「レトロゲー転生 ドット絵キャラに転生しました」 SA文庫
おはきょむ! リアル実家から天然まいたけが送られてきたのでてんぷらにして食べたんですが、そりゃもうおいしかったです。これが大地の恵み……!
きょうも架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです!
「レトロゲー転生 ドット絵キャラに転生しました」著・牧士夢 イラスト・E SA文庫
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レトロゲー転生 ドット絵キャラに転生しました あらすじ
お決まりのパターンで異世界に転生した主人公。目覚めるとそこはすべてがドット絵の、懐かしのレトロゲーの世界だった!
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はい、すごく分かりやすいメタ構造のお話です。ゲームボーイで遊んでいた人間には懐かしく感じられる、ドット絵の世界のお話です。イラストのE先生はドット絵で有名な方だそうで、お話に登場する人物が描かれた口絵や作中の挿絵はすべてドット絵です。
それだけでなく、転生先がプレイヤーにまったく優しくないハードなRPGなのもレトロゲーという印象を受けます。村人に「どうくつに まほうつかいさまがおるぞ」と言われて、洞窟に向かう主人公、あっ名前は一応あるんですが「ああああ」って名前なので別にね……という感じなんですけど、とにかく洞窟に向かったものの魔法使いはなにかのフラグを立てないと仲間になってくれないらしく、「ぼくは まだ けんきゅうすることがあるんだ」と言ってきます。理不尽極まりない。
教会で回復してもらうときも、シスターがいるんですが、ドット絵では若くてかわいいシスターなのかおばあちゃんシスターなのか分からない……という状態で、ああああくんは「ドット絵というのは女性の年齢を覆い隠すのに便利だ」という感想を持ちます。ひどいです。
もちろん敵もドット絵です。魔王がふつうの村人とかより大きめのドット絵なのを見て、「なるほどでかいと怖いもんなあ」とのどかに思うのがなんとも笑える。あと戦闘シーンが昔のドラ●エみたいな、モンスター三匹が横並びで勇者たちが出てこないとか、コマンドを選んでいる間モンスターたちが待っていてくれるとか、昔のRPGあるある満載の陽気なお話でした。
そしてそんないかにも笑えるお話なのに、ストーリーはちゃんと真面目に進むんですよ。本当に昔のRPGみたいなハイファンタジーのお話です。ストーリーに関しては格調高いと言ってもいいかもしれません。チートとかは一切なしです。
RPG世界はゲーム世界の知識しかない人でも書けるから「なるぜ」系は転生ものばっかり、とか言いますけど、これはそういう安っぽい転生ものでなくて、きっちりと世界を構築し、物語を理不尽な昔のRPG風味ながらよく練って書かれているのだな、と思います。ドット絵なのを活かした展開とかもあってとてもよかったです。オススメです!
それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)
また次回、きょむなら!
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