載ってるのめちゃめちゃシュールですね。「VTuber木下なか」ちゃんじゃなくてなかさんなのよく分かってらっしゃる。


 4位「保健室登校の根暗女子に声をかけたら懐かれたんだが」は、ひたすらにせつないストーリーが良かったですね……読み返したくなってきました。


 3位「怪奇! 俺のワイフはプラナリア!」は、完全にネタだと思ってスルーしてたやつです。なんでもキャラクターが新登場するたびに「こいつなにもんだ?! なにをするんだ?!」となる作品だとか。どんでん返し的なお話なのでしょうか。読んでみます。


 2位「同い年の姪っ子がやたら近い」はふつうのラブコメを想像したらSFだったやつですね。面白かったのでこれも納得です。


 1位「ニンジャ・キャッツ」、めちゃめちゃ面白かったので納得です。「渡世ねこタンタン」と一緒に推す声が多かったみたいですね。にゃすけかわいいな……。


 で、これ1位の作品の作家さんへのインタビューのコーナーがありまして、そこで吹雪都丸先生めっちゃ語ってます。さっそく少し読んでみようと思います。


 喉の殺菌のためにアルコールを投入して……ゴホン。


「――保護猫活動のかたわら、猫を主人公にした架空ラノベを書かれているそうですが、猫耳美少女とかでなく本物の猫なのはなぜですか?」


「言われてしまえばそれでおしまいなんですが(苦笑)ライトノベルの女の子キャラクターというのは、だいたい消費されるだけの存在ですよね。普通に人間の女の子だから消費されてしまうわけで、本物の猫だったら消費されないで心に残り続けるのではないかなあと思ってこうなりました」


「――確かに13位にランクインした『渡世ねこタンタン』のスコ組の可哀想さにやられているファンも多いようで、猫を主役に据えるやり方は大成功と言えるのではないでしょうか」


「そうでしょうか(苦笑)まだまだ猫の魅力を伝えきれていなくて、猫というのはかわいいだけでなく粗相したり吐いたり医療費がやばかったりシニアになると介護が大変だったりという部分を伝えきれていないんですよ。そこまで含めて知っていただかないと、猫のよさを理解してはもらえないのではないかと思います」


 ……吹雪先生、マジでブレないな……。架空ラノベ最大の栄誉である「このステ」一位のインタビューで猫についてここまで熱く語るとは……。


 インタビュー記事はもっとたっぷりあって、創作の興味深いお話もいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。


 ふう……(熱燗を飲む音と刺身を食べる音)おいしいなこれ……。


 それからイラストレーターの光号岩昭先生のインタビューもありますね。昔は猫の漫画を描いていたそうです。妙に人臭い猫を描かれると天下一になった理由が深い。結局猫が好きという地点に落ち着くのもぶれてなくていいですね……。


 今回は装丁の特集が組まれてますね。各レーベルの装丁について書いてあります。大昔の花見ファンタスティック文庫の表紙デザイン懐かしいです。いまはちょっと雰囲気変わってるんですよねー。千代江まどかちゃんとのコラボ配信で喋ったやつだ。


 さて、ヨシハルくんがどっかに載ってないかとここ1年で発行された架空ラノベを紹介するページを見ているわけですが、ことし2巻が出てるのにヨシハルくんどこにもいないですねえ……。あっ、でもノッブがいる。国境先生推しのきょむなのでノッブいて嬉しいです。


 しかし架空ラノベってすごいですねえ。1年でこんなにすごい数の作品が世に送り出されるとは。おどろきょむです。その大半が1巻で消滅するという現実もつらいんですけど、まだまだ架空ラノベはアツいです。


 実際こういうふうに面白いものでなかったらこの美少女の体をこんな使い道では使わないですもん。ボーナスをぶちこんで作ったこの体で、なんでわざわざ他人の書いたものを紹介すんのかって話ですよ。架空ラノベは面白いんですよ!!!!


 架空ラノベは面白いんですよ!!!! 大事なことなので二回言いました!!!!


 なんかツイッターで「ラノベはアニメや漫画の下位互換」って話が流れてきたじゃないですか。面白いお話が観たいんだったらアニメや漫画でいいし字の本を読みたいならサクサク読む場合児童文学、じっくり読む場合ふつうのエンタメでいいわけで、ラノベは出番がない! みたいなやつ。


 うまく説明できないんですけど、なんだかその意見にすごい違和感があったんですよね。アニメや漫画はもちろん好きですけど、それがラノベの上位互換だとは思いません。もちろんマネタイズの面でいったら勝算は薄いかもしれませんが、それでもラノベには可能性があると思います。なんていったらいいのかな、一人の人間から紡ぎだされて本になる究極の形態が小説だと思うんですけど、それを分かりやすく楽しくしたのがラノベでは? という。


 でもそれは架空でないラノベの話で、架空ラノベだとまた話が別なんですが……架空ラノベは個々人の妄想とか幻覚があって初めて成立するもので、だから面白い、という側面があります。みんながタイトルやあらすじから「こんなお話」というものを想像して、それをいろいろなところで共有して、みんなで「この話のこういうとこが面白いよね」とか「この架空ラノベは二次創作から入った」とか言えるのが面白いところだと思うんですよ。


 さて、ひとしきりろくろを回したところで、燗がつきましたよ……と(日本酒を飲む音、ローストビーフを食べる音)やっぱ高清水は最強の日本酒だと思うんですよね……じゃなかった。架空ラノベの可能性についてだった。


 とにかく文章創作には広い可能性があっていいのだと思うのです。ちょっと前に読んだ大井磯野先生の作品とか、文章にしかできないことっていっぱいあるんだと思うんですよ。そもそも人がおもしろいと思って読んでるものを「下位互換」呼ばわり、ないし人がおもしろくしようと思って書いてるものを「下位互換」呼ばわりするのがどんだけ失礼で不遜かってことですよ! こなちきしょう!


 いやはや高清水おいしい。ありがとうアンテナショップ!


 今年のこのステについて語るつもりがお気持ちを発表してしまったわけですが、とにかく架空ラノベには可能性が無限にあると思ってます。面白いから読むんじゃ! 面白いから配信して紹介するんじゃバカヤロー!


 うぃっく。ちょっと水飲んできます。


 (蛇口をひねってゴキュゴキュ水を飲む音)


 ぷはー。とにかく、今年も無事に架空ラノベ配信ができたことはひたすら感謝です。あ、年末感出ちゃいましたが来週からもちゃんと配信しますよ。どうも「このステ」を読んでしまうと今年も終わりって気分になっちゃう。一種の風物詩ですね。


 来年のこのステまで配信してるかちょっと自信はないですけど、できたらいいなあ。きょむ、リアル仕事が妙に忙しいので来年からは隔週配信になるかもですけど、頑張ろうと思います!


 それではご視聴ありがきょむでした!

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